本記事では「基本情報技術者試験」の勉強方法について、「情報系未経験者の方」と「情報系の勉強をしたことのある方」それぞれのタイプ別に、おすすめの参考書や独学での勉強の進め方など、詳しくご紹介します。
科目A試験と科目B試験の違いやそれぞれの対策方法についてもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
なお基本情報技術者試験の申込方法や難易度が知りたいという方には、次の記事もおすすめです。
1. 基本情報技術者試験に独学で受かるための試験対策
1.1 情報系未経験者の方
「基本」という名前ではありますが、情報処理に関する勉強や実務が未経験の方がいきなり受験するには難しい内容です。勉強しておいて損はありませんので、まずはITパスポート試験から受けてみるのも一つの方法です。
それでも基本情報技術者から受けたいという場合は、まず最初の試験範囲である「離散数学」から順番に、しっかりと学習を進めてみて下さい。基本情報技術者試験の出題範囲は番号が小さい方から順番に、基礎から応用へと推移するよう綺麗にまとまっています。合格まで半年近くかかるケースもあるようですが、基礎から順番にきちんと理解することで、不合格の無限ループを避けられるのではないでしょうか。
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1.2 情報系の勉強をしたことのある方
情報処理に関する勉強をしたことがあるという方は、テクノロジ系についてはあまり心配する必要はありません。試験範囲のシラバスを読み、念のため知らない項目や忘れていた項目がないか、一通り目を通してチェックして下さい。
マネジメント系やストラテジ系については、エンジニアの実務経験者でもあまり覚えのない単語が多いのではないでしょうか。単純に覚えることが多く大変ですが、覚えさえすれば簡単に答えられる問題が多いという側面もあります。自分が苦手な用語のまとめなどを作成して、繰り返しチェックするようにしてみて下さい。
なおマネジメント系とストラテジ系については、ITパスポート試験を受験したことのある方には多くの知識を流用できる内容となっています。忘れる前に早めに基本情報技術者を受けてしまうことがおすすめです。
2. 基本情報技術者試験の科目A問題と科目B問題の違い
基本情報技術者試験の科目A試験と科目B試験の出題傾向と、勉強方法の違いをご紹介します。
2.1 科目A試験と科目B試験の出題傾向の違い
科目A試験は旧午前試験からの変更が少なく、内容の多くが過去問から出題されています。90分で60問解く必要がありますが、知識問題が中心で、解くのに時間がかかる問題は少なめです。
科目B試験は旧午後試験から大きく変更になりました。苦手な方も多い疑似言語を用いたプログラミング(アルゴリズムなど)の問題が、出題の8割を占めています。100分で20問と少なめですが、午前に比べて時間が足りなくなりやすい傾向にあります。
難しいと感じたら見切りをつけて、次の問題に進むことも大切です。事前に何度か時間を計って模擬試験を解き、時間配分のイメージをつかんでおきましょう。
2.2 科目A試験と科目B試験の勉強方法の違い
科目A試験の勉強では、とにかく過去問を数多く解くのが近道です。勉強アプリを利用するなど、スキマ時間を利用して学習する習慣をつけるのがおすすめです。
科目B試験はまだ始まったばかりであり、過去問が充実していません。そのため、後ほど紹介するWebの勉強サイトや、参考書での学習が中心になります。
科目Bの問題の多くは、暗記で解けるものではありません。なぜその答えになるのかをノートにまとめながら、一問ずつ丁寧に理解していくのが、合格への近道です。
ただ本番ではあまり丁寧に考えすぎると、時間が足りなくなることがあります。ある程度理解が進んだと思ったら、本番と同じ制限時間を設けて模擬試験を解いてみることも大切です。
3. 科目A試験対策におすすめの参考書
3.1 情報系未経験者の方
■ キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者 令和07年
イラストや漫画を交え、初心者にも分かりやすく、とっつきやすいように構成されています。文章メインの参考書に気後れを感じた方は、この本でまず雰囲気をつかむことがおすすめです。
ただ、それゆえに表現が冗長になっている部分や、情報の網羅性が足りないと感じる部分もあります。初心者の方がこれ一冊で合格までたどり着くのは、少し難しいかもしれません。この本で雰囲気をつかめたら、後述の合格教本へステップアップしてください。
3.2 情報系の勉強をしたことのある方
■ 令和07年 基本情報技術者 合格教本
