ネットワークエンジニアの間でよく耳にするベンダー資格としては、シスコ技術者認定資格の「CCNA」が最も有名です。今回は、その上位資格にあたる「CCNP」についてご紹介します。
• CCNAを勉強中で上位資格に興味をもった人
• CCNAに合格しCCNPを取得しようと考えている人
• 未経験だが就職のためにCCNA~CCNPまでを受験しようと考えている人
など、これからCCNP合格を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. CCNPとは?
CCNP(Cisco Certified Network Professional)とは、シスコシステムズ社が提供するシスコ技術者認定の5つのグレードのうち、プロフェッショナルレベルの技術者を認定する資格です。
ネットワークエンジニアの間で最も有名な資格である、CCNAの上位資格として位置づけられており、大規模ネットワークの導入、運用、保守などを行う技術を有することが証明されます。
2. CCNPの試験内容と対策
2.1 試験コースは7種類
CCNPの試験コースは、7種類に分類されています。興味のある分野に特化して試験コースを選ぶと良いでしょう。
• CCNP Enterprise:エンタープライズ
• CCNP Security:セキュリティ
• CCNP Collaboration:コラボレーション
• CCNP Data Center:データセンター
• CCNP Service Provider:サービスプロバイダー
• Cisco Certified CyberOps Professional
• CCNP Certified DevNet Professional
2.2 どのコースを受験すれば認定される?
受験するコースによって認定される資格も異なっており、どのコースも複数の科目に合格する必要があります。
1科目に合格してから3年の間で全ての科目に合格すれば、CCNPの資格として認定されます。3年間を過ぎると、その科目は失効したものとみなされるため、CCNP認定を受けるためには新たに受験し直さなければなりません。
CCNPの中でも人気のEnterpriseを例にして、対象の試験をご紹介します。
※スマホからは横スクロールしてご覧下さい。
2.3 受験の前提条件
2020年に行われた改定後のCCNPには、以前のような受験の前提条件はありません。その代わりに、公式では「3年から5年の実装経験を持つこと」を推奨しています。
2.4 出題形式
CCNPの試験はすべてコンピュータ上で行われ、モニタ上に問題が表示され回答します。出題方式は以下のようなものがあります。
• 選択問題
複数の選択肢の中から1つだけ、もしくは複数の正解を選ぶもの
• ドラッグ&ドロップ問題
解答領域に、選択肢の中から正しい項目をドラッグ&ドロップで配置するもの
• 入力問題
コマンドなど、正解を直接入力するもの
• シミュレーション問題
機器に対してターミナル画面を開き、指示に沿って実際に設定を行うもの
• シナリオ問題
ある1つのネットワーク構成からなる問題に対して、複数の設問に回答するもの
2.5 CCNP Enterprise の試験概要
改定前に一番人気だった「CCNP Routing and Switching」に代わる、新しく一番人気のコースがこの「Enterprise」です。
必須科目(コア試験)である「350-401 ENCOR」と、6つの選択科目(コンセントレーション試験)である「300-410 ENARSI」「300-415 ENSDWI」「300-420 ENSLD」「300-425 ENWLSD」「300-430 ENWLSI」「300-435 ENAUTO」のうちから1つ得意な分野を選んで、計2科目の合格で認定されます。
必須科目の「350-401 ENCOR」は、エンタープライズインフラストラクチャの知識とスキルが問われる試験となっています。
2.6 CCNP Enterprise の試験範囲
7つの試験の試験範囲、および試験言語は以下のようになっています。
試験番号 | 試験範囲 | 試験言語 |
---|---|---|
【必須】
350-401 ENCOR |
1. デュアルスタック(IPv4およびIPv6)アーキテクチャ
2. 仮想化 3. インフラストラクチャ 4. ネットワークアシュアランス 5. セキュリティ 6. 自動化 |
日本語・英語 |
【選択】
300-410 ENARSI |
1. レイヤ 3
