楽器で有名なヤマハ は、1995年にISDNインターネットと接続するためのルーター「RT100i」を発売しました。2002年には、「RTX1000」と「RTX2000」を 発売し、さらに書籍『ヤマハルータ ーでつくるインターネットVPN』を発行しています。
日経NETWORK「ネットワークの実態調査 2014」によると、ルーターベンダーのシェアでは、27.2%でヤマハが1位となっています。ヤマハのルーターは、病院、学校、食品メーカー、小売業など多くの中小企業に導入されています。元々中小企業向けに企画・開発されている製品であるために、大手企業、官公庁、金融機関等の導入事例は少ないといえるでしょう。ヤマハのWebのGUIで基本設定やその他の設定も可能です。しかし業務レベルで使用するにはCUIによるコマンドも覚える必要があるでしょう。ヤマハのwebサイトから、各機種のマニュアルが配布されており、また代表的な設定例集も配布されています。
さらに、『ヤマハルーターで挑戦 企業ネットをじぶんで作ろう 』や『ヤマハルーター運用設定マニュアル RTX1200/ SRT100のGUI&コマンドラインの実践』等の書籍も発売されているので参考とすると良いでしょう。
ヤマハルーター の技術のみで、ネットワークエンジニアとしてキャリアを積むのは難しいと言えるでしょう。ヤマハルーターの使用される場面の多くは企業内の情報システム部となります。しかし、情報システム部では幅広い知識と技術が求められるため、サーバー、データベース等の知識や技術が要求されます。よって、ヤマハルーターはエンジニアとして身に着ける技術の1つとして認識するべきでしょう。