• ITパスポート試験とはどんな資格?難易度からおすすめ参考書までまとめました

    公開日:2022年02月28日 最終更新日:2023年03月01日

    まったくの初心者からITエンジニアを目指したいけど、何から手を付けたらいいか分からない!そんな方におすすめなのが、ITパスポートです。
    ITパスポートの試験勉強をすることは、ワードやエクセルなどのソフトが使える!という視点からの「パソコンができる」ではなく、PCの仕組みを基礎から理解することに役立ちます。つまり本当の「情報処理」を、基礎から自然に学ぶことができるのです。
    これからITエンジニアに向けての勉強を始めたいという方へ、今回はそんな「ITパスポート」について詳しく解説したいと思います。

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    1. ITパスポートとは

    1.1 IT系国家資格の代表格

    ITパスポートとは「情報処理技術者試験」のうち最も簡単なエントリーレベルの資格であり、「情報処理の促進に関する法律」に基づく国家資格です。ITエンジニアだけでなく幅広い層にITに関する正しい知識が必要であるという認識が広がってきたことから、平成21年4月に新設されました。令和3年11月の時点で総応募者数が100万人を超えた、人気資格です。


    1.2 ITパスポートの正式名称は?

    正式名称はそのまま「ITパスポート試験」です。なお公式が推奨している略称は「iパス(アイパス)」とのことです。


    1.3 履歴書への書き方は?

    履歴書に書くときは「平成○年○月 ITパスポート試験 合格」と記載します。


    1.4 独学で取得できるの?

    ITパスポートは情報処理の入門資格であり、ほとんどの方が独学で取得可能です。参考書や無料の勉強サイトが充実しているという特徴もあります。

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    2. ITパスポート取得のメリット

    2.1 IT系職種への就職には有利に働かない?

    実は現役のITエンジニアにとって、ITパスポートはほとんど意味のない資格です。IT系職種への就職活動でも同様で、ほとんど意味を成しません。理由は簡単で、ITパスポートの内容は「ITエンジニアならば知っていて当然」のことばかりだからです。

    ITエンジニアにとって知っていて当然ということは、逆に言うと「ITエンジニアを目指すならば知っておくべき基本の内容が詰まっている」ということです。ITエンジニアを目指して勉強したいけど何から始めたらいいのか分からない…という方にとって、ITパスポート対策は良い勉強になると思います。

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    2.2 事務系職種への就職には有利になることも

    なお、ITパスポートはIT系職種以外にも有効な資格です。

    事務系職種の方でもPCやネットワークに触れる機会は年々増加しており、ITから逃れることはできない状況になってきています。そんな中で、基本の情報リテラシーやセキュリティ対策を知っておくことは大きなメリットになります。

    実際に事務系職種への就職の場面では、PCスキルの証明として役立つことがあるようです。

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    3. ITパスポートの試験時間・出題形式・問題数


    試験時間 120分
    問題数 100問
    <分野別内訳>
    ストラテジ系(経営全般):35問程度
    マネジメント系(IT管理):20問程度
    テクノロジ系(IT技術):45問程度
    出題形式 CBT方式(四肢択一)
    前提条件 特になし

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    3.1 試験時間と問題数

    試験時間120分に対し、問題数は100問です。

    記述式問題はありませんが計算問題があり、気が付いたら時間をかけすぎてしまっていたというケースもあります。1つの問題にあまり長く悩みすぎないよう気を付けて下さい。


    3.2 出題形式はCBT

    CBT方式とは、コンピュータに問題が表示され、コンピュータに回答を入力して答える方式です。

    ITパスポート試験の場合は、4つの選択肢から1つを選んで、マウスでチェックを入れて進めていく形になります。


    3.3 受験の前提条件

    ITパスポートを受験するために、条件はありません。
    年齢制限もなく、誰でも受けることができます。

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    4. ITパスポートの試験範囲・試験内容

    2022年2月時点の試験範囲は、次の通りです。

    試験範囲についてさらに詳しく確認したい方は、リンク先の公式サイトをご覧下さい。
    試験内容・出題範囲|ITパスポート試験


    ストラテジ系 企業活動
    法務
    経営戦略マネジメント
    技術戦略マネジメント
    ビジネスインダストリ
    システム戦略
    システム企画
    マネジメント系 システム開発技術
    ソフトウェア開発管理技術
    プロジェクトマネジメント
    サービスマネジメント
    システム監査
    テクノロジ系 基礎理論
    アルゴリズムとプログラミング
    コンピュータ構成要素
    システム構成要素
    ソフトウェア
    ハードウェア
    ヒューマンインタフェース
    マルチメディア
    データベース
    ネットワーク
    セキュリティ

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    4.1 ストラテジ系とは

    企業活動や法務、経営、そして企業のシステム戦略について問われる分野です。経営の基本から知的財産権、個人情報保護などの法務のほか、経営戦略やマーケティングに関する知識が問われます。


    4.2 マネジメント系とは

    システムやソフトウェア開発プロジェクトのマネジメント方法についてを問われる分野です。開発の手法や流れ、プロジェクトの管理方法などが問われるほか、システム監査の概要や流れなども問われます。