2. VPN サービス 3.インフラストラクチャ セキュリティ 4. インフラストラクチャ サービス 5. インフラストラクチャの自動化 |
日本語・英語 |
【選択】
300-415 ENSDWI |
1. SD-WAN アーキテクチャ
2. コントローラの展開 3. エッジルータの展開 4. ポリシー 5. セキュリティ 6. QoS 7. マルチキャスト 8. 管理と運用 |
日本語・英語 |
【選択】
300-420 ENSLD |
1. 高度なアドレッシングおよびルーティング ソリューション
2. 高度なエンタープライズ キャンパス ネットワーク 3. WAN 4. セキュリティサービス 5. ネットワークサービス 6. SDA |
日本語・英語 |
【選択】
300-425 ENWLSD |
1. サイト調査
2. 有線およびワイヤレス インフラストラクチャ 3. モビリティ 4. WLAN ハイ アベイラビリティ |
日本語・英語 |
【選択】
300-430 ENWLSI |
1. FlexConnect
2. QoS 3. マルチキャスト 4. 高度なロケーション サービス 5. クライアントの接続におけるセキュリティ 6. モニタリング 7. デバイス ハードニング |
日本語・英語 |
【選択】
300-435 ENAUTO |
1. プログラミングの概念
2. Python プログラミング 3. API 4. コントローラ 5. 自動化ツール |
日本語・英語 |
2.7 CCNP Enterprise の試験時間
試験時間は以下のとおりです。
試験番号 | 試験時間 |
---|---|
350-401 ENCOR | 120分 |
300-410 ENARSI | 90分 |
300-415 ENSDWI | 90分 |
300-420 ENSLD | 90分 |
300-425 ENWLSD | 90分 |
300-430 ENWLSI | 90分 |
300-435 ENAUTO | 90分 |
2.8 CCNP Enterprise の推奨トレーニング
公式サイトでは、シスコ認定ラーニングパートナーの教育プログラム(集合研修)を推奨しています。
CCNP Enterpriseでは、以下のトレーニングが用意されています。研修の詳しい内容は、下記の「詳細」にて公開されています。
試験番号 | トレーニング名 | 内容 |
---|---|---|
350-401 ENCOR | Implementing and Operating Cisco Enterprise Network Core Technologies (ENCOR) v1.2 | 詳細 |
300-410 ENARSI | Implementing Cisco Enterprise Advanced Routing and Services (ENARSI) v1.0 | 詳細 |
300-415 ENSDWI | Implementing Cisco SD-WAN Solutions (ENSDWI) v2.0 | 詳細 |
300-420 ENSLD | Designing Cisco Enterprise Networks (ENSLD) v1.1 | 詳細 |
300-425 ENWLSD | Designing Cisco Enterprise Wireless Networks (ENWLSD) v1.1 | 詳細 |
300-430 ENWLSI | Implementing Cisco Enterprise Wireless Networks (ENWLSI) v1.1 | 詳細 |
300-435 ENAUTO | Implementing Automation for Cisco Enterprise Solutions (ENAUI) v1.2 | 詳細 |
2.9 CCNP Enterprise 合格に必要なスキル
CCNP Enterpriseは、エンタープライズネットワーキングのインフラストラクチャ、つまり法人向けのネットワークインフラ知識が主な出題範囲であり、その分野で3~5年の実務経験がある方向けとされています。
特にコア試験はCCNPの次のステップであるCCIE Enterprise Infrastructure 認定および CCIE Enterprise Wireless 認定の取得にも使える試験となっており、CCIEへのステップアップにもつながります。
コンセントレーション試験については、ネットワークデザイン、SD-WAN、ワイヤレス、自動化などの最新のテーマや業界固有のテーマが重点的に出題され、より実務に即した内容になっています。
