前回の記事:情報セキュリティマネジメント試験の難易度は?資格の評価や受験料を紹介では、情報セキュリティマネジメント試験(SG)の試験概要や難易度についてご紹介しました。今回はおすすめの参考書など、勉強方法をメインにご紹介したいと思います。
なお情報セキュリティマネジメント試験は、2023年4月より試験制度の大幅改訂が予定されています。 2023年度以降の受験を検討している方は、次の記事をご確認ください。
1. 試験合格に向けて、おすすめの勉強法
1.1 午前対策
まず行うべきは、レベル感をつかむことです。最新の参考書をさらっと読み流し、出題傾向をつかみます。
ある程度内容がわかるようになったら、過去問の学習に入ります。情報処理技術者試験は過去問からの出題が多くありますが、ここでのポイントは該当試験以外の情報処理技術者試験の過去問から、使いまわして出題されることが多いという点です。
情報セキュリティマネジメント試験であれば、ふんだんに存在するITパスポート試験や基本情報技術者試験の過去問のうち「セキュリティ分野」の過去問を抜粋して学習しておけば、再出題の可能性は高いでしょう。
なお午前試験の合格基準点は60点、かつ「ア・イ・ウ・エ」の4つの選択肢から1つを選んで答える、四肢択一式の問題となっています。
午前だけで100点を目指しても午後で60点取れなければどのみち不合格となってしまいますので、あまり神経質にならず早めに午後対策に移るのが得策です。
1.2 午後対策
四肢択一式の小問のみで構成されていた午前試験とは違い、午後は5ページ程度の問題文を読み、いくつかの設問に答える文章題となっています。
文章の中身は実際の企業を舞台としたシチュエーション仕立てになっており、会話文の中の空欄を埋めたり、登場した用語の意味を答えたり、そのケースに最も適切と思う対策を選択したりする形がメインです。
基本情報技術者試験の午後試験からセキュリティ分野の過去問を抜粋し、できるだけ多く文章題を解く練習をしておくことがおすすめです。
2. 試験対策におすすめの参考書&問題集
2.1 おすすめの参考書
『情報処理教科書 出るとこだけ!情報セキュリティマネジメント』
著者:橋本 祐史
発売日:2021年11月22日
価格:1,958円(税込)
出典:Amazon
初回試験からの内容が反映された、定番の教科書シリーズです。参考書に加えて、全過去問の詳しい解説をWebからダウンロード可能です。CBT方式を初めて受験する方も安心の、詳しい解説付きです。シンプルな内容ですが、試験範囲に対して網羅性の高い仕上がりとなっています。
2.2 おすすめの過去問集
『徹底攻略 情報セキュリティマネジメント過去問題集』
著者:五十嵐 聡
発売日:2021年6月15日
価格:1,628円(税込)
出典:Amazon
紙版の過去問4回分に加えて、過去問4回分とオリジナルの模擬試験3回分がPDFでダウンロード可能です。模擬試験は試験前の総チェックとしても便利です。また、「でる語句334」「よくでる問題集」というWebアプリが提供されており、隙間時間に用語や頻出問題の確認ができるようになっています。
2.3 おすすめの予想問題集
『情報セキュリティマネジメント予想問題集』
著者:アイテックIT人材教育研究部
発売日:2016年8月1日
価格:2,750円(税込)
出典:Amazon
2016年発売の問題集ですが、他区分試験からの過去問をそのまま掲載するのではなく、オリジナル問題多めに構成されています。そのため過去問を一通り解き尽くしたけど、もっと解いておきたいという方におすすめです。さらに上記過去問集のように模擬試験的に1回分ずつまとめてという形ではなく分野別に章立てされているので、苦手分野があって集中的に勉強したい方にもおすすめです。
2.4 おすすめの情報セキュリティ入門書
『図解入門 よくわかる最新情報セキュリティの技術と対策』
著者:若狭 直道
発売日:2021年11月18日
価格:2,090円(税込)
出典:Amazon
試験を受けて受けっぱなしにはせず、これから情報セキュリティについてしっかり勉強するための足がかりとして受験しようと考えている方におすすめです。図解が豊富で分かりやすく、技術動向から法令、国際標準などの話まで、体系だって解説が行われています。
3. スマホアプリで隙間時間活用
午前対策がメインとなりますがスマートフォンアプリもいくつかリリースされていますので、ご紹介します。
3.1 iPhone対応のアプリ
『情報セキュリティマネジメント試験』
出典:App Store
無料で午前試験の過去問400問と、その全問のわかりやすい解説が収録されています。学習履歴やカテゴリごとの正答率表示、苦手な問題のブックマーク機能など、無料ながら学習をサポートする機能も充実しています。
3.2 Android対応のアプリ
『情報セキュリティマネジメント問題集(全問解説)』
出典:Google Play
こちらも無料で午前試験の過去問全400問を、その詳しい解説付きで提供しているアプリです。正解以外の選択肢についても、解説が用意されていて疑問点の解消につながります。2回連続して正解した問題は出題されなくなる機能もあり、隙間時間の学習がはかどる仕組みになっています。
4. 無料でできる過去問対策
4.1 IPA公式サイトを活用
試験を主催するIPA(情報処理推進機構)の公式サイトです。解説はありませんが、全ての過去問が無料で公開されています。
▶ 過去問題(問題冊子・配点割合・解答例・採点講評)|IPA
4.2 過去問Web問題集を活用
情報セキュリティマネジメント試験の午前試験から過去問を400題収録しているほか、他区分試験からセキュリティ分野の過去問が500題、および法務分野の過去問が150題収録されています。
ただ過去問をサイトに掲載しているのではなく、Web上で動作するアプリとなっています。年度や分野を絞って表示する機能があるほか、ランダム表示や間違えた問題のみ再表示するなど、多彩なオプションが用意されています。
5. 今後の情報セキュリティマネジメント試験は難易度アップ!?
実施第一回となった平成28春期試験は合格率がなんと88%もあり、高すぎるのではと批判をあびたようです。秋期試験からの合格率が下降傾向にあることから、今後の難易度は引き上げられる可能性が高く、油断は禁物かもしれません。
多くの過去問や予想問題を解いて、これより難しくなるつもりで取り組むことがおすすめです。
当サイトプロエンジニアのコンサルタントが厳選したおすすめのフリーランス案件特集はこちら
特集ページから案件への応募も可能です!
実際にフリーランスエンジニアとして活躍されている方のインタビューはこちら