AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA)は、クラウドエンジニアとして市場価値を高めるための登竜門です。未経験からでも、体系的な学習と効果的な対策で合格を目指せます。本記事では、SAAの概要から試験対策、合格後のキャリアプランまで、あなたの疑問に徹底的にお答えします。
なお、AWS認定を取得してクラウドエンジニアになりたいと考えている方には、プログラマカレッジの「クラウドエンジニアコース」もおすすめです。
1. AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA)とは?|取得するメリットと市場価値
1.1 SAAは人気の高いAWS認定の中級に位置する資格
AWS認定資格は、AWS(Amazon Web Services)のスキルを証明するベンダー資格です。2025年10月時点で、全12種類が実施されています。
日経SYSTEMSの"ITエンジニアがこれから取得したいと思うIT資格" 調査では、AWS関連の認定資格が人気No.1(回答者455人中179人が取得希望)となっており、また、書店ではAWS認定資格関連書籍がずらりと並んでいることからも人気の高さがうかがえます。
【参考資料】
「人気上昇中のIT資格、見逃せない2つのトレンド」日経SYSTEMS(2019/09/25)
1.2 SAAを取得するメリットと市場価値
AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイトに合格すると、クラウド設計や実装の専門知識が証明されます。よってクラウド関連プロジェクトにおける信頼性が向上し、キャリアの幅が広がります。クラウドエンジニアの方だけでなく、クラウドに関わる営業の方などにもおすすめです。
現在所属している職場でのキャリアアップにつながるだけでなく、クラウドに関わる職種への転職活動や、フリーランス案件の受注時にも役立ちます。クラウドサービスはさらに市場を拡大することが予想されているため、SAAは今後もさらに有効な資格となりそうです。
AWSの市場動向について詳しくは、次の記事もご覧ください。
▶ AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト公式サイト
https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-solutions-architect-associate/
2. SAA受験の前提条件と推奨される知識は?
2.1 SAA受験の前提条件
AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイトの受験には、資格のレベルに応じた前提条件は特にありません。
AWSの基礎レベルの資格として「AWSクラウドプラクティショナー」がありますが、この資格を保持していなくてもSAAの受験は可能です。
2.2 SAA受験の推奨知識
SAAを受験するにあたって推奨される知識は
• AWS のコンピューティング、ネットワーキング、ストレージ、データベースサービスの実践的な使用経験
• AWS のデプロイおよび管理サービスに関する実践経験
• AWS ベースのアプリケーションに関する技術的要件を特定、定義する能力
• 提示された技術的要件を満たす AWS のサービスを特定する能力
• AWS プラットフォームで安全性と信頼性の高いアプリケーションを構築するために推奨されるベストプラクティスに関する知識
• AWS クラウドでのソリューション構築における基本的なアーキテクチャの原則に関する理解
• AWS のグローバルインフラストラクチャに関する理解
• AWS に関連するネットワーク技術の理解
• AWS で利用できるセキュリティ関連の機能およびツールと従来型サービスとの連携に関する理解
参照元:AWS 認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト「推奨される知識と経験」より
となっており、AWSの各種サービスの実践経験やAWSの使用経験が推奨されていますが、実務未経験であっても資格取得は可能です。
しかしながら、ネットワークやクラウドについての基礎的な知識や、AWSの代表的サービスであるEC2・ECR・S3などがどんなものであるかのざっくりした理解などがないと厳しいかもしれません。
AWSについても、全くの初心者であるという人はまず初級レベルの「AWSクラウドプラクティショナー」の取得を目指すことをおすすめします。
3. SAAの試験概要
回答形式 | 試験時間 | 受験料 | 合格ライン |
---|---|---|---|
択一選択問題、複数選択問題 | 130分 | 15,000円(税抜) | 72% |
試験はAWSの公式サイトから申し込む事ができます。試験ガイドもありますので一通り目を通してみてください。
【申し込み】
AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト公式サイト
https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-solutions-architect-associate/
【試験ガイド】
AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト試験ガイド
4. AWS業務未経験エンジニアがSAAを効率よく勉強する方法
AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイトに、業務未経験から独学で合格できる勉強法には、次の3種類が挙げられます。
それぞれの方法には、次のようなメリットがあります。
■ 試験対策の参考書でAWSの基礎を体系的に学習する場合のメリット
参考書を購入する以外のお金がかからないので、自分のペースで学習できる。