詳しい内容は下記の公式サイトで公開されています。
• 350-401 ENCOR
Implementing and Operating Cisco Enterprise Network Core Technologies
• 300-410 ENARSI
Implementing Cisco Enterprise Advanced Routing and Services
• 300-415 ENSDWI
Implementing Cisco SD-WAN Solutions
• 300-420 ENSLD
Designing Cisco Enterprise Networks
• 300-425 ENWLSD
Designing Cisco Enterprise Wireless Networks
• 300-435 ENAUTO
Implementing Automation for Cisco Enterprise Solutions
3. CCNPの難易度や合格率・合格点は?
CCNPは、ネットワークに関する高度な知識が問われるとともに、各コースとも複数の科目があることから、決して簡単に取得できるレベルの資格ではありません。
近年では、前提条件であるCCNAの難易度も非常に高くなっていますので、その上位資格であるCCNPの合格を目指すには、集合研修への参加やおすすめの問題集などでじっくりと対策を行う必要があります。
3.1 IoTシステム技術検定 基礎の出題範囲
3.1 ITスキル標準では「レベル3」 経済産業省は、ITスキル標準「ITSS(IT Skill Standard)」のキャリアフレームワークにおいて、ITキャリアパスを11職種35専門分野、および7つのレベルで分類しています。
「ITSSキャリアフレームワークと認定試験・資格の関係(ISV Map Ver11r2)」によると、CCNPは7レベルのうち、「与えられた作業を全て独力で遂行できる、レベル3」にあたります。
参照:ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver12.4
3.2 他のネットワーク関連資格との難易度比較
ネットワークエンジニア向けの資格としてCCNPとよく比較されるものに、「ネットワークスペシャリスト」があります。
CCNPとの難易度は一概には比較できませんが、ネットワークスペシャリストは国家資格でネットワークに関連する幅広い範囲の知識を問うのに対し、CCNPはシスコ機器に特化した知識や技術を問われるベンダー資格となっています。
前述した「ITSSキャリアフレームワークと認定試験・資格の関係(ISV Map Ver11r2)」によると、各資格の難易度は以下のようになっています。難易度の比較をする際に、参考にしてみてください。
レベル | 主な資格 |
---|---|
レベル4 | CCIE、ネットワークスペシャリスト、OracleMaster Platinum など |
レベル3 | CCNP、応用情報技術者、OracleMaster Gold、LinuC-3、LPIC-3 など |
レベル2 | CCNA、基本情報技術者、OracleMaster Silver、LinuC-2、LPIC-2 など |
レベル1 | CCT、OracleMaster Bronze、LinuC-1、LPIC-1 など |
参照:ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver12.4
なお体感としては、次のように感じる方が多いようです。
CCNA < CCNP < ネットワークスペシャリスト < CCIE
3.3 CCNPの合格点
CCNPの問題はランダムに出題されるため、同日、同会場でも受験者それぞれの出題内容は異なります。そのため合格点も同様に、出題内容に合わせて変動します。
合格ラインは非公開となっていますが、後述の勉強サイト「Ping-t」の合格体験記コーナーに、合格された方々が「何点で合格したか」を投稿されています。
CCNPの問題集は有料コンテンツとなっていますが、合格体験記は無料です。試験の雰囲気をつかむためにも、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
3.4 CCNPの合格率
CCNPの合格率は、公式では非公開となっています。
ITSSキャリアフレームワークで同じレベル3に設定されている応用情報技術者が20%程度、レベル4のネットワークスペシャリスト試験が10%程度と考えると、合格率は低いと予想されます。
特にシスコ試験は、情報処理技術者試験より範囲が狭いぶん、深い専門知識が問われます。実装経験が公式が推奨する3年に満たない場合は、注意が必要です。
3.5 CCNPの合格までに必要な勉強時間
CCNPの受験対策として、公式サイトではシスコ認定トレーニングの受講を推奨しています。
シスコ認定トレーニングは3~5日間の集合研修です。
CCNAで培った知識や能力はそのまま生かされますので、全くゼロからの勉強になるわけではありません。CCNAの合格からCCNPの受験を目指すのであれば、CCNAの知識を定着させるためにも、すぐにCCNPの試験対策に取り掛かるのが無難です。
前提知識によって人ぞれぞれで勉強時間は大きく異なってくるようで、早い人は数週間、遅い人は取得までに半年以上など、何か月もかかる場合もあります。
国家資格とは違い、ベンダー試験は自分で試験日を調整できますので、計画を立てて集中的に勉強し、効率よく取得すると良いでしょう。
3.6 公式が受験者に推奨する経験の目安は?
