【関連記事】基本情報技術者試験の合格率は?難易度と勉強時間の目安まとめでは基本情報技術者試験の合格率や難易度についてご説明しました。今回は勉強方法について、「情報系未経験者の方」と「情報系の勉強をしたことのある方」それぞれのタイプ別に、おすすめの参考書から独学での勉強の進め方まで詳しくご紹介していきたいと思います。
なお基本情報技術者試験は、2023年4月より試験制度の大幅改訂が予定されています。 2023年度以降の受験を検討している方は、次の記事をご確認ください。
目次
1.1 情報系未経験者の方
1.2 情報系の勉強をしたことのある方
2.1 情報系未経験者の方
2.2 情報系の勉強をしたことのある方
3.1 公式配布の過去問題PDFで学ぶ
3.2 勉強サイトで学ぶ
3.3 アプリで学ぶ
3.4 本で学ぶ
1.独学で受かるための試験対策
1.1 情報系未経験者の方
「基本」という名前ではありますが、情報処理に関する勉強が全くの未経験な方には難しい内容です。勉強しておいて損はありませんので、まずはITパスポート試験から受けてみることがおすすめです。
それでも基本情報技術者から受けたいという場合は、まず最初の試験範囲である「離散数学」から順番に、しっかりと学習を進めてみて下さい。基本情報技術者試験の出題範囲は番号が小さい方から順番に、基礎から応用へと推移するよう綺麗にまとまっています。合格まで半年近くかかるケースもあるようですが、基礎から順番にきちんと理解することで、不合格の無限ループは避けられるのではないでしょうか。
1.2 情報系の勉強をしたことのある方
情報処理に関する勉強をしたことがあるという方は、テクノロジ系についてはあまり心配する必要はありません。試験範囲のシラバスを読み、念のため知らない項目や忘れていた項目がないか、一通り目を通してチェックして下さい。
マネジメント系やストラテジ系については、エンジニアの実務経験者でもあまり覚えのない単語が多いのではないでしょうか。単純に覚えることが多く大変ですが、覚えさえすれば簡単に答えられる問題が多いという側面もあります。自分が苦手な用語のまとめなど作成して、繰り返しチェックするようにしてみて下さい。
なおマネジメント系とストラテジ系については、ITパスポート試験を受験したことのある方には多くの知識を流用できる内容となっています。忘れる前に早めに基本情報技術者を受けてしまうことがおすすめです。
2.おすすめの参考書
2.1 情報系未経験者の方
「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」
イラストや漫画を交え、初心者にも分かりやすく、とっつきやすいように構成されています。その代償か、後述する合格教本に比べてもかなり分厚い(720ページ。合格教本は544ページ)にも関わらず、試験範囲が完全には網羅されていない部分もあります。
このテキストでまずは情報処理の基礎知識を無理なく身に着けたら、次は合格教本にチャレンジしてみて下さい。
2.2 情報系の勉強をしたことのある方
「基本情報技術者 合格教本」
数ある参考書の中でも特に網羅性が高く、内容が充実しています。初心者の方には情報が多すぎて難しいと感じるかもしれませんが、基礎知識ありを前提としていない丁寧な説明で、これ一冊で合格を目指せる作りとなっています。
今後も情報処理に関する仕事に関わって行くなど、試験に受かることだけが目的ではなく、実用の知識として身に着けていきたいと考えている方におすすめしたい一冊です。付録のCD-ROMには反復学習ができるソフトや、20年分の過去問と回答のPDFが収録されています。
3.過去問と解説の反復学習が重要
IT系の学習経験の有無を問わず、基本情報技術者試験の対策には、過去問とその解説を反復学習することがとても有効です。過去問はIPA公式サイトで全て公開されていますが、他にも学習しやすいよう様々な形で公開されています。
試験を運営する情報処理推進機構(IPA)の公式サイトで、情報処理技術者試験の過去問は全て公開されています。形式はPDFで、無料でダウンロード可能です。解答だけではなく、簡単な解説も付属しています。
【IPA‐過去問題(問題冊子・配点割合・解答例・採点講評)】
(https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_mondai.html)