■ Udemyなどの学習サイトで勉強学習するメリット
月額利用料がかかるため、短期合格へのモチベーションアップにつながる。
■ AWS公式のスキルビルダーで勉強するメリット
こちらも月額利用料がかかるためモチベーションアップにつながる。さらに公式が提供する模擬試験で、試験本番の雰囲気を知ることができる。
それぞれの勉強方法について、詳しくご紹介します。
4.1. 資格対策用の参考書でSAAについて勉強する
AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト試験は、実務未経験から独学で合格する方も数多くいらっしゃる試験です。
ここでは、独学で合格するためにおすすめの参考書をご紹介します。
■ 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]対応
著者:鳥谷部 昭寛、宮口 光平、半田 大樹/株式会社ソキウス・ジャパン(編)
出版日:2023/03/07
価格:2,860円
サイズ:A5
ページ:344ページ
出版社:インプレス
出典:インプレス
AWS Well-Architectedフレームワークの6つの柱である「運用上の優秀性」「セキュリティ」「信頼性」「パフォーマンス効率」「コスト最適化」「持続可能性」を意識しながら、しっかりと知識を深められる構成となっています。
試験の要点がひと目でわかる「試験対策」の内容が更に充実しただけでなく、クラウドプラクティショナーの参考書同様に、本試験の雰囲気を体験できる模擬問題がPDFでダウンロード可能。これだけでも、試験対策がしっかり行える一冊です。
■ 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]対応
単元ごとに重点ポイントのまとめと練習問題があり、内容把握や復習に役立ちます。さらに各章の終わりのまとめを読むことで、学んだ知識を定着させることができます。
さらにAWSに関する知識を効果的につけるための公式の学習教材の紹介や、試験に向けた学習の進め方も解説。読みやすい文章と図解を用いたわかりやすい説明で、AWS全体のサービス内容を把握したい方にもおすすめです。
4.2 Udemyなどの学習サイトで勉強する
書籍で学習するよりも動画の方が頭に入るという方は、Udemyのようなオンライン動画学習サイトを活用するのもよいでしょう。
1万5千人以上が受講している下記のコースは、SAA試験対策としても特におススメです。
出典:これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座
また、Udemyは不定期ではありますが、受講料の割引セールを頻繁に行っていますので、時々チェックしてみると思いがけず安く受講することもできるでしょう。
4.3. AWS公式のスキルビルダーで勉強する
AWSの公式トレーニングである「AWSスキルビルダー」は、無料で600以上のデジタルコースの受講や、AWS学習のための動画コンテンツの視聴が可能です。
▶ 参考:AWSスキルビルダー
さらに月額29ドルからのサブスクリプションに登録すると、数多くの演習問題や、本番さながらの模擬試験を受験することが可能です。
特にAWS認定の受験が初めてという方には、この模擬試験を受験することで試験本番のイメージをつかむことができるのでおすすめです。
また月額料金のかかるサブスクリプションは、集中して勉強するモチベーションの向上にもつながります。「参考書はついつい買って放置してしまう…」という方は、登録してみてはいかがでしょうか。
4.4. AWS Well-Architected Frameworkを確認する
SAAを受験する上で、AWS Well-Architected Frameworkの理解は大変重要になります。
SAA試験に際し受験者の能力を検証される内容に、アーキテクチャ設計原則*とベストプラクティス* があります。
AWS Well-Architected Frameworkは、システムを設計・構築・運用する上での5つの原則( = アーキテクチャ設計原則* )から成り立っており、それらの原則に紐づくベストプラクティス*(最適なAWS活用方法) も提唱しています。
つまり、SAA試験はAWS Well-Architected Framework の5つの原則とベストプラクティスに沿った試験となっています。
▶ AWS Well-ArchitectedFramework ドキュメント(PDF)
ドキュメントはかなりボリュームはありますが、読み込んでいくことで、クラウドにおけるシステム設計・構築・運用の原則やベストプラクティスについて理解することができます。
AWS Well-Architected Frameworkの5つの柱
- 運用上の優秀性
- セキュリティ
- 信頼性
- パフォーマンス効率
- コスト最適化
5. まとめ
今回は、AWSソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA)の取得方法について解説しました。
試験では実際のAWSの操作画面などについては問われることはありませんので、AWS業務未経験でも、AWSのサービスに触れた経験がなくとも、上記に挙げた勉強法で十分に試験対策が可能です。
SAA資格取得は、対外的なAWSに関するスキルの証明になることはもちろん、AWSサービス全般の知識と、クラウドサービスでのシステム設計・構築・運用に至るまでの幅広い技術を身につけるための有効的な方法ともいえます。
現在AWSに携わっていない人も、今後AWS知識が必要となるであろうAWS業務未経験者も、SAA取得を目指して今後の業務に役立ててはいかがでしょうか。
12種類のAWS認定資格についてさらに知りたい方は、次の記事もご覧ください。
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