シスコ社公式が推奨する「それぞれの試験に対応する実装経験」とは、次の表の通りです。
No. | コース | 前提条件 | 認定資格名 |
---|---|---|---|
1 | エンタープライズ | 3年から5年のエンタープライズネットワーキングソリューションの実装経験を持つことを推奨 | CCNP Enterprise |
2 | セキュリティ | 3年から5年のセキュリティソリューションの実装経験を持つことを推奨 | CCNP Security |
3 | コラボレーション | 3年から5年のコラボレーションソリューションの実装経験を持つことを推奨 | CCNP Collaboration |
4 | データセンター | 3年から5年のデータセンターソリューションの実装経験を持つことを推奨 | CCNP Data Center |
5 | サービスプロバイダー | 3年から5年のサービスプロバイダソリューションの実装経験を持つことを推奨 | CCNP Service Provider |
6 | CyberOps | 3年から5年のエンタープライズネットワークソリューションの実装経験を持つことを推奨 | Cisco Certified CyberOps Professional |
7 | DevNet | 3年から5 年の Python プログラミングを含むソフトウェア開発経験を持つことを推奨 | Cisco Certified DevNet Professional |
3.7 CCNPの受験は英語力で難易度が変わる?
CCNPには英語のみ実施のコースもありますが、日本でも人気のCCNP EnterpriseとCCNP Securityの2つについては、日本語でも受験可能なコースです。
英語での受験が必要なコースは、CCNP Collaboration、CCNP Data Center、CCNP Service Provider、Cisco Certified CyberOps Professionalです。
言語 | 資格名 |
---|---|
日本語でも受験可能 | CCNP Enterprise
CCNP Security |
英語での受験が必要 | CCNP Collaboration
CCNP Data Center CCNP Service Provider Cisco Certified CyberOps Professional Cisco Certified DevNet Professional(一部のみ日本語対応) |
CCNPだけでなく、上位資格であるCCIEは全ての問題が英語で出題され、回答や質問も英語のみで実施する試験です。
また、今後ITスキルを磨いていく上で、英語は身に着けておくに越したことはありません。ログやエラーなどは英語で表記されるものがほとんどですし、技術書やマニュアルなど英語でしか提供されていないものもあるからです。
英語というツールが使えれば手に入る情報量は、日本語のそれとは比べ物にならないでしょう。スキルアップを図るのであれば、技術の習得だけでなく英語の勉強も視野に入れておくことをおすすめします。
4. CCNP取得のメリット|転職、年収アップ、キャリアアップは可能?
難易度が高いとされるCCNPですが、実際の年収相場などCCNPを取得した後の情報をまとめました。
4.1 CCNPを取得すると、転職は有利になる?
ネットワークエンジニアとして転職する場合、まずはCCNAの取得を推奨する企業が多いことから、「未経験でもプロフェッショナルレベルのCCNPまで取得した」ということを面接でアピールできれば、自身のやる気やポテンシャルの証明としては有意でしょう。
ただし転職市場においては、必ずしもCCNPがあれば有利というわけではなく、資格に加えて実務経験が必要とされることもあります。
4.2 CCNPを取得すると、キャリアアップは可能?
CCNAはネットワークエンジニアの登竜門と言われるのに対し、CCNPはより実務に沿った試験とも言えます。
CCNPの上位資格であるCCIEは、ネットワークエンジニアの最高峰の資格として位置づけられています。難易度はかなり高いですが、取得できれば転職活動において、大変希少価値のある資格です。
CCNPはCCIE受験の前提条件ではありませんが、CCIE取得への足掛かりとして捉えたとすれば、CCNPの取得はネットワークエンジニアとしてのキャリアアップに繋がるでしょう。
