• James Dyson Award 2019 国内表彰式セレモニー

    公開日:2019年11月25日 最終更新日:2021年12月20日

    2019年11月20日(水)、ダイソン株式会社にて、一般財団法人 ジェームズダイソン財団が主催するJames Dyson Award 2019国内表彰式セレモニーが開催されました。

    15周年を迎える今年は、世界27の国・地域から1,000を超える作品が集まり、日本では過去最高の51作品の応募があり、うち2チームの作品が国際ファイナリストに選出されました。

    目次

    1. James Dyson Awardとは?


    James Dyson Awardは、2004年に次世代のエンジニアを称え支援することを目的に設立されました。世界からDesign something that solves problem(問題を解決するアイディア)を募集し、最も優れた作品を表彰しています。
    募集作品は、問題を解決しているか、開発プロセスが描けているか、持続可能で現実的なアイディア、製品化実現性という基準から評価されます。

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    2. 国際最優秀賞:バイオプラスチックMarina Tex|英国サセックス大学生

    国内表彰式が始まる前に、国際最優秀賞の紹介がなされました。
    今年は、20作品中9作品が女性応募者と女性からの応募が過去最高を記録したといいます。

    ▲英国サセックス大学生 ルーシー ヒューズ氏

    そのような背景の中、国際最優秀賞に選ばれたのは、魚廃棄物を活用したバイオプラスティック Marina Texを開発した英国サセックスの女子大生ルーシー ヒューズ氏です。


    Marina Tex は、魚廃棄物から抽出したタンパク質を紅藻類と結合される製法で開発されたバイオプラスチックで、使い捨てプラスチックと魚の廃棄ロスという2つの社会課題に取り組みました。

    最終審査を務めたダイソン創業者ジェームズ・ダイソン氏は、「Marina Texは、使い捨てプラスチックと魚の廃棄ロスという2つの社会課題をスマートに解決している。大量の使い捨てプラスチックゴミに対する世界の答えの一つになる。」と評価しました。

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    国内審査員によるパネルディスカッション:ソーシャル・イノベーションをデザインするための大切なポイントとは?

    続いてのプログラムは、国内審査員を務めた3名によるパネルディスカッション。 「ソーシャル・イノベーションをデザインする」をテーマに、各々James Dyson Awardへの思いを語りました。

    <登壇者(写真左から順に)>
    ・緒方 壽人氏(以下緒方氏)|デザインエンジニア/Takram ディレクター
    ・川上 典季子氏(以下川上氏)|デザインジャーナリスト
    ・八木 啓太氏(以下八木氏)|デザインエンジニア・Bsize(ビーサイズ株式会社)代表取締役

    緒方氏:世界の27の国・地域の中から日本国内で選出した3作品のうち2作品が国際TOP20に選ばれたということは素晴らしいことだと思います。また、選ばれた作品はどれも、何故その課題に取り組むのか(Why)、そのために何をするのか(What)、どう解決するか(How)がしっかりなされていました。

    川上氏:私が審査員として参画している理由は、チャレンジしている人に出会いたいという思いが強いです。様々な視点で取り組んでいる課題を審査する中で、問題意識をどこに持つか、熱意をもってそれをどう作るかというのが大切だと思います。

    八木氏:このセレモニーは2006年から続いており、私は、学生時代に応募したという経緯で今こうして審査員をやらせていただいています。課題を見ていて大切だと思う点は、ダイソンのミッションのように“他人が見過ごす問題を解決すること。”だと思います。皆さんには、これからもPDCAを回しながら、世の中にインパクトを与えるものを生み出していって欲しいと思います。

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    4. 国内準優秀賞:Fusion(Full Body Surrogacy for Collaborative Communication)

    そして、いよいよ国内受賞者3組のご紹介です。

    ▲Fusionの説明をするムハメド ヤメン サライジ氏

    1組目は、Fusionを開発した慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科のムハメド ヤメン サライジ氏と東京大学大学院 工学系研究科 佐々木智也氏の2名が国内準優秀賞を受賞しました。

