「ITパスポート」の合格に向けて、おすすめのテキストや問題集をいくつかご紹介します。「ITパスポート」は、未経験だけどコンピュータに興味があって、ITエンジニアになりたい、でも何から勉強を始めたら良いかわからない…とお悩みの方におすすめの資格試験です。ITパスポートは、エンジニアのみならず、IT知識を備えておきたい社会人や学生においても、取得を目指す方が増えています。
1. ITパスポートとは
ITパスポートは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が主催する情報処理技術者試験の一つで、エンジニアを目指す人はもちろんのこと、ITリテラシーを高めたい学生や社会人など、2009年の開始以来、幅広い人材を対象としたエントリーレベルの国家試験です。
IT未経験の方や異業種からのジョブチェンジを図る方には、最初のステップとしてもおすすめの資格です。
ITパスポート試験について詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
なお、ITパスポート試験を受験して、いずれITエンジニアを目指したいという方には、弊社が運営する完全無料の就職支援付きプログラミングスクール「プログラマカレッジ」もおすすめです!
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2. ITパスポートの参考書を選ぶポイント
ITパスポート試験の参考書を選ぶ場合、気をつけておくポイントは次の4つです。
■ 古い本ではなく、受験するシラバスに対応した参考書を用意する
ITパスポートの参考書は数多く出版されており、毎年その年度に合わせたテキストが発売されます。
出題範囲のシラバスに対応していることや、近年の出題傾向をつかめる、などの理由から、参考書は最新年度版を入手することをおすすめします。
■ 現在のIT知識の量に合わせた参考書を選ぶ
これまでIT関連は全く勉強したことがないのか、それとも基本的なIT用語を知っているのかで、おすすめの参考書が変わります。
どのぐらい分かっているのか自分のレベル感が分からないという方は、ぜひ書店で参考書を手に取って、ざっと解説部分を見てください。いくつか分からないというぐらいなら調べたらいいのですが、分からない用語がたくさんあるようなら、「初心者向け」を銘打っている参考書がおすすめです。
■ イラストと文字のどちらが頭に入りやすいかで選ぶ
イラストが多い参考書はやさしいイメージがありますが、「理解しやすい」と感じるのか、「ごちゃごちゃしていて要点がどこか分かりにくい」と感じるのかは、意外なことに個人差があります。
初心者だからイラストや例え話が多ければ良いとも限らないので、どちらが自分に向いているのか分からない方は、店頭で確認してからの購入をおすすめします。
■ 自宅で勉強するか、外で勉強するかに合わせて選ぶ
情報処理技術者試験の参考書は、どれも分厚くなりがちです。自宅では勉強に集中できないという方は、持ち運びのしやすい薄めの参考書も一冊買っておくと便利です。
もし分厚い参考書を持ち歩きたいという方は、章ごとにカッターで切り分けて使うという方法もあります。
最近は電子書籍版の参考書や、本文のPDF版がダウンロード特典として付録している場合もありますので、タブレットなど持っている方におすすめです。
特に独学の場合、参考書選びはとても重要です。可能ならばぜひ書店で実際に手に取ってみて、ご自分に合った参考書を選ぶようにしてください。
3.【令和7年度対応】ITパスポートの参考書&問題集まとめ
ITパスポート試験の参考書や問題集は、無数に出版されています。今回は、その中から15冊を、発売日が新しい順に一覧で比較してみました。自分に適した一冊を選ぶための参考にしてみてください。
もし多すぎてどんな基準で選べばいいのか分からないという方には、 次の「4. ポイント別おすすめのITパスポート参考書」で、ポイント別おすすめの5冊をピックアップしてご紹介しています。
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※1:シラバス6.xとは、シラバス6.0番台のどれでも対応しているという意味です。
4. ポイント別おすすめのITパスポート参考書
2025年(令和7年)時点で最新版の、ITパスポート試験のおすすめ参考書をポイント別にご紹介します。
4.1 初心者向け、かつイラスト多めが良い人向け
◆ 令和07年 イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室
■ IT初学者におすすめの「イメージ」
IT用語は、解説を読んでもすぐに理解しづらいことが多く、「Aについて調べていたら、Bという言葉が出てきてBの意味がわからない」という事態がたびたび発生し、IT初心者の勉強意欲を阻害しかねません。本書では、単元ごとに「イメージ」となるイラストが掲載されています。学習の初めに学習内容のイメージを掴んでおくことが、理解への近道となります。
■「〇〇とくれば〇〇」のクレバー方式
試験問題には、正答を導くためのヒントとなるキーワードがあります。本書では、「〇〇と来たら(くれば)〇〇」といったクレバー方式が掲載されています。正答とキーワードを紐づける暗記法によって、効率よくポイントを絞った勉強をすることができます。
■ スキマ時間にスマホで学べる
特典としてスマホ用厳選英略語集、スマホ用超頻出用語集の2つが付いてくるので、用語に自身がない方にもおすすめです。
◆ キタミ式イラストIT塾 ITパスポート 令和07年
■ 可愛らしいイラストがたくさん!
