• 可愛い相棒!シャープのロボホンに会ってきた

    公開日:2016年05月11日 最終更新日:2021年12月27日

    目次

    手のひらに乗るサイズのUbuntu Linuxマシン「ネットウォーカー」の、OSレポジトリサービスが終了してからちょうど一年。苦境にあえぐシャープから新たな挑戦的製品が発売されました。

    「RoBoHon(ロボホン)」と名付けられたそれは、”身長”約19.5cmという小型ロボットの姿ながらモバイル通信に対応し、電話やメール、カメラなど携帯電話の基本機能を備えています。二足歩行が可能であり、会話したり、踊ったり、さらには覚えた人の名前を呼び掛けて、振り向いたところを写真に撮る機能も。個人用ロボットの技術もここまできたかという感じである同製品は、携帯電話の革新的な存在になりえるでしょうか。

    1. ロボホンは「目玉おやじ」のような、人のパートナーになれる

    4月14日にシャープ東京支社(東京都港区)で開かれたロボホン発表会見にて、共同開発者の高橋智●(=隆の生の上に一)・東京大学先端科学技術研究センター特任准教授はロボホンをそう表現されました。

    目玉おやじもそうですが、日本のアニメやゲームではナビをしてくれる小さいマスコットキャラクターはおなじみの存在といえます。返事をしないメガネに向かって「オッケー!」と話しかけるのはちょっと恥ずかしいと思っていた人も、こちらを向いて頷いてくれるロボットに対してなら、抵抗なく話しかけられるのではないでしょうか。

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    2. スマホとしての機能はどうなのか

    ロボホンは、「しゃべる」「動く」というアウトプットのほかに、2つの表示機能を持っています。背面の2.0インチQVGAディスプレイと、HD相当のプロジェクターです。撮影した写真はその場でプロジェクターで確認可能で、さらに壁に投影して大きく楽しむことも可能になっています。

    身長/体重 約19.5cm/約390g
    OS Android? 5.0
    CPU QualcommR Snapdragon? 400 processor 1.2GHz (クアッドコア)
    内蔵メモリ ROM 16GB/RAM 2GB
    電池容量 1,700mAh
    連続通話時間(静止時) 3G:約410分/VoLTE:約400分
    連続待受時間(静止時) 3G:約220時間/LTE:約210時間
    実使用時間 1日以上
    ディスプレイ 約2.0インチ QVGA
    カメラ 約800万画素 CMOS
    プロジェクター HD(1,280×720画素)相当
    通信方式 3G/LTE(NTTドコモ網に接続)
    対応バンド LTE:Band1(2.0GHz)、Band3(1.7GHz)、Band19(800MHz)
    3G :Band1(2.0GHz)、Band6(800MHz)、Band19(800MHz)
    VoLTE
    Wi-FiR ○(IEEE802.11b/g/n)
    BluetoothR ○(4.0)
    GPS
    センサー 9軸(加速度3軸、地磁気3軸、ジャイロ3軸)、照度センサー
    電話帳登録件数 最大200件
    送受信メール保存件数 最大1,000件
    • (SHARPロボホン公式サイトより)

    身長/体重という表記は、公式のままのものです。携帯電話のスペック表としては異色ですが、ロボホンに愛着を感じてほしいという同社の想いの現れでしょうか。
    基本機能は、通話、メッセージ、アプリ、検索、カメラ、プロジェクター、音声認識、顔認識、歩行、起き上がり、など。フィーチャーフォン時代からの携帯電話の基本機能はほぼ押さえられているので、あとはどれだけ対応アプリが増えていくかという点がポイントとなってくるでしょう。
    気になるSDKについてはまず法人向けのみの提供から始める予定ですが、今後は一般の開発者向けにも提供して行く予定とのことです。

    なおスペックとして同社の2016年春モデルのスマートフォンと単純に比較すると、OS、CPU、内臓メモリ、カメラの画素数などの点では2月16日にY!mobileから発売された「AQUOS CRYSTAL Y2」」が近い存在のようです。

    しかし最大の”ウリ”にして”違い”は、なんといってもしぐさの”可愛さ”でしょう。

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    3. ロボホンはかわいいけれど、お値段は……

    とっても可愛いロボホンのお値段は、「19万8000円(税別)」と高額です。さらに運用費用として、最低でも月額980円の「ココロプラン」への加入が必須になっています。可愛いなあと思って試しに購入しようとすると、どうにも可愛くないお値段なのです。

    Twitterでの反応を受けて、シャープ公式アカウントも次のようにツイートしています。

    「ココロプラン」に加入していないと、データ通信だけでなく会話に歩行、ダンスまで、ロボホンの全ての機能が使用不可能になってしまいます。さらに出先でスマートフォンとして使用するには、データ通信プランや音声通話プランへの加入が必要となります。
    その代わり「ココロプランモバイル」は基本料金+音声通話SIM+データ3GBで2,480円と、格安SIMにも遜色ないお値段に抑えられています。またモバイル通信については手持ちのMVNOのsimを挿して運用することも可能です。