4.3 CCNPを未経験者が取得すると、年収アップを狙える?
シスコ技術者認定の資格試験が未経験の方は、まずはCCNAから勉強し、業務は運用保守からのスタートとなるのが一般的です。
ネットワークエンジニアとして年収アップをしたい場合は、ネットワークの運用保守だけではなく、設計、構築に携わる上流工程を目指したいところです。
実務経験とCCNPの取得でキャリアアップを図り、さらにはプロジェクトリーダーやマネジメントなどの経験を積むことで、年収アップを狙える可能性が高まるでしょう。
4.4 CCNPを活かせる、実際のフリーランス求人
シスコ社製品に特化し、かつフレッシュな知識も問われるCCNPを取得すると、自分の持つスキルの証明に役立ちます。特にフリーランスなど履歴書や職務経歴書を見せる機会が多い方にとって、CCNPはスキルの裏付けになります。
ここでは弊社のプロエンジニアで扱っている、CCNPを取得していることが有利に働く、高単価のフリーランス案件を紹介いたします。
CCNP相当の経験(ネットワークの設計/構築経験3年以上ほか)が求められる、ネットワークエンジニアのフリーランス案件です。こちらは月額単価90万円以上(年収1080万円以上)で、半分は自宅からのリモート勤務が可能です。
▶ 出典:【CCNA/CCNP/業務委託】通信事業者向けNW設計・構築★3年以上の経験者優遇!リモート併用で月90万~|プロエンジニア
こちらもCCNP相当の経験(ネットワークの設計/構築経験3年以上ほか)が求められる、ネットワークエンジニアのフリーランス案件です。こちらは月額単価80万円以上(時給4200円で完全時間精算)で、先ほどの案件同様、顧客と調整するためのコミュニケーションスキルが必要です。
▶ 出典:【CCNP】ネットワークエンジニア★某通信系業務基盤の転用・拡張に伴うNW設計構築|プロエンジニア
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5.【2025年版】CCNPの受験料は?
5.1 コース別の受験料金
各コースの受験料は以下のとおりです。
対象試験 | 受験料 |
---|---|
コア試験 | 57,200円(税込) |
コンセントレーション試験 | 42,900円(税込) |
合計 | 100,100円(税込) |
1教科につきコア試験は57,200円(税込)、コンセントレート試験は42,900円(税込)の受験料となっており、認定までに必要な金額は10万円を超えるほどになりました。
5.2 受験料が値上りした?
CCNP受験料は、予告なしに改定されることがあります。
直近の2023年の改訂では大幅値上げされましたが、例えば2019年の改定では36,000円から33,600円に値下げされています。受験する際は、忘れずに最新情報をチェックして下さい。
6. CCNPの概要と受験スケジュール
6.1 予約方法および申込期間
試験の予約方法は3つあり、申込方法によって受験料の支払方法も異なります。
自分の好きな日程と場所で受験することができますが、直前だと日程やテストセンターによっては空きがない場合もありますので、まずは試験日を決めて先に予約することをおすすめします。
予約の変更およびキャンセルは、予約した試験日時の24時間前までにピアソンVUE(もしくは直接予約したテストセンター)に連絡をすれば可能です。
※スマホからは横スクロールしてご覧下さい。
※ 電話受付:9:00~18:00(土・日・祝日 及び 年末年始を除く)
6.2 オンラインのピアソンVUEを利用
オンラインで予約するには、事前にピアソンVUEのWebサイトからアカウントを作成し、ログインすることで予約ができます。
▶ 登録・試験の予約 > シスコ技術者認定試験|ピアソンVUE
詳しい予約方法などはこちらから確認できます。
6.3 試験会場
試験会場は全国のピアソンVUE公認テストセンターとなります。
当日、席に空きがあればその場で予約、現金での支払いも可能なテストセンターもありますので、詳しくは試験会場を確認してください。
6.4 受験当日の流れ
当日は試験開始時刻の 15 分前までにテストセンターに到着し、写真撮影や電子署名などの受付を済ませます。
試験場には、当日テストセンターから配布されるホワイトノートとペンのみ、持ち込みが可能です。
6.5 受験当日持参するもの
受付には、本人確認のため2種類の身分証明書が必要です。