◆基本情報技術者過去問道場(基本情報技術者試験ドットコム)
サイトURL: https://www.fe-siken.com/fekakomon.php
2400問におよぶ過去問題からランダムに問題を表示し、答えをクリックすると解答と解説が表示されるWebアプリが無料で公開されています。試験回や分野を指定したり、「最初から解説を表示する」「選択肢をランダムに並べ替える」などのオプション指定まで可能となっています。
「【H31年春対応】基本情報技術者試験 午前問題集」
一問一答形式で出題され、回答を選択すると解答と解説が表示される過去問アプリです。移動中など隙間時間の学習におすすめです。
「基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集」
上記3つの過去問は無料で公開されていますが、有料の問題集を購入する利点は、なんといってもとても丁寧な解説が添えられているという点です。午後試験も一問一問丁寧な解説が行われており、疑問点を残さない内容となっています。
本番試験そのものの紙の解答用紙も付属しており、模擬試験を受けるような練習が可能です。また問題の難易度や頻出度なども、一目で分かるような構成になっています。
4.午後試験対策
4.1 情報系未経験者の方
情報系の勉強をしたことがない方が午後問題でひっかかるのは、特にしっかりとした理解が必要となり暗記で乗り切りにくい「データ構造とアルゴリズム」と「ソフトウェア開発」ではないでしょうか。今回はその2点について、おすすめの書籍をご紹介したいと思います。
◆アルゴリズム対策におすすめの一冊
「うかる! 基本情報技術者 [午後・アルゴリズム編]」
そもそもアルゴリズムとは何なのか?という点からスタートし、先生と初心者の対話形式で講義が進みます。身近な話に例えながら、ただ覚えるのではなく理解できるようになる一冊です。
◆ソフトウェア開発対策におすすめの一冊
「基本情報技術者 らくらく突破 表計算」
ソフトウェア開発は、C言語・COBOL・Java・アセンブラ言語(CASLⅡ)・表計算ソフトのうちから1つを選んで回答する必要があります。プログラミングの知識などが問われるため、多くの初学者の方がここでつまづくのではないでしょうか。
開発の前線で今後も役に立ちやすいといえばC言語やJavaになりますが、それらはセンター試験で文系の学生が物理を選択するようなもので、よほどでなければ避けておいた方が無難です。実務経験者など手強いライバルが多いためか問題の難度が高めであり、短期間の学習では難しい難易度となっています。
そこで今回は、初学者の方でも比較的習得しやすいと言われている「表計算」のおすすめ参考書をご紹介したいと思います。
■2020年春期から午後試験の言語が変更
2020年春期から午後試験のCOBOLが廃止され、新たにPythonが追加されることが発表されています。
Pythonは、AIブームなどから近年人気が高まっており、未経験からでも学びやすい言語としても知られています。ご自分のキャリアパスや興味によって、言語を選んでみてください。
4.2 情報系の勉強をしたことのある方
「基本情報技術者 試験によくでる問題集【午後】」
基本情報技術者試験の午後試験は、とにかく過去問をしっかり理解することが重要です。前出の過去問題集でも午後試験はカバーされていますが、こちらは特に午後試験のみに焦点を絞った問題集であり、その分濃い内容となっています。問題に対する注意点だけでなく、技術的な背景を含む全体も理解できるよう考慮された内容となっています。
5.一番の試験対策は過去問
今回はいろいろな勉強方法をご紹介しましたが、基本情報技術者試験で一番大事なのは情報が充実している過去問とその解説をしっかりと理解することです。公式のPDFだけでは難しいという場合は、ぜひ参考書なども併用しつつ、理解を深めていってみて下さい。
なお本番試験のマーク式試験がどんなものか分からず緊張するという方には、資格対策の学校などで本番に似せた公開模試を実施しているところもあります。不安のある方は探してみてはいかがでしょうか。
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