「ITパスポート」の合格に向けて、おすすめのテキストや問題集をいくつかご紹介します。「ITパスポート」は、未経験だけどコンピュータに興味があって、ITエンジニアになりたい、でも何から勉強を始めたら良いかわからない…とお悩みの方におすすめの資格試験です。ITパスポートは、エンジニアのみならず、IT知識を備えておきたい社会人や学生においても、取得を目指す方が増えています。
1. ITパスポートとは
ITパスポートは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が主催する情報処理技術者試験の一つで、エンジニアを目指す人はもちろんのこと、ITリテラシーを高めたい学生や社会人など、2009年の開始以来、幅広い人材を対象としたエントリーレベルの国家試験です。
令和2年度の応募者は146,971名、合格率は58.8%となっています。
IT未経験の方や異業種からのジョブチェンジを図る方には、最初のステップとしてもおすすめの資格です。ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3分野において万遍なく知識を習得していることが求められます。ITパスポートの学習は、ITの幅広い知識、ひいてはエンジニアとして成長していくための土台を固めることができます。
2. ITパスポートのおすすめ入門参考書
ITパスポートの参考書は数多く出版されており、毎年その年度に合わせたテキストが発売されます。
出題範囲のシラバスに対応していることや、近年の出題傾向を掴める、などの理由から、参考書は最新年度版を入手されることをおすすめします。
独学の場合は、参考書選びが重要となってきます。ぜひ書店で実際に手に取ってみて、ご自分に合った参考書を選んでみてください。
■ 2022年4月からシラバス6.0に変わるので要注意!
公式サイトによると、2022年4月からシラバス6.0の試験となるようです。シラバス6.0では、次のような出題内容の変更が予定されています。
• プログラミング的思考力を問う擬似言語を用いた出題の追加
• 情報デザイン、データ利活用のための技術、考え方を問う出題の強化
2021年3月まではシラバス5.0で実施されますので、参考書を購入する際は、受験の時期に合わせて、試験範囲のシラバスに対応した書籍を選ぶ必要があります。ご注意ください。
出典:情報処理技術者試験 試験要項・シラバスなど(試験要項)|IPA
✔ 学習には電子書籍もおすすめです。お得なキャンペーンやクーポンが発行されるのでチェックしてみてはいかがでしょうか?
2.1 令和04年 イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室
■ IT初学者におすすめの「イメージ」
IT用語は、解説を読んでもすぐに理解しづらいことが多く、「Aについて調べていたら、Bという言葉が出てきてBの意味がわからない」という事態がたびたび発生し、IT初心者の勉強意欲を阻害しかねません。本書では、単元ごとに「イメージ」となるイラストが掲載されています。学習の初めに学習内容のイメージを掴んでおくことが、理解への近道となります。
■「〇〇とくれば〇〇」のクレバー方式
試験問題には、正答を導くためのヒントとなるキーワードがあります。本書では、「〇〇と来たら(くれば)〇〇」といったクレバー方式が掲載されています。正答とキーワードを紐づける暗記法によって、効率よくポイントを絞った勉強をすることができます。
2.2【令和4年度】いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集
■ 解説&過去問チェックで理解度アップ
章毎に、解説と過去問が掲載されています。いわゆる「教科書」と呼ぶにふさわしい丁寧な解説とイラストによって、要点をしっかり抑えながら学ぶことができます。
■ 独学者必見!「学習方法」まで紹介された一冊
ITパスポートの試験範囲の解説だけではなく、「どのように学習すればよいか」という学習方法にまでスポットを当てて構成されています。インプットとアウトプットのバランス、暗記には欠かせない赤シート付属のほか、「寝る前30分の学習」など、学習法に関する情報まで紹介されています。独学者はぜひ参考にしたい内容です。
2.3 かんたん合格ITパスポート過去問題集 令和4年度 春期
■「問題」と「解答」が見開きでわかりやすい
見開き1ページで左側に「問題」、右側に「解答」が掲載されています。サクサク答え合わせをしながら解き進めることができるので大変見やすく、使いやすいです。解答ページには、丁寧な解説はもちろん、「合格のカギ」として覚えておくべきポイントがまとめられているので、理解をより深めることができます。
■ 頻出問題に加えて、過去問5回分を掲載
PDFをダウンロードすることで、過去問5回分に目を通すことができます。特典として、スマートフォンで学べる単語帳「でる語句200」アプリもついており、手厚い合格サポートが嬉しい書籍となっています。
■「かんたん合格シリーズ」は上位資格まで学べる
この「かんたん合格シリーズ」では、ITパスポート合格後に目指したい「基本情報技術者試験」の対応本も出版されています。シリーズを通して学んでいける本書では、ITパスポートから上位資格まで、スムーズに学習を進めることができます。
2.4 キタミ式イラストIT塾 ITパスポート 令和04年
■ 可愛らしいイラストがたくさん!
随所にイラストがたくさんあり、堅苦しい参考書というよりも、気軽に読み進めることで理解が深まる一冊となっています。楽しみながら学ぶことができるので、初心者の方にとっての最初の一歩として、勉強に対するモチベーション維持にも効果的です。
■「キタミ式イラストIT塾シリーズ」で上位資格まで学べる
こちらの書籍も、シリーズで応用情報技術者までラインナップがあります。
シリーズ化された書籍ならではの利点は、ITパスポート(基礎)から上位資格まで、同様のテイストで学んでいける点が挙げられます。
2.5 徹底攻略ITパスポート教科書+模擬問題 令和4年度
■「かんたん合格シリーズ」の著者が書いた教科書
「かんたん合格 ITパスポート過去問題集」著者の教科書です。
かんたん合格シリーズにも登場した、スマートフォンで学べる「でる語句200」にも対応しているので、問題集と並行して勉強を進めやすくなっています。見やすい構成やわかりやすい説明はもちろん、演習問題にも丁寧な解説がなされています。
章はじめに記載された「頻出度」によって重要ポイントを整理しながら学べます。
3. まとめ
ITパスポートは、社会人として身に着けておきたい、基本的なIT技術が問われる試験です。
エントリーレベルであるがゆえ、ITエンジニアの転職活動において「強力な切り札」とはなりにくい、とも言われています。
しかし、全くの未経験からの転職の場合、独学でITパスポートを取得したという実績は、自分のやる気やポテンシャルのアピールにも繋がります。上位資格である基本情報技術者試験、応用情報技術者試験などを受験することを考えれば、やはりITパスポートできちんと基礎からの知識を身に着けておくことが重要となってきます。
資格を取得すると、それが自信につながり、さらに上位資格を目指したくなります。資格取得→自信→上位資格→スキルアップ…このような良いサイクルが、キャリアアップの助けになるのも、資格取得の魅力の一つです。
未経験だけどエンジニアになりたい方、ITリテラシーを身に着けたい方は、ぜひITパスポートの取得を検討してみてください。