    4.3 テクノロジ系とは

    ITの基礎となる数学からPCの仕組み、セキュリティ、ネットワーク、データベースまで、IT技術に関して問われる分野です。
    2進数などの基礎理論から始まり、アルゴリズム、コンピュータの構成、そして近年のITには欠かせないネットワークやセキュリティなどの知識まで幅広く問われます。

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    5. ITパスポート試験の難易度と勉強時間

    5.1 情報系未経験者の方

    【難度:高】
    30~50時間程度必要な方が多いようですが、知識ゼロからだと100時間かかったというケースもあります。普段からどのくらいPCに触れているかにより、個人差があるようです。


    5.2 情報系の勉強をしている方

    【難度:やや低】
    全体的には簡単といえる内容ですが、ストラテジ系やマネジメント系などは情報系の学校でも学ばない場合が多く、注意が必要です。知らない用語を覚えることがメインとなり、所要時間は20時間程度の方が多いようです。

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    6. 合格点と合格率

    6.1 合格点

    1000点満点中600点以上取得が合格ラインです。
    ただし3つの分野別に、各3割以上取得できていなければ不合格になります。


    6.2 合格率

    試験が開始された平成21年度は60%ありましたが、近年は50%程度で落ち着いています。

    同じ情報系の入門資格ではJ検(情報検定)の情報活用試験3級の合格率が80%程度、1級が60%程度であり、それよりも低い合格率となっています。

    また他分野の人気資格では日商簿記検定の3級が同じくらいの合格率であり、知識0からのスタートの場合は同程度の難易度と言われています。

    年度 合格率
    平成21年度 59.4%
    平成22年度 47.4%
    平成23年度 51.1%
    平成24年度 41.0%
    平成25年度 47.6%
    平成26年度 47.9%
    平成27年度 47.4%
    平成28年度 48.3%
    平成29年度 50.4%
    平成30年度 51.7%
    令和元年度 54.3%
    令和2年度 58.8%
    令和3年度(1月実施分まで) 53.9%

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    7. 独学で受かるための勉強方法

    7.1 情報系未経験者の方

    後述する初心者向け参考書または勉強サイトを一通り読み、まずは全体の概要を理解することから始めてみて下さい。その後は空き時間に用語集を読みつつ、過去問を反復することがおすすめです。

    また、特に計算問題は苦手に感じる方が多いようです。計算問題は出てくるものが決まっており、きちんと押さえていれば確実に得点が取れるポイントになります。最初から捨ててかかるにはもったいないポイントなので、ぜひ苦手意識を克服するよう取り組んでみて下さい。

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    7.2 情報系の勉強をしたことのある方

    前述のように、これまでに情報系の勉強をしていても、テクノロジ系以外は初めて見る用語も多いのではないかと思います。

    まずは試験範囲の参考書を一読し、知らない分野がないかをチェックして下さい。特に英字の3文字略語など、用語を知らなければいくら考えても答えようのない問題が多く、注意が必要です。用語集はしっかりとチェックして下さい。

    その後過去問を一通り解くことで、問題の傾向に慣れることがおすすめです。

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    8. 無料勉強サイトを活用しよう

    8.1 ITパスポート試験ドットコム

    出典:ITパスポート試験ドットコム


    ITパスポート試験最大の勉強サイトです。過去問や用語集などがとても充実しており、このサイトだけで合格する方も多数いるようです。

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    9. 過去問とその解説をしっかり理解しよう

    9.1 ITパスポート過去問道場(ITパスポート試験ドットコム)

    出典:ITパスポート過去問道場|ITパスポート試験ドットコム


    Webアプリになっており、2200問の過去問の中からランダムで出題されます。 年度や分野を絞るだけでなく多彩なオプションが用意されており、計算問題のみをピックアップして表示するということも可能です。

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    10. ITパスポートは用語を把握することが重要

    10.1 ITパスポート用語辞典(ITパスポート試験ドットコム)

    出典:ITパスポート用語辞典|ITパスポート試験ドットコム


    ITパスポート試験のシラバスに掲載されている用語、およびその関連ワードが558語、分野別に収録されています。重要度の評価も3段階で行われ、無料ながらとてもまとまった用語集となっています。

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    11. おすすめの参考書&問題集

    ■ ITパスポート最速合格術 ~1000点満点を獲得した勉強法の秘密

    著者:西 俊明
    発行日:‎2021年1月25日
    ページ数:344ページ
    価格:1,628円(税込)
    出典:Amazon

    ストラテジ系やマネジメント系などの内容も、たこ焼きチェーン店を例にしてイラストを交えてわかりやすく解説されています。IT系初心者の方だけでなく、ストラテジ系やマネジメント系がよく分からないという方にもおすすめです。
    初心者の方にとっつきやすいよう構成されていますが、これ1冊で合格できるほど内容は充実しています。


    ■ 令和4-5年度版 ITパスポート試験 対策テキスト&過去問題集

    著者:富士通ラーニングメディア
    発行日:‎2021年11月29日
    ページ数:437ページ
    価格:2,420円(税込)
    出典:Amazon