そのうち1点は必ず顔写真付きの証明書が必要となりますので、詳しくはこちらを確認してください。
また、予約上の氏名と、持参した身分証明書の氏名が異なると受験はできません。
予約の氏名変更はピアソンVUEカスタマーサービスへ申請する必要がありますので、結婚などにより氏名が変わっている場合は、早めに確認されることをおすすめします。
6.6 再受験ポリシー
試験が不合格の場合、同じ試験を受けるには受験後5日の期間を空ける必要があります。つまり、最短で次に予約可能なのは6日後です。
例えば、火曜日に不合格となった場合、翌週の月曜日以降に再受験が可能となります。
7. CCNPの勉強方法
CCNPの勉強方法には、主に次の2つのルートがあります。
• 公式の集合研修へ参加する
• 公式の受験者ポータルサイトを参考にしつつ、参考書や勉強サイトで独学する
それぞれの方法について、詳しくご紹介します。
7.1 公式の集合研修へ参加|スクールに通うメリット・デメリットは?
公式サイトでは、試験対策としてシスコ認定トレーニング(3~5日間の集合研修)の受講を推奨しています。
集合研修は、シスコ認定ラーニングパートナーが実施していますので、詳細は以下のリンクから確認してください。
【各コースの推奨トレーニング内容】
• CCNP Enterprise
• CCNP Security
• CCNP Collaboration
• CCNP Data Center
• CCNP Service Provider
• Cisco Certified CyberOps Professional
• Cisco Certified DevNet Professional
集合研修(スクール)で試験対策するメリットは、シスコ社製品の実機を操作しながら学べるため、説明が身に付きやすいという点です。一方でデメリットとして、費用が数十万円もかかるという点が挙げられます。
スクールの中には「合格保証コース」をうたっているものもあり、確実に合格へ向かえる安心感があります。ただし20万円~60万円程度の費用がかかるため、個人で支払うのは現実的ではないかもしれません。
企業によっては社内で講師を招いて研修を行っていたり、外部研修でも補助金が出たりするケースがあります。研修を受けたいという方は、まず所属する企業に制度がないか確認してみることがおすすめです。
7.2 シスコラーニングネットワークジャパンを活用しよう
公式のサービスとして、受験者向け情報ポータルサイト「シスコラーニングネットワークジャパン」が提供されています。
資格取得を目指している受験者同士の情報交換や、シスコ技術者認定の最新情報など、試験に関するあらゆる情報が日本語で提供されています。
無料で試せる練習問題などは、本試験の出題傾向が掴める内容となっていますので、ぜひ確認してみて下さい。
7.3 CCNP Enterpriseの参考書
CCNPの試験対策としては、テキストやWebサイトを利用した独学を選択される方が多いようです。
CCNPの日本語の参考書は、Enterpriseのみ発売されています。
公式参考書は英語のみですが、Enterprise以外の参考書もあります。公式参考書の電子書籍版は、オンライン書店各所で購入可能です。
■ CCNP and CCIE Enterprise Core ENCOR 350-401 Official Cert Guide(English Edition)
著者:
Kevin Wallace、Brad Edgeworth、Jason Gooley、David Hucaby、Ramiro Garza Rios
出版社:Cisco Press
発売日:2023年11月3日
参考価格:12,205円(税込)
ページ数:1072ページ
出典:Amazon
Cisco社公式の参考書です。英語のみの対応です。
■ CCNP Enterprise Advanced Routing ENARSI 300-410 Official Cert Guide (English Edition)
著者:
Raymond Lacoste、Brad Edgeworth
出版社:Cisco Press
発売日:2023年11月15日
参考価格:12,865円(税込)
ページ数:1104ページ
出典:Amazon
Cisco社公式の参考書です。こちらも英語のみの対応です。
■ シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]コア試験ENCOR(350-401)