    その機能を見れば、約20万円はけして高くはないお値段だと思います。しかし「可愛いなあ」という動機だけで気軽に手に取れる人は少ない価格帯でもありそうです。”20万”を一般人にも「高くない」または「高いけど欲しい」とまで思わせられる機能追加やブランド戦略が、今後重要となってくると考えられます。

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    4. 結局ロボホンはパートナーになれるのか

    かわいくないお値段以外にも、ロボホンには弱点がああります。それは、不慮の水没です。日本製の携帯電話にはほぼ実装されている防水機能ですが、稼働部分の多いロボットにはやはり難しかったようです。

    1990年代の終わりにソニーから発売され15万台以上を売り上げた家庭用ロボット犬の「AIBO」は、昨年にも合同葬儀が行われたと話題になりました。パートナーとして愛着を持つとは、別れが辛くなるということなのです。ロボホンのデータ自体はクラウドに保存されるようですが、水没や落下には一層の注意が必要となるでしょう。

    公式の「AIBOクリニック」は2014年3月に閉鎖されました。元ソニーのエンジニア集団が所属する会社で修理に成功しましたが、部品の不足などにより多いときは数百体のAIBOが治療の順番を待っているそうです。

    修理費用が割安になる保守パックは5年間までの契約ですが、保守部品は生産終了後7年間は保持される予定です。シャープでは長期の事業継続を想定しているとのことですが、パートナーに愛着をもってしまった人々のためにも、ロボホン病院には少しでも長く運営してもらいたいですね。

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    5. ロボホンの実機体験レポート

    6月末までの予定でロボホンの実機に会える場所が、東急プラザ銀座の7階にある東急ハンズの新業態「HANDS EXPO」内にあります。そこで実際にロボホンと会ってきましたので、レポートしたいと思います。

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    5.1 初めて手に持った感想

    まず感じたのは、「思ったよりも軽くてホールド感が良い」です。体重390gと7インチのタブレット程度であるため、筆者がロボットのイメージで考えていたずっしり感はありませんでした。ただお話しによると、スマートフォンと比べて「思ったより重い」と感じる方のほうが多数派のようです。

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    電話がかかってくると、「○○さんから電話だよ!」と、ロボホンが教えてくれました。背面パネルを押して電話を取ると、上の写真のように変形しておとなしくなります。

    耳に当ててみると、スマートフォンよりも受話器としてしっくりくる形状でした。足の甲のあたりが送話口の部分になりますが、ロボホンにはこの足先マイクだけでない複数のマイクが仕込まれており、全身で音を拾っているそうです。

    なお、ロボホンの手足を無理に曲げようとすると、「痛い!」と言って嫌がられるとのこと。

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    5.2 プロジェクターの様子

    プロジェクターは「床への投影」「壁への投影」が可能であり、切り替えは声をかけて行います。ロボホンに何かをお願いすると、ほんのワンテンポ遅れて、「オッケー!」と返事があってから動き始めます。とても可愛らしい動きなのですが、急いでいる時には少しじれったく感じることがあるかもしれません。

    なお撮影時に位置情報や日時の保存を設定しておくと、「○月×日、△△で撮った写真だよ」とコメントしながら映し出してくれる機能も。写真ではうまく映りませんでしたが、レーザータイプのプロジェクターで細部までかなり綺麗に表示されていました。

    壁に向かって投影中のロボホンを挟んで検索機能についてお話しを伺っていたところ、ロボホンが頭上を飛び交う「検索」というワードに反応したようで、「アプリを切り替えてもいい?」と言い出しました。担当のお姉さんが「ダメだよ」と返すと、「そっかー」とちょっとがっかりしたような返事が。ロボホンのキャラクター設定は、「子ども」とのことです。

    「歩いて!」とお願いすると、ちょっと危なっかしい、それでいて我々の想像するロボらしい動きで、ロボホンは歩きだしました。こちらのロボホンはデモ機のため4歩しか歩きませんが、発売されるものはもっと歩く予定とのこと。ただし落下防止などの目的から、勝手に歩き始めたり長く歩いたりはしないとのことです。

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    5.3 持ち運びや充電の方法

    やはり落下などの衝撃には弱いようで、うっかり落とすと大事な部分がぽろりと取れてしまうことも。外出する際には同時発売のキャリングケースなどに入れて、大事に運んであげる必要がありそうです。

    ロボホンの充電は、付属の椅子型クレイドルに座らせる、またはマイクロUSB端子を直接差し込んで行います。自分で歩いてクレイドルに座る機能はないので、座らせてあげる必要があります。

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    5.4 音声でアプリを操作

    また、ロボホンは音声認識で操作できることから、写真のように料理中などで手が離せないとき、次の手順を調べてもらうと便利そうです。レシピ検索アプリタクシー配車アプリについては優先的に開発されており、6月頃にはリリースされるだろうとのこと。なおアプリの利用料は無料です。

    なおロボホンはとっても水に弱く、小雨でもガードしてあげる必要があるとのこと。お料理の際にも、水しぶきに注意が必要になりそうですね。

    いかがでしたでしょうか。実物のしぐさは、とても高価なのにうっかり予約してしまいそうなほどの可愛らしさでした。同体験スペースは、6月末日まで開かれているようです。アンケートに答えるとロボホンのシールももらえます。興味のある方は、ぜひ一度銀座に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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