    硬派な構成ですが網羅的かつ丁寧に説明されており、初心者の方でもゼロから理解することができます。
    特に付録の過去問CDでは、本試験さながらの入力形式で模擬テストを受けることができます。


    おすすめの参考書や問題集については、以下の記事でも紹介していますので、こちらも合わせてご覧ください。

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    12. 無料スマホアプリで隙間時間を有効活用

    ITパスポート試験にはスマートフォン用の無料アプリも多数提供されています。今回はiPhoneとAndroidそれぞれで、特に人気のあるアプリをご紹介したいと思います。

    12.1 iPhoneアプリ

    出典:全問解説付 ITパスポート 一問一答問題集

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    12.2 Androidアプリ

    出典:2022年版 ITパスポート問題集Lite(全問解説付)

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    13. 模擬試験を体験して本番に備えよう

    CBT形式の本試験を疑似体験できるソフトウェアが、公式で公開されています。
    CBT疑似体験ソフトウェア|ITパスポート試験

    各年度の公開問題が100問フルで収録されていますので、最後の仕上げなどに解いてみてはいかがでしょうか。

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    14. ITパスポートの試験日・試験会場

    他の情報処理技術者試験とは違い、ITパスポート試験には試験日や試験会場の指定はありません。自分にとって「都合のいい日」に「都合のいい場所」で、いつでも受験することができます。

    申し込み受付期間 試験の3か月前から前日まで可能
    試験日 随時
    試験会場 全国107会場
    【試験実施会場一覧】

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    14.1 申し込み受付期間

    申し込み期間については試験を希望する日の3か月前から前日まで、いつでも申し込み可能です。ただし、希望する会場の席が空いている必要があります。


    14.2 試験日

    ITパスポートの試験日には、決められた日程はありません。
    テストセンターにより定休日が異なっているので、土日の開催があるかなどは事前にご確認下さい。
    試験が受験可能な時間帯も、テストセンターにより異なるようです。


    14.3 試験会場

    他の情報処理技術者試験とは違い、試験会場は自分の希望で選択可能となっています。
    詳しくは表のリンク先をご覧下さい。

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    15. ITパスポートの受験料と支払方法

    15.1 平成31年4月時点の受験料

    令和4年4月以降に実施される試験について、受験料は「7,500円(税込)」です。
    4月以降は旧料金のバウチャーチケットでの受験はできないので、ご注意ください。

    なお未使用で残った旧料金のバウチャーチケットについては、料金の払い戻しが行われる予定です。詳しくは4月以降に公式サイトをご確認ください。


    15.2 受験料の支払い方法

    受験料の支払いは、クレジットカード、コンビニ決済、バウチャーから選択可能です。

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    16. 申し込みの流れ

    CBT方式となったITパスポート試験の申し込み方法は、他の情報処理技術者試験とは大きく異なります。

    1. まず利用者IDを登録します

    【利用者ID登録ページ】
    このIDは今後マイページにログインするため必要になるので、保存しておいて下さい。

    2. 登録したIDを用いて利用者メニューを表示し、「受験申込」を選択します

    3. 希望の地域・試験会場・試験日・試験開始時間を選択します

    4. 支払い方法を選択し、申し込み完了です

    なお、受験票の送付はありません。メールで送付されてくる確認票を、自分でダウンロード&印刷して持参します。印刷できない場合は、受験番号、利用者ID、確認コードの3点を控えて行けばOKです。

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    17. 受験当日の流れと注意点

    17.1 当日の流れ

    試験当日会場に到着してからの流れは次の通りです。

    1. 試験開始の30分前から受付開始です

    2. 会場の受付で、確認票と免許証などの顔写真付き本人確認書類を提示します
    (公的証明であり、かつ有効期限内のもの限定です。コピー不可)

    3. 受験用のPCに受験番号、利用者ID、確認コードを入力してログインします

    4. 試験が終了すると、すぐに採点が行われ試験結果が表示されます

    なお新型コロナウイルス対応により、申し込みや当日の流れが変更になっている場合があります。必ず公式サイトで発表される最新のお知らせを確認してからご利用ください。

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    17.2 試験の注意点

    当初設定した制限時間内ならいくら遅刻しても受験は可能ですが、問題数が多いため余裕を持った時間に到着することをおすすめします。

    また机の上に置けるものは決まっており、現時点では次の4点です。

    自分で準備:確認票、ハンカチ、ティッシュ、目薬

    会場が準備:メモ用紙、シャープペンシル

    なお腕時計は使用を禁止されていますので、カバンの中にしまうようにして下さい。

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    18. 結果発表と合格証書

    当日の試験後に表示されるほか、翌々月の月初に公式サイトに正式な合格発表が掲載されます。また公的資格であるため、結果は官報にも掲載されます。
    不合格通知はありません。合格証書の発送は合格発表から約1週間後になります。

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    19. Iパス対策で情報処理の基礎をマスター

    ITパスポートの試験範囲を勉強すると、普段PCを使う側では身につかない、しかし重要な仕組みを理解することができます。将来エンジニアになりたい方もそうでない方も、これを機会に情報処理の基礎をマスターしてみてはいかがでしょうか。

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