著者:
林口 裕志、川島 拓郎、中道 賢(監修)
出版社:翔泳社
発売日:2022年9月21日
参考価格:5,940円(税込)
ページ数:976ページ
出典:翔泳社
Enterpriseのみの対応ですが、唯一のCCNPの日本語参考書です。翔泳社の公式直販サイトではオフラインで利用可能なPDF版も販売されています。1000ページ近くある参考書なので、大きめのタブレットなどお持ちの方はPDF版も検討してみてはいかがでしょうか。
■ シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]コンセントレーション試験 ENARSI (300-410)
著者:
林口 裕志、川島 拓郎
出版社:翔泳社
発売日:2021年8月30日
参考価格:5,500円(税込)
ページ数:864ページ
出典:翔泳社
こちらも翔泳社の直販サイトで、PDF版が販売されています。
7.4 CCNP Enterpriseの勉強サイト
CCNPは、Web教科書がとても充実しています。参考書が分かりにくかったという方は、先に勉強サイトを読んでから参考書へ進む方法もおすすめです。
■ CCNPイージス
CCNPの無料Web教科書です。
個人の方のサイトですが、CCNP EnterpriseのENARSI(300-410)、およびENCOR(350-401)の試験範囲が確認できます。
サイトURL:http://www.infraexpert.com/info/ccnpz00.html
■ Ping-t
企業によるサイトで、CCNPだけでなく、LPICやオラクル、ITパスポートなど様々な資格試験の対策が可能です。多くの方による詳細な合格体験記を見ることができるので、試験の雰囲気を掴むことができます。
CCNPの問題については無料ではなく、プレミアムコンテンツの対象となるため、利用するには有料となりますが、数多くのweb問題集が利用可能です。
試験番号 | Web問題集 | コマ問 |
---|---|---|
CCNP ENCOR(350-401) | 1590問 | 約180問 |
CCNP ENARSI(300-410) | 1229問 | 約230問 |
サイトURL:https://mondai.ping-t.com/g
8. CCNPの更新の有効期限と試験科目
8.1 資格更新の有効期限は取得日からどれくらい?
CCNPには、認定を受けてから「3年間」という有効期限が設けられています。
資格の有効性を保つには、3年以内に次のいずれかの条件を満たす必要があります。
• 同等、または上位レベルの認定を取得する
• 継続教育(CE)の受講で得られるクレジットを利用する
• 認定取得とクレジットの両方を組み合わせる
詳しい条件は、次の表をご確認下さい。
8.2 資格更新の際に選ぶべき科目は?
資格更新と認定される試験は、公式サイト上では以下のようになっています。
技術の進歩や時代の流れに合わせて試験範囲は随時改定されますので、改定の時点で新しい分野の試験範囲が追加されていることもあります。
更新期限が3年というCCNP資格の有効性を保つことは、ネットワークエンジニアとして常に新しいテクノロジーを吸収するための手段でもあるのです。
保有試験番号 | 資格名 |
---|---|
300-XXXなど「300」で始まるもの | CCNP Enterprise
CCNP Security CCNP Collaboration CCNP Data Center CCNP Service Provider Cisco Certified CyberOps Professional Cisco Certified DevNet Professional |
9. まとめ
どの資格でも言われることですが、教科書や問題集で理解しているだけでは不十分で、その知識を実際の業務で使えなければ、せっかくの勉強も無駄になってしまいます。
資格取得はあくまでキャリア形成の一手段です。「資格取得そのもの」を目標にすることさえしなければ、有意義なキャリアアップを望むことができるでしょう。
ネットワークエンジニアは、異業種からの転職例も多々あります。是非、ネットワークエンジニアの求人にチャレンジしてみて下さい。
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