「eclipse」で文字化けした日本語を直す方法について解説します。 英語版の「eclipse」をインストールした後に、日本語化プラグインの「pleiadesプラグイン本体」をインストールすると「eclipse」のメニューなどが日本語化されますが、全ての項目が日本語化されるわけではありません。また、開発プロジェクトを作成する際には、色々なタイプのファイルが存在したり、ファイルのインポートやエクスポートなどのやり取りも発生します。また、開発するOSなどの環境も様々です。複合環境で必ず起こるのが「日本語の文字化け現象」です。
本コラムでは、「eclipse」環境で起こる文字化けの解消方法を解説すると共に、文字化けを意図的に再現して、それを修正することで、文字化けが起こる原因も一緒に学習してみましょう。
目次
1.1. eclipseのコード補完機能
1.2. eclipseワーク・スペースのテキスト・ファイル・エンコードを指定する
2.1. ファイル・リソースの文字化け
2.2. ファイルの文字化けを再現する
2.2.1. ワークスペースの文字コードを確認する
2.2.2. Javaの新規クラスファイルを追加する
2.2.3. Javaファイルのプロパティから、ファイルロケーションを確認する
2.2.4. Javaクラスファイルをの文字コードを変更する
2.2.5. eclipseで文字化けを確認する
1. eclipseのコード補完説明文の文字化けを修正する方法
1.1. eclipseのコード補完機能
プログラムをコーディングしている時に表示される「eclipse」のコード補完機能があります。
●eclipseのコード補完機能
候補のコードをクリックすると、そのコードの解説が表示されますが、「eclipse」をインストールし、日本語化した直後は日本語が文字化けする事があります。
●eclipseのコード補完説明文の文字化け
この文字化けを修正する方法を確認してみましょう。
1.2. eclipseワーク・スペースのテキスト・ファイル・エンコードを指定する
ワーク・スペースごとの文字コードの設定を変更すると、説明文の文字化けが解消されます。
「eclipseメニュー」から、[ウィンドウ(W)]→[設定(P)]を選択します。
左側のメニューより、[一般]→[ワークスペース]の設定画面を表示させて下さい。
●[ワークスペース]の設定画面
左下に「テキスト・ファイル・エンコード(T)」を指定する箇所があります。本コラムでは、Windows版の「eclipse」を日本語化しています。デフォルト設定の文字コードは、「MS932」になっています。また、右横の「新規テキスト・ファイルの行区切り文字(F)」も、「デフォルト(Windows)」です。
「テキスト・ファイル・エンコード(T)」の「その他」をチェックして、プルダウンメニューの中から「UTF-8」を選択して下さい。
●テキスト・ファイル・エンコードの選択
右下にある「適用して閉じる」ボタンをクリックして、設定画面を閉じます。
もう一度コード補完の説明文を見てみましょう。
●コード補完の説明文
Javaのコード(System.)を入力して、コード候補が出てきたら、どれでもよいのでクリックして下さい。説明文が日本語で表示されます。
2. ファイル・リソースの文字化けを修正する方法
2.1. ファイル・リソースの文字化け
「eclipse」で開発作業をすすめていると、様々なプロジェクトを読み込んだり、またプロジェクト内には色々な種類のファイルが混在しています。OSの環境も一つでない場合があり、開発段階で日本語の文字化けに出会うケースはよくあります。文字化けの原因は様々ですが、あせらず対処していきましょう。
2.2. ファイルの文字化けを再現する
例えば、「eclipse」でプロジェクトを作成し、デフォルト設定の「MS932」で保ワークスペース]の設定画面存してあるファイルが、何らかの原因で別の文字コードに変更・保存されてしまったとします。すると、「eclipse」で、変更されたファイルを再度読み込みをした場合、文字化けして表示されてしまいます。今回は意図的に文字化けを再現させてみましょう。
2.2.1. ワークスペースの文字コードを確認する
まず、ワークスペースの文字コードの設定を確認します。
「eclipseメニュー」の[ウィンドウ(W)]→[設定(P)]をクリックします。
左側の[一般]→[ワークスペース]の設定画面下のテキスト・ファイル・エンコードが「デフォルト(MS932)」になっていることを確認して下さい。1章の設定でその他の「UTF-8」に変更した方はそのままでも構いません。
●[ワークスペース]の設定画面
2.2.2. Javaの新規クラスファイルを追加する
プロジェクトに、Javaの新規クラスを追加します。
「eclipseメニュー」の[ファイル]→[新規]→[クラス]を選択して、「新規Javaクラスウィンドウ」を開きます。
●新規Javaクラスウィンドウ
クラスの名前を任意で入力して、「public static void main(String[] args)(V)」にチェックを入れます。「完了ボタン」を押してプロジェクトに新規Javaクラスを追加します。
●Japanese.java
今回は、「Japaneseクラス」を新規で作成しました。