随所にイラストがたくさんあり、堅苦しい参考書というよりも、気軽に読み進めることで理解が深まる一冊となっています。楽しみながら学ぶことができるので、初心者の方にとっての最初の一歩として、勉強に対するモチベーション維持にも効果的です。
■「キタミ式イラストIT塾シリーズ」で上位資格まで学べる
こちらの書籍も、シリーズで応用情報技術者までラインナップがあります。
シリーズ化された書籍ならではの利点は、ITパスポート(基礎)から上位資格まで、同様のテイストで学んでいける点が挙げられます。
4.2 初心者向け、かつ誌面すっきりが良い人向け
◆【令和7年度】 いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集
■ 解説&過去問チェックで理解度アップ
章毎に、解説と過去問が掲載されています。いわゆる「教科書」と呼ぶにふさわしい丁寧な解説とほどよい量のイラストによって、要点をしっかり抑えながら学ぶことができます。
■ 独学者必見!「学習方法」まで紹介された一冊
ITパスポートの試験範囲の解説だけではなく、「どのように学習すればよいか」という学習方法にまでスポットを当てて構成されています。インプットとアウトプットのバランス、暗記には欠かせない赤シート付属のほか、「寝る前30分の学習」など、学習法に関する情報まで紹介されています。独学者はぜひ参考にしたい内容です。
4.3 すでにIT経験やIT知識がある方向け
◆ かんたん合格ITパスポート過去問題集 令和7年度 春期
■「問題」と「解答」が見開きでわかりやすい
すでにIT経験のある方には、ITパスポート試験は過去問の反復学習が有効です。
見開き1ページで左側に「問題」、右側に「解答」が掲載されています。サクサク答え合わせをしながら解き進めることができるので大変見やすく、使いやすいです。解答ページには、丁寧な解説はもちろん、「合格のカギ」として覚えておくべきポイントがまとめられているので、理解をより深めることができます。
■ 頻出問題に加えて、過去問7回分と模擬問題3回分を掲載
PDFをダウンロードすることで、過去問7回分に目を通すことができます。特典として、スマートフォンで学べる単語帳「でる語句200」アプリや過去問アプリ、さらに本書の電子版PDFもついており、手厚い合格サポートが嬉しい書籍となっています。
■「かんたん合格シリーズ」は上位資格まで学べる
この「かんたん合格シリーズ」では、ITパスポート合格後に目指したい「基本情報技術者試験」の対応本も出版されています。シリーズを通して学んでいける本書では、ITパスポートから上位資格まで、スムーズに学習を進めることができます。
4.4 参考書を持ち出して、外で勉強したい人向け
◆ 徹底攻略ITパスポート教科書+模擬問題 令和7年度
■「かんたん合格シリーズ」の著者が書いた教科書
「かんたん合格 ITパスポート過去問題集」著者の教科書です。
かんたん合格シリーズにも登場した、スマートフォンで学べる「でる語句200」にも対応しているので、問題集と並行して勉強を進めやすくなっています。見やすい構成やわかりやすい説明はもちろん、演習問題にも丁寧な解説がなされています。
章はじめに記載された「頻出度」によって重要ポイントを整理しながら学べます。
■ これ1冊で、電子版PDFと単語帳アプリ&過去問アプリが付属
教科書本体は重いですが、本文のPDFやアプリが充実しているため、外出先で勉強する際にとても便利です。
5. ITパスポートの参考書について、よくある質問
ITパスポート試験の参考書選びについて、よくある質問をまとめました。
【Q】参考書の模擬問題をすべて解いた後、過去問に挑戦するにはどんな方法がありますか?
【A】問題集を使ったり、公式の模擬問題を解くことができます。他には無料の過去問勉強サイトや、スマートフォンアプリも充実しています。詳しくは次の記事でご紹介しています。
【Q】参考書を買う費用を抑えたいです。必ず最新版を買わなければだめですか?
【A】シラバスが対応していれば、年度が古くても問題ありません。古い年度の参考書でも、シラバス6.0以降であればそれほど違いなく使うことができます。念のため、最新シラバスとの変更点を試験公式サイトで確認してください。
▸ 試験内容・出題範囲|ITパスポート試験
このページに掲載されているPDFのうち、変更箇所表示版というシラバスから確認することができます。例えば、Ver6.3はこちらです。
▸ 「ITパスポート試験」シラバス(Ver.6.3)(変更箇所表示版)
【Q】初心者は、合格までにどのぐらい勉強時間がかかりますか?
【A】全くの未経験者が独学で勉強を始めた場合、個人差はありますが合格まで100時間程度かかる方が多いようです。150時間以上かかっている場合は、勉強のやり方や使用する参考書を変えてみるのも一つの方法です。
【Q】IT経験者は、合格までにどのぐらい勉強時間がかかりますか?
【A】経験の内容にもよりますが、IT経験者の場合は参考書を読むことなく過去問から始める方も数多くいらっしゃいます。その場合、勉強は30~50時間程度が目安です。
ただ現役エンジニアであっても、マネジメント系やストラテジ系の用語は初めて聞く方も多いのではないでしょうか。まずは無料の過去問勉強サイトで模擬問題を解いて、レベル感を確認してから始めることがおすすめです。
▸ ITパスポート過去問道場(ITパスポート試験ドットコム)
6. まとめ
ITパスポートは、社会人として身に着けておきたい、基本的なIT技術が問われる試験です。
エントリーレベルであるがゆえ、ITエンジニアの転職活動において「強力な切り札」とはなりにくい、とも言われています。
しかし、全くの未経験からの転職の場合、独学でITパスポートを取得したという実績は、自分のやる気やポテンシャルのアピールにも繋がります。いずれ上位資格である基本情報技術者試験や応用情報技術者試験なども受験することを考えれば、やはりITパスポートできちんと基礎からの知識を身に着けておくことは重要です。
資格を取得すると、それが自信につながり、さらに上位資格を目指したくなります。資格取得→自信→上位資格→スキルアップ…このような良いサイクルが、キャリアアップの助けになるのも、資格取得の魅力の一つです。
未経験だけどエンジニアになりたい方、ITリテラシーを身に着けたい方は、ぜひITパスポートの取得を検討してみてください。
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