通信業界は、携帯電話とテレビ・放送業界で構成されています。携帯電話市場は、契約数はNTTドコモ、ソフトバンク、KDDIの順となっており、一時期はトップであるNTTドコモの顧客を2社が奪う動きもありましたが、2013年9月にNTTドコモが米アップルのiPhoneを発売したことで端末のラインナップが横並びになり、業界のシェア争いは一旦落ち着いている状況です。現在、携帯電話からスマホへの乗り換えは一巡して鈍化傾向にあり、今後、携帯電話市場の急激な需要の伸びは予想されておらず、停滞期に入っているといわれています。その様な中、新たに通信会社の回線を使った格安通信サービス「格安スマホ」が月額3,000円以下で端末とサービスを提供して注目を集めており、その安さから人気が出てきています。
テレビ・放送業界では、民法大手5社の視聴率が低下しており、またインターネットの普及によって主要な収入源である広告収入が脅かされている傾向にあります。地上デジタル放送が開始されたことによって、放送と通信の融合の加速も進んでおり、広告収入依存からの脱却を図る新たなビジネスモデルの構築が課題といわれています。
スマホへの移行によって、データ通信量は急増しており、世界共通の課題となっています。これに対応する為に、多額の設備投資が必要といわれており、基地局といった設備の設計や管理をする移動体通信エンジニアの需要が今後も見込まれています。