「public static void main(String[] args)(V)」にチェックを入れたので、Javaファイルには、コードとコメント行の
「// TODO 自動生成されたメソッド・スタブ」
が日本語で自動で挿入されます。コメントの日本語を文字化けさせてみましょう。
2.2.3. Javaファイルのプロパティから、ファイルロケーションを確認する
クラスを作成したら、作成したJavaのクラスファイルを開いて、別コードでファイル保存をします。
ファイルを開く為に、ファイルのロケーション(場所)を確認してみましょう。
「eclipseメニュー」の[ファイル]→[プロパティ]を選択して「Japanese.java」ファイルのプロパティウィンドウを表示させます。
●Japanese.javaファイルのプロパティ
[リソース]の[ロケーション]に「Japanese.Java」ファイルの保存されているファイルパスが書かれています。「eclipse」でクラスファイルを追加すると、ワークスペースの下にプロジェクト名のフォルダーが作成され、その中の「srcフォルダー」にJavaファイルが保存されます。 本コラムのワークスペースは「C:\eclipse-workspace」にしましたので、Javaファイルのフォルダーパスは
「C:\eclips-workspace\TestProj1\src」
になります。エクスプローラーなどで、上記フォルダーパスを開いて、Javaクラスファイルを編集してもよいのですが、もう少し簡単な方法でJavaクラスファイルを開いてみましょう。
2.2.4. Javaクラスファイルをの文字コードを変更する
「ロケーション」の右側にある、矢印のボタンをクリックすると、Javaクラスファイルのあるフォルダーが開きます。
●Javanese.javaファイルのあるフォルダー
文字コードを指定できるエディターでJavaクラスファイルを開きます。Windows標準の「notepad」でも文字コードを指定できますが、指定できる数が少ないので、今回は色々な文字コードを指定できるテキスト・エディターはを使います。「さくらエディター」や「秀丸」、「Brackets」などフリーのテキスト・エディターがたくさんありますのでお好みのエディターでファイルを開いて下さい。今回は、「Emeditor free」を使ってファイルを開きます。
cテキストエディターで「Japanese.java」ファイルを開いたら、[ファイル]→[名前を付けて保存]でファイル保存のボックスを出して下さい。
●名前を付けて保存
ファイル名はそのままで「エンコード」をクリックして、文字コードを変更して、Javaクラスファイルを上書きします。
●文字コードの変更
「eclipse」のワークスペースで「MS932」の設定でクラスファイルを作成していますので、元々のJavaクラスファイルの文字コードは「日本語(シフトJIS)」形式で保存されています。
この文字コードを「日本語(JIS, ISO-2022-JP)」形式で保存し直します。一覧より、「日本語(JIS)」を選択して保存をクリックすると、「上書き保存しますか?」と聞かれるので、「はい」を選択して、Javaクラスファイルの上書き保存をして下さい。
2.2.5. eclipseで文字化けを確認する
テキスト・エディターを閉じて、eclipseの「Japanese.java」ファイルを確認してみると、日本語部分が文字化けしているのを確認できます。
●Japanese.java
これは、ワークスペースの文字コードの設定が「MS932」なのに対して、Javaクラスファイルの形式が「日本語JIS(ISO-2022-JP)」の為起こる現象です。今回は意図的に文字化けを再現しましたが、通常このような作業はしません。しかし、開発プロジェクトでは様々なソフトやOS、人の間でファイルのやり取りや改変が行われます。文字コードの異なるファイルがパッケージに混ざるというのはよくある事ですので文字コードについて意識するのも大切な事です。
2.3. Javaクラスファイルの文字化けを修正する
それでは、化けてしまった文字を修正する方法を見てみましょう。気づいた方もいるかもしれませんが、「Japanese.java」ファイルの文字化けを修正するには、ファイルの「プロパティ」で文字コードを指定する事で、文字化けが解消されます。
「eclipseメニュー」の[ファイル]→[プロパティ]で「Japanese.javaのプロパティ」を出します。
●ファイル→プロパティ
●Japanese.javaのプロパティ
[リソース]の[テキスト・ファイル・エンコード]で[その他]にチェックを入れて、ファイル形式を指定します。
●テキスト・ファイル・エンコード
先程変更したファイルの文字コードは「日本語(JIS, ISO-2022-JP)」です。「eclpse」の「テキスト・ファイル・エンコード」の「その他」のプルダウンメニューには、この文字コードが登録されていませんので、その他欄に「ISO-2022-JP」を直接入力して下さい。文字コードが正しく入力されて入れば、「適用して閉じる」ボタンが有効になりますので、クリックして「
●Japanese.java
化けていたコメントの日本語が修正されて、「// TODO 自動化されたメソッド・スタブ」という文字が正しく表示されました。
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