    Fusionは、遠隔のユーザーと身体的な動作の共有を可能するウェアラブルなテレプレゼンスによる身体代理システムです。オペレーターは、サロゲートロボットを操縦し、視覚・聴覚・触覚フィードバックによってロボットにテレポートしている感覚を得られ、サロゲートロボットは着用者を同じ視点から支援し、身体的な共同作業を提供します。

    ▲表彰状を受け取るムハメド ヤメン サライジ氏

    ◎審査員からの評価
    緒方氏:非常に明快なものだと思いました。そして実際に物ができているという点が大きいと思います。
    川上氏:ウェアラブルの状態まで進んでいる点を評価しました。今後、理学療法など様々な可能性を感じました。
    八木氏:2つの人格を1つに融合させているという点が面白いと思いました。応用も考えられるので、期待しています。

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    5. 国内準優秀賞/国際ファイナリストTOP20:Ubitone(ゆびとん)

    ▲Ubitoneの説明をする山蔦 栄太郎氏

    続いて2組目は、Ubitone(ゆびとん)を開発した、大阪大学大学院 工学研究科機械工学専攻の山蔦 栄太郎氏と、大阪市立大学 電気情報工学科の小西 真広氏の2名が国内準優秀兼国際ファイナリストTOP20を受賞しました。

    Ubitoneは、目が見えず、耳が聞こえないという2重ハンデによって大変な孤独にさらされている盲ろう者を支援するデバイスです。音声認識の結果を指点字という手法で盲ろう者に伝えることで、触手話や点字など特別な知識を持たない人ともコミュニケーションをとることが可能になります。

    ◎審査員からの評価
    緒方氏:盲ろう者の方にも伝わるという点が良いと思いました。映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のように、人が離れた瞬間に孤独になるということがあるので、盲ろう者が繋がりを感じることができるアイディアは素晴らしいです。
    川上氏:提案にびっくりしたというのが正直な感想です。盲ろう者と健常者がいかにしてつながるかという課題に対しての取り組みは、世界的なコミュニケーションのあり方を変えることにつながるのではと思っています。
    八木氏:この領域においてインフラになると思います。期待しています。

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    6. 国内最優秀賞/国際ファイナリストTOP20:PROLO

    ▲PROLOの説明をする守屋 輝一氏

    3組目は、PROLOを開発した、法政大学大学院 デザイン工学研究科 システムデザイン専攻の7名――守屋輝一氏、児玉祐己氏、高見澤諒氏、中村 友優氏、石黒 雄大氏、上田 雄翔氏、阿部 俊介氏。

    見事、国内最優秀賞/国際ファイナリストTOP20に輝きました。

    PROLOは、“ヘルメットを自転車のロックにする”というシンプルなアイディアを仕組みに生かし、子どもたちがヘルメットを着用せずに自転車に乗ることを防ぎます。

    同チームは、子供が交通事故で命を落とすには、未解決の本質的な課題がまだ隠れているのではと考え、リサーチを始めた結果、「親の目の届かないところではヘルメットを外しがちである。」、「安全性を追求したヘルメットは多いが、そもそも被っていない。」という気づきのもとPROLOを開発したといいます。

    ヘルメットには、赤外線LEDとフォトランジスタが取り付けてあり、照射した光を頭部が遮ることで、ヘルメットの装着を検出。ヘルメットを着用するとロックが解除し、脱ぐとロックがかかるという仕組みを実現しました。

    ▲表彰状を受け取る守屋 輝一氏

    ◎審査員からの評価
    緒方氏:一連の自然な所作の中でヘルメットの着用を徹底させるという着眼点が素晴らしいと思いました。
    川上氏:子供のヘルメットを被りたくないという気持ちを踏まえている点が大きかったです。社会実装が想像がつきました。
    八木氏:シンプルなプロダクトだけれども、世界の子供たちに使ってもらえるようなアイディア。エンジニア的な目線で言うと、バッテリー、強度、法など問題が多々あると思いますが、頑張って欲しいと思います。

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