Javaエンジニアとしてキャリアアップしたいけど、数あるJava資格の中から一体どれを受験すればいいのか、迷っていませんか? 本記事では、あなたのレベルや目的に合わせて最適なJava資格を見つけられるよう、難易度・人気・費用の面を中心に、徹底的に比較・解説します。
またフリーランスITエンジニア専門のエージェントがおすすめする、就職・転職に本当に役立つJava資格もご紹介しますので、ぜひお読みください。
1. Oracle認定Javaプログラマ(旧Sun認定Javaプログラマ)
Oracle認定Javaプログラマは、Javaの開発元であるOracle社が認定するベンダー資格です。Bronze、Silver、Goldの3つのレベルがあり、Silver以上は国際的に通用します。
難易度はBronzeが比較的易しく、Goldは実務経験が豊富なエンジニアでも苦戦するほどです。しかし、Oracle認定Javaプログラマを取得することで、Javaの知識・スキルを客観的に証明できるだけでなく、グローバルな舞台で活躍できる可能性も広がります。
取得後のキャリアパスとしては、Webアプリケーション開発、エンタープライズシステム開発、Androidアプリ開発など、幅広い分野で活躍できます。具体的な求人例としては、年収700万円以上のWebアプリケーション開発エンジニアや、大規模エンタープライズシステムの設計・構築に携わるプロジェクトマネージャーなどがあります。
なお、この資格を受験する際に気をつける必要があるのは、Javaのバージョンです。2025年3月時点で、最新バージョンは「Java SE 11 認定資格」です。
■ 運営団体
• Oracle社
■ 試験区分
• Bronze(ブロンズ)
• Silver(シルバー)
• Gold(ゴールド)
■ 資格区分
• ベンダー資格(SilverとGoldは国際試験。Bronzeは国内のみ有効)
■ 有効期限
• なし
■ 試験公式サイトURL
https://www.oracle.com/jp/education/certification/
■ 合格率
Oracle 認定Javaプログラマ試験では、合格率は公表されていません。そこで、経済産業省が認定するITスキル標準(ITSS)が同レベルの試験を抜粋し、その合格率を調べてみました。
■ Java Silver(レベル1)
ITパスポート試験 | 50%程度 |
---|---|
PHP技術者認定試験 初級 | 70%程度 |
■ Java Gold(レベル2)
基本情報技術者試験 | 令和元年以前:25%程度
令和2年以降:40%程度 |
---|---|
PHP技術者認定試験 準上級 | 60%程度 |
■ 合格ライン
試験の合格ライン(合格に必要な正答率)は、次の通りです。
Bronze | 60% |
---|---|
Silver | 63% |
Gold | 1Z0-816-JPN:63%
1Z0-817-JPN:61% |
2. Javaプログラミング能力認定試験
ビジネス能力認定のサーティファイ株式会社が運営している、日本国内の民間資格です。
Java入門者を対象とした3級から始まり、簡単なプログラムが組めるレベルの2級まで筆記試験で実施されます。最難関である1級では、提示された変更・追加点をプログラムに反映した上で変更仕様書を作成する、実技試験が実施されるという特徴があります。
■ 運営団体
• サーティファイ情報処理能力認定委員会
■ 試験区分
• 3級
• 2級
• 1級(実技試験)
■ 資格区分
• 民間資格(国内)
■ 試験公式サイトURL
https://www.sikaku.gr.jp/js/jv/
■ 合格率
累計受験者数:77,301名(2024年3月31日時点)
合格率:56.5%(2023年度平均合格率)
■ 合格ライン
試験の合格ライン(合格に必要な正答率)は、次の通りです。
3級 | 60% |
---|---|
2級 | |
1級 |
3. Android 技術者認定試験
直接的なJavaの資格ではありませんが、Android開発にはJavaも用いられるため、間接的にJavaの資格となっています。公式サイトでも「受験対象者」の2番目に、Java開発者が挙げられています。JavaをAndroidアプリ開発のために扱っている、またはこれからアプリを作ってみたいという方には、おすすめの資格です。
試験区分は「アプリケーション技術者認定試験」と「プラットフォーム技術者認定試験」の2種類があり、それぞれで「ベーシック」レベルの試験が実施されています。さらにアプリケーション技術者については、今後「プロフェッショナル」という上位資格の配信が予定されています。
■ 運営団体
• 一般社団法人 IT職業能力支援機構 Android技術者認定試験制度委員会
■ 試験区分
• アプリケーション技術者認定試験
…ベーシック
…プロフェッショナル(予定)
• プラットホーム技術者認定試験
…ベーシック
■ 資格区分
• 民間資格
■ 試験公式サイトURL
http://ace.it-casa.org/ace/about/
■ 合格率
近年の合格率は非公開のため、2014年までの平均合格率をご紹介します。
アプリケーション技術者認定試験 ベーシック | 44.6% |
---|---|
プラットフォーム技術者認定試験 ベーシック | 27.3% |
■ 合格ライン
試験の合格ライン(合格に必要な正答率)は、次の通りです。
アプリケーション技術者認定試験 ベーシック | 70% |
---|---|
プラットフォーム技術者認定試験 ベーシック |
4. Java試験の難易度を比較
一般的に、Oracle認定JavaプログラマとJavaプログラミング能力認定試験の難易度を比較した場合「3級<ブロンズ<2級<シルバー<1級<ゴールド」と、少しずつOracle認定Javaプログラマの方が難しく感じる方が多いようです。
