採用面接の中で、面接官に聞かれて悩む質問の一つが「弊社の志望理由は何ですか?」。
重要な質問ですが、「どう回答すればいいのか」「何を話せば相手に刺さるのか」など、なかなか迷ってしまう難しい質問だと思います。
今回は、これは使えるだろうという志望理由の例文をいくつかご紹介しながら、書き方のアドバイスもお伝えできればと思います。
志望理由 例文1『御社の製品/サービス/事業内容に魅力を感じました。』
一番イメージがしやすく話しやすいのが、この理由ではないでしょうか。その会社の製品やサービス、展開している事業のファンで、自分もそれを世の中に広めたり、より良くしていく一旦を担いたいとアピールします。製品・サービスをよく利用していたり、事業を熟知していて、熱く語れることが大前提です。
更に、その会社の製品・サービス・事業は①他社と比べるとどうなのか②現状の課題は何なのか③その課題を解決する為の自分なりの考え、という点を話すことも必要です。単に、大勢いるファンの一人で終わらないように注意することが大切です。
志望理由 例文2『御社の考え方/理念に共感しました。』
その会社の、創業理念や経営ビジョン、今後の将来のビジョンなどが、自分の考えていることと同じで、自分も同じように成長していきたい、同じような考えのもと働いていきたい、とアピールします。
その際には、①自分の価値観・信念②自分が今後やりたいと思っていること③将来どんな風になりたいのか、と自分の中の軸となる思い・考え方も、しっかりと伝えることが必要です。共感はするけれど、自分というものが無い、または漠然としているとなると、自分で考え行動することができない人・しない人なんだな、とマイナスに捉えられてしまいますので注意が必要です。
志望理由 例文3『御社の社風に魅力を感じました。』
その会社の、社員や雰囲気に魅力を感じたとアピールします。この場合には、会社のホームページはもちろんですが、それ以外にも自社サイト以外の求人サイトなどに採用情報や会社の情報を出していることも多々あるので、隅々まで徹底してチェックしましょう。
ただ、ホームページに載せている情報だけでは、実際はどうなのかはわからないもの。その会社の社長の話を聞いたことがある(セミナーに参加した、本を読んだ、など)、社員と話したことがある、一緒に仕事をしたことがある、会社を訪問したことがあるなど、裏付けが必要です。それが難しい場合には、何となく雰囲気がいいと思ったという様な軽い印象を与えかねないので、第一の志望理由にするのは避けた方が無難。第一の志望理由を話した後、それを更に強くする為の補足理由として話す方がいいでしょう。
志望理由 例文4『御社で○○といったスキルを身に付けたい/○○といったビジョンを実現したいです。』
今、身に付けたい分野、またはビジョンがあり、その会社で働くことで自分を成長させられる、ビジョンを実現できる、とアピールします。
ただ、「やる気があります!」「○○をやってみたいです!」と上辺だけの話をするのではなく、これも裏付けとなる話は必須。今、実際に自分を成長させる為にどんなことをやっているかを話したり、まだ取り組んでいない場合には、これから自分には何が必要でどう身に付けようと考えているかの計画を話せるようにします。その上で、更に今後のビジョンを3年後、5年後、10年後までしっかりと話せる準備も必要になってきます。
志望理由 そもそも一番のポイントは、、、?
そして、最大のポイントは、「そもそも会社がこの質問をするのはなぜなのか」ということ。
それは、その人の考え方や人となりを知りたいというのももちろんですが、「その人が会社に入った後、本当に活躍できるかどうか」を知りたいからなんです。企業側としては、採用した後に、その人が会社にプラスの利益をもらたしてくれるのかどうか、そしてそれだけでなく、会社の社風にマッチするのかどうか、を確認しているのだといえます。
ですので、自分の思いや考え、今後のビジョンをしっかりと伝えるだけでなく、それらを元に仕事をしながら会社にどれだけのメリットをもたらせるのか、ということも伝える必要があるのです。
自分視点で志望理由を話すのではなく、相手側が自分たちのプラスになると感じるように、常に相手視点に立って話すことが重要だといえるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
志望理由は、その会社に入社したい理由をただ話せばいい、という単純なものではありません。会社のホームページを見てとりあえず作る、というだけでは内定の獲得は難しいかもしれません。相手にどれだけ「この人と一緒に働きたい」「この人なら戦力として活躍してくれそうだ」と期待を持たせることができるかが勝負です。
是非、これから志望理由を作成する際の参考にしていただければと思います。