• IT業界とは

    公開日:2016年04月22日 最終更新日:2019年09月30日

    1. IT業界とは

    IT業界とは、日本語では情報通信産業と呼ばれます。

    IT業界市場規模
    総務省や経済産業省では、IT業界の次のように分けています。

    「受託ソフトウェア開発」「組み込みソフトウェア開発」「パッケージソフト開発」「ゲームソフトウェア開発」「情報処理サービス」「情報提供サービス」「市場調査サービス」「その他情報サービス」「インターネットサービス」

    一般的には、これらを総称してIT業界と呼んでいますが、一口にIT業界といっても各細分化された業界によって働き方や必要技術は大きく異なります。 「受託ソフトウェア開発」や「情報処理サービス」の2つを合わせて、SIer(エスアイアー/システムインテグレーター)と呼びます。(→SIerについての詳細はこちら

    これらの会社は、非IT企業からIT関連の業務を請け負う事を主な業務としています。 この2つを合わせたSIer業界の市場規模は10兆円程となり、IT業界全体では最も大きな割合を占めています。

    我々に馴染みのあるゲーム業界の市場規模5600億円、 インターネット業界2兆7800億円と比較すると、 いかにSIer業界が大きいかがわかります。

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    2. IT業界の就職人気ランキング

    様々な会社が就職人気ランキングを発表していますが、ここでは、東洋経済と楽天のランキングを見たいと思います。NTT系列、NEC、SCSK、伊藤忠テクノソリューションズなどの歴史があるSIerとバンダイナムコが両方のランキング入っているのがわかります。

    東洋経済のランキングには、SIerの他にゲーム系が多いのが特徴的です。一方で、楽天のランキングには、楽天、LINE、ヤフーなどのインターネット系大手企業が上位入りしています。全体としては、歴史の浅いインターネット系企業は、まだまだ一般の方への認知度や人気度が低いということでしょう。

    順位 社名
    1位 バンダイナムコエンターテイメント
    2位 NTTデータ
    3位 スクウェア・エニックス
    4位 NTTドコモ
    5位 SCSK
    6位 任天堂
    7位 アビームコンサルティング
    8位 NEC(日本電気)
    9位 ソニー・コンピュータエンタテインメント
    10位 日立ソリューションズ
    • (東洋経済 「就職人気ランキング」ベスト300社より)
    順位 社名
    1位 NTTデータ
    2位 楽天
    3位 バンダイナムコゲームス
    4位 SCSK
    5位 NEC(日本電気)
    6位 NTTコミュニケーションズ
    7位 ソフトバンクグループ
    8位 LINE
    9位 伊藤忠テクノソリューションズ
    10位 ヤフー
    • (楽天 2016年卒 「就職人気企業ランキング」より)

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    3. IT業界の年収と平均給与

    厚生労働省の統計を基にIT業界の職種全体の平均値をみてみると、
    平均年齢38.1歳、平均年収657万円(給与507万円+賞与150万円)となっております。

    • (厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より)

    さらに、IT職種だけみてみると、SEの平均年収は597.9万円、
    プログラマー(PG)の平均年収は431万円となっております。 日本の平均年収は414万円である為に、
    SEやプログラマーの給与は比較的に高い水準にあると言えるでしょう。

    職業 平均年齢 年収 職業 平均年齢 年収
    公認会計士/税理士 38.1 817 電気工 41 426
    一級建築士 49 677 自動車整備工 35.5 418
    歯科医師 33.8 620 機械組立工 39.4 412
    SE 38.4 597.9 デザイナー 35 398
    獣医師 36.2 553 塾講師 35.6 361
    薬剤師 39.1 532 販売店員 38.3 323
    社会保険労務士 45 529 娯楽施設店員 34.9 323
    看護師 38 472 ボイラー工 52.7 318
    自動車販売 36.2 472 保育士 34.7 309
    製鋼工 37.4 441 タクシー 58.3 297
    PG 32.3 431 ホームヘルパー 44.7 289
    • (厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より)

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    4. IT業界の離職率と平均勤続年数

    多くの企業では離職率は公開されていない為に、離職率を知りたい場合は、
    各企業の平均勤続年数を調査するのが一番良いでしょう。 ただし、創業60年で平均年齢が45歳の会社と
    創業10年で平均年齢が30歳の会社では比較のしようがない為に、
    平均勤続年数は、あくまでも創業年数が近く同規模の会社を比較する材料にするべきです。

    インターネット業界

    社名 平均勤続年数 社名 平均勤続年数
    ヤフー 5.2年 GMOインターネット 4.9年
    サイバーエージェント 4.1年 グリー 2.7年
    ディー・エヌ・エー 2年11カ月 楽天 4.3年
    オイシックス 4.5年 ミクシィ 3.6年
    ZOZO TOWN
    (スタートトゥデイ)
    4.4年 ガンホー・オンライン・エンターテイメント 4年10カ月
    • (金融庁「EDINET」より)