数ある参考書の中でも特に網羅性が高く、内容が充実しています。初心者の方には情報が多すぎて難しいと感じるかもしれませんが、基礎知識ありを前提としていない丁寧な説明で、これ一冊で合格を目指せる作りとなっています。
ダウンロード特典として、スマホで動く過去問アプリがあることも魅力です。
今後も情報処理に関する仕事に関わって行くなど、試験に受かることだけが目的ではなく、実用の知識として身に着けていきたいと考えている方におすすめしたい一冊です。
4. 過去問と解説の反復学習が重要
IT系の学習経験の有無を問わず、基本情報技術者試験の対策には、過去問とその解説を反復学習することがとても有効です。
以前はIPAの公式サイトで全ての過去問が公開されていましたが、CBT方式への移行後は一部のみ公開となりました。そのため、参考書や学習サイトの併用がおすすめです。
4.1 公式配布の過去問題PDFで学ぶ
試験を運営する情報処理推進機構(IPA)の公式サイトで、情報処理技術者試験の過去問の一部が公開されています。形式はPDFで、無料でダウンロード可能です。まずは試験問題の雰囲気を知りたいという方は、ぜひ一度目を通してみてください。
▶ 参考:情報セキュリティマネジメント試験(SG)及び基本情報技術者試験(FE)公開問題(問題冊子・解答例)|IPA
4.2 無料勉強サイトで学ぶ
■ 基本情報技術者過去問道場(基本情報技術者試験ドットコム)
サイトURL:https://www.fe-siken.com/fekakomon.php
2860問におよぶ過去問題からランダムに問題を表示し、答えをクリックすると解答と解説が表示されるWebアプリが無料で公開されています。試験回や分野を指定したり、「最初から解説を表示する」「選択肢をランダムに並べ替える」などのオプション指定まで可能となっています。
科目A試験の勉強に最適なサイトなので、ぜひチェックしてみてください。
4.3 無料アプリで学ぶ
■ 基本情報技術者試験(科目A・科目B)全問解説
分野別のドリル918問が収録されているほか、実戦形式の過去問13年分の「問題、解答、解説」が、図版入りで収録されているアプリです。
科目A試験、科目B試験の両方に対応しており、こまめなアップデートも行われています。
4.4 問題集で学ぶ
■ 令和07年 基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集
過去問は無料でも公開されていますが、有料の問題集を購入する利点は、なんといってもとても丁寧な解説が添えられているという点です。科目B試験も豊富な図解で一問一問丁寧な解説が行われており、疑問点を残さない内容となっています。
こちらもダウンロード特典として、24年ぶんの過去問解説PDFや、PCスマホ両対応の問題演習Webアプリなどが付属しています。
5. 科目B試験の対策方法
科目B試験のメインは、プログラミングの問題です。以前の午後試験では「C言語」や「Java」などの実在の言語で出題された中から選択する方式でしたが、科目B試験では全ての問題が疑似言語に統一されました。
これにより「言語の知識がないから解けない」という事態はなくなりましたが、プログラミングの考え方と仕組みをよりいっそう理解することが必要になりました。
5.1 情報系未経験者の方
プログラミングが初めてという方は、科目B試験は鬼門になりがちです。しかしこれからエンジニアを目指す方にとって、プログラミングの仕組みを学ぶことはいずれ必ず役に立ちます。
表面的に試験を突破するのではなく、自分に合った参考書で、理解するまでじっくりと読み込んでみてください。
■ 基本情報技術者【科目B】ゼロからわかるアルゴリズムと擬似言語
科目B試験のためのアルゴリズムと疑似言語について、豊富な図解でじっくりと解説された一冊です。特にプログラマーでも理解が難しいオブジェクト指向の考え方が、分かりやすく解説されているのでおすすめです。
5.2 情報系の勉強をしたことのある方
■ 基本情報技術者【科目B】アルゴリズム×擬似言語 トレーニングブック
トレーニングブックと銘打たれているように、プログラミングの基礎知識がある方向けの問題集となっています。しかし問題に取り組む前の説明や、問題の解き方、解答の解説も詳細に行われており、これだけで合格できる一冊となっています。
6. 科目A試験一番の試験対策は過去問
CBT方式に完全移行したことで、試験の雰囲気は大幅に変わりました。しかし科目A試験は過去問演習が大事なことに変わりありません。
科目B試験については、以前より輪にかけて知識よりも理解が大事な試験になりました。これを機会に、プログラミングの仕組みを基礎からじっくり学んでみてはいかがでしょうか。
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