「ITSSキャリアフレームワークと認定試験・資格の関係(ISV Map Ver10r3)」によると、Android技術者認定試験(ベーシック)の難易度は、Oracle認定Javaプログラマ(ゴールド)と同じレベル2に設定されています。同じITSSのレベル2に分類されている有名試験には、基本情報技術者試験やCCNAなどがあります。
難易度をランキング形式にまとめると、次のようになります。
難易度 | 資格名(グレード) |
---|---|
1 | Javaプログラミング能力認定試験(3級) |
2 | Oracle認定Javaプログラマ(Bronze) |
3 | Javaプログラミング能力認定試験(2級) |
4 | Oracle認定Javaプログラマ(Silver) |
5 | Javaプログラミング能力認定試験(1級) |
6 | Oracle認定Javaプログラマ(Gold)
Android技術者認定試験(ベーシック) |
参照:ITSSキャリアフレームワークと認定試験・資格の関係(ISV Map Ver10r3)
5. Java試験の人気を受験者数で比較
試験名 | 試験開始年度 | 累計受験者数 |
---|---|---|
Oracle認定Javaプログラマ | 2000年 | 非公開 |
Javaプログラミング能力認定試験 | 2000年 | 77,301名
(2024年3月末時点) |
Android 技術者認定試験 | 2010年 | 5,500人
(2016年9月時点) |
Oracle認定Javaプログラマについては累計受験者数は非公開ですが、SE8対応試験が始まった2015年の資格試験受験者数は前年比38%増となったようです。さらに2019年6月より、SE11への対応試験が始まりました。詳細な受験者数は公開されていませんが、全世界に多くの取得者がいる人気資格です。
Javaプログラミング能力認定試験についても、2000年の開始以来のべ8万名に近い方が受験しています。
Android 技術者認定試験については、Javaの全範囲が対象の試験と比べて対象者が絞られます。ゆえに他の2試験と比べて数字はひかえめですが、Javaを用いてAndroidアプリケーション開発を行っている方には、知識の棚卸しになるのでおすすめです。
6. Java試験にかかる受験料を比較
Oracle認定Javaプログラマ Bronze | 14,630円(税抜) |
Oracle認定Javaプログラマ Silver | 37,730円(税抜) |
Oracle認定Javaプログラマ Gold | 37,730円(税抜) |
Javaプログラミング能力認定試験 3級 | 5,400円(税込) |
Javaプログラミング能力認定試験 2級 | 6,600円(税込) |
Javaプログラミング能力認定試験 1級 | 8,000円(税込) |
Androidアプリケーション技術者認定試験 | 15,000円(税抜) |
ndroidプラットフォーム技術者認定試験 | 15,000円(税抜) |
価格が高額な傾向にあるベンダー試験のOracle認定Javaプログラマは、他と比較して少し高めの受験料設定となっています。ゴールド取得に数十万円必要になるオラクルマスターと比較すればまだ個人でも出せる範囲ではありますが、少しでも負担を減らすために割引制度や再受験無料キャンペーンなどを上手く活用してみて下さい。
7. 就職・転職のおすすめ資格は「Java Silver」
どれを受験するか迷っているという方には、「Java Silver」がおすすめです。Java Silverはまだ難しいという場合は、「Javaプログラミング能力認定試験 3級」から勉強を始めてみる方法もあります。
特にフリーランスプログラマーでJavaの案件を受注したいという方には、Java Silver以上の受験がおすすめです。
フリーランスITエンジニア専門の案件紹介・転職支援エージェント「プロエンジニア」のコンサルタントも、実際にフリーランスが持っていると有効な資格として「Oracle認定Javaプログラマ」「Javaプログラミング能力認定」の2つを挙げています。

資格試験の対策をすると、自分が持っている知識の棚卸しにもつながります。ぜひ一度、受験を検討してみてくださいね。
なお、これからJavaの資格を取得してプログラマーになりたいと考えている方には、完全無料のプログラミングスクール「プログラマカレッジ」がおすすめです!
今ならJava Silverに合格すると、受験料を全額キャッシュバックするキャンペーンも行っています。本気でプログラマーへの転職を考えている方は、ぜひプログラマカレッジもチェックしてみてください。
Oracle認定Javaプログラマについては、以下の記事にて詳細をご紹介しています。
試験対策におすすめの問題集についても触れていますので、よろしければ合わせてご覧下さい。
8. まとめ:Javaの資格取得でエンジニアとしてスキルアップ
このように、Javaの資格取得はスキルアップに有効です。しかしJavaエンジニアとしては第一歩に過ぎず、資格取得後も積極的に動き続けることが重要です。
例えば、オンライン学習プラットフォームUdemyやCourseraでは、Javaの最新技術やフレームワークに関する講座が多数提供されています。また、O'Reilly Japan Ebook Collectionなどの電子書籍サービスを利用すれば、いつでもどこでもJavaに関する知識を深めることができます。
さらに弊社では、Javaの現役フリーランスエンジニアの方や、これからフリーランスになりたい方向けに、無料でキャリア相談を承っています。あなたのスキルや経験、キャリアプランに合わせて、最適な資格や学習方法、求人情報をご提案させていただきます。ぜひお気軽にお申し込みください。
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