    パッケージソフト業界

    社名 平均勤続年数 社名 平均勤続年数
    ワークスアプリケーションズ 3.1年
    (2009年のデータ)
    トレンドマイクロ 6.5年
    サイボウズ 5.5年 ソースネクスト 6.5年
    • (金融庁「EDINET」より)

    ゲーム業界

    社名 平均勤続年数 社名 平均勤続年数
    スクウェア・エニックス 2.1年(ホールディングス単体) コナミ 11年(ホールディングス単体)
    任天堂 13.1年 バンダイナムコ 13.8年(ホールディングス単体)
    • (金融庁「EDINET」より)

    SIer・通信業界

    社名 平均勤続年数 社名 平均勤続年数
    NTTデータ 3.4年 KDDI 17年
    ソフトバンク 7.3年 富士通 20年
    日立 18.4年 NEC 18.5年
    • (金融庁「EDINET」より)

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    5. IT業界の移り変わり

    2000年前後に、「IT」という言葉が一般的になりましたが、
    それ以前は、情報通信やコンピュータ産業などと呼ばれていました。

    当時は、IBMやNECなどの大型の汎用機(はんようき)がメインであり、
    一部の銀行等の処理業務を行うだけに使用されておりました。

    2000年前後にコンピュータの価格が安くなり、コンピュータの操作が簡単になり、 さらに、インターネットが登場したことなどにより、
    一気にパソコンが一般家庭に普及しました。

    IT業界の移り変わり

    このようなパソコンの普及の中で、インターネットの広告を扱う会社、
    blogサービスを始める会社、インターネット上で物販を行う(EC)会社、
    さらに、それらの情報を検索できるような検索エンジンを提供する会社(google等)が登場します。 現在では、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、クラウドサービス、
    スマートフォンなどの小型化されたIT機器の登場により、
    インターネットは、一般の消費者にとってなくてはならない存在になりました。

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    6. IT業界の動向と今後

    IT業界は常に変化しており、医療、製造、物流、サービスなどの他の産業にも大きな影響を与えています。 it_industry_trend01

    -ビッグデータからすべてが始まる

    ビッグデータとは大量のデータのことを指します。例えば、FacebookやTwitterに投稿される文章や写真などを分析すればユーザーの購買活動やネットの活用状況を知ることができ、企業のマーケティングに活用ができます。

    また、医療においては大量の患者のデータを格納・分析することで新しい治療や病気の早期発見に繋がる可能性もあります。これ以外にも、ビッグデータは気象情報、遺伝子解析、車の自律走行、AI(人工知能)などの様々な分野に応用できると期待が高まっています。

    -クラウド

    クラウドとは、インターネット上に蓄積された様々な情報やサービスを、インターネットを通じて利用することを指します。例えば、これまでの企業の経理部門は、担当者のパソコンに専用の経理ソフトをインストールしていました。この形では、その経理担当者のパソコンからしか経理情報にアクセスすることは出来ませんでした。
    しかし、クラウド型の経理サービスではインターネットを通じて自社の経理情報をクラウドサービス会社のサーバーに乗せることが可能です。これにより、この経理担当のパソコンが壊れたとしても自社の経理情報を守ることが可能です。
    さらに、この経理情報を社内の様々な部門や支店間で共有することも可能です。このように、クラウドを活用することにより、より効率的な経営が実現できます。我々が身近に利用しているクラウドサービスの例としては、Googleの提供するGmailが挙げられます。自宅のパソコンからでも、スマホからでも、会社やネットカフェのパソコンからでもGmailのwebサイトにアクセスしIDとパスワードさえ入力すれば、どこからでもメールが使えるというメリットがあります。
    it_industry_trend02

    -AI(人工知能)の登場

    人工知能の歴史は長く、古くからは将棋ゲームなどにも使われています。これらの人工知能は、人間が一定の条件下においてコンピュータにどのような反応や動きをするかを設定しておくというものです。つまり、これまでの人工知能は決められた事しかできないのが特徴でした。
    しかし、ビッグデータの登場により大量データを短時間で解析できるようになった為に、コンピュータが人間に頼らずとも物事を自己判断できるようになりました。これを機械学習(ディープラーニング)と言います。既に人工知能は、自動車の自動運転、金融の自動取引、ロボット、広告やマーケティングの予算の最適化、ホテルの受付、コールセンターの自動応答などに利用されており、今後さらなる拡大が見込まれるでしょう。

    -IOT(モノのインターネット)とウェアラブルデバイスとインダストリー4.0

    全てのIT機器がインターネットに繋がるというコンセプトを「IOT(=Internet of Things=モノのインターネット)」と呼びます。アップルウォッチやGoogleglass(現在発売中止)に代表される「ウェアラブルデバイス」もIOTの1つです。 IOTは、企業活動にも大きなインパクトを与えます。ドイツ発の事業コンセプトである「インダストリー4.0」では、常に変化する顧客のニーズにインターネットを活用することで柔軟に対応する事が可能です。
    これまでは、顧客のニーズが変わり製品仕様が変わると、その都度生産ラインを変える必要がありましたが、インダストリー4.0では、顧客、販売店、本社、マーケティング部門、調達部門、調達先、工場、物流部門などの全てをインターネット上で繋げ情報共有と瞬時にサプライチェーンを組み替える事により瞬時に製品仕様や生産数等を変えることが可能となり、より効率的な経営が可能となります。

    -ビットコインとFinTech

    ビットコインとは政府や企業などの発行体(保証機関=管理者)を持たない仮想通貨です。発行体を持たないという意味では、ドルや円、またCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)社のT-Pointなどとは大きく違います。ビットコインのメリットは、お金をどこかに送金する際に、手数料が無料(もしくは格安)であるという点です。ビットコインは発行体がいない代わりに、ネットワークに接続されている多くのコンピュータが各取引を管理しています。コンピュータ所有者は各取引を監視してあげる報酬としてビットコインを貰える仕組みになっています。この報酬を貰うことを「採掘」と呼び、このように何台ものコンピュータで取引を監視する仕組みのことを「ブロックチェーン」と呼びます。
    ビットコインは、インターネット証券と似た「ビットコイン取引所」と場所で、買うことが出来ます。2014年に、ビットコイン取引所の1つであるマウントゴックスが破綻しビットコインには悪いイメージがついてしまいました。しかし、シティグループ、ドイツ銀行、三菱UFJフィナンシャル・グループ等の大手の金融機関もこのブロックチェーン技術を使った国際的なシステムの構築に乗り出しており今後、金融業界の仕組みを大きく変えることになるでしょう。
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    -シェアリングエコノミー CtoC市場の拡大

    シェアリングエコノミーとは、一般消費者が持つ時間、スキル、空き部屋、使わなくなった物などを有効に活用するという新しいコンセプトです。アメリカ発の民泊サービスのAirbnb(エアービーエヌビー)は、自宅の部屋の一部を旅行者に向けて貸し出すことが出来るサービスです。旅行者は、Airbnbのwebサイト(又はアプリ)上で滞在したい都市と希望の宿泊料金を入力し検索することで、条件にあった部屋を探すことができます。部屋の提供者は自宅の一部を旅行者に貸すことで、滞在料金を稼ぐことが可能です。
    Uberは、自家用車をタクシー化する事が出来るサービスです。乗客は、Uberアプリに行先と現在地を入力することで、近くにいるタクシー化された一般車を呼び目的地まで乗車することが可能です。支払いは事前に登録されたクレジットカード経由で行われ、 さらにGPSによる計算で、事前に支払う料金も確定している為に、支払いや乗車ルートで問題が起きることがありません。しかしながら、これらのサービスは、各国のホテルやタクシー関連の法律上、問題がある為に今後拡大するかどうかは意見が分かれています。
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    -3Dプリンター

    3Dプリンターとは、あらかじめパソコン等に登録した3Dデータを3次元で作りだすことが出来るプリンターです。3Dプリンターの登場により、製造業におけるコスト削減やスピード化が起こると言われています。例えば、これまで熟練した職人にしか作れなかった金型製造は高額でした。しかし、3Dプリンターであれば、これらの金型製造を短期間で正確に、さらに低コストで作ることが可能となります。また、人工骨、宝石、バイオ分野の細胞・臓器の生成などにも使用できると言われています。

    -ドローン

    ドローンは、パソコンやスマホを搭載したラジコン言われます。ラジコンと違い、GPSやカメラを搭載している為に、ラジコン以上に活躍の幅が広いと言われています。過疎地への荷物の配送、農作業における農薬散布、建物や電線の破損のチェックなど、今後応用できる領域が広がっていくでしょう。

    -VR(Virtual Reality)とAR(Augmented Reality)

    仮想現実と呼ばれるこの新技術では、ヘッドセットとヘッドホンを装着することで、あたかも別の世界にいるような体験が可能です。現時点では、ゲームやエンターテインメント分野での活用が有力視されていますが、将来的には、教育分野やEコマース分野にも応用できるでしょう。VRは、AR(拡張現実)とセットで考える必要があります。
    ARとは、スマホやパソコン等を通して、現実世界に仮想世界を重ねるというものです。この技術を使えば、観光地で写真撮影をする際に現実の写真上に、ご当地キャラを重ねて一緒に撮影したりすることも可能です。また、国立博物館では、専用アプリをダウンロードすることで展示物の解説を仮想の解説者がしてくれるというサービスも提供しています。VRやARは、アメリカでも大きな盛り上がりを見せています。マイクロソフトはHoloLensを自社開発し、GoogleはMagicLeapに投資をしており、今後さらに大きな市場となることは間違いありません。

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    月額単価70万円〜80万円
    勤務地 フルリモート
    月額単価70万円〜100万円
    勤務地 東京都 渋谷区
    月額単価70万円〜
    勤務地 東京都 江戸川区
    勤務地 東京都

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