昔は高額なものばかりだった統合開発環境ですが、現在は無料のものがどんどん充実してきています。今回はそもそも統合開発環境とは何かというところから始まり、言語別に無料で使える統合開発環境をご紹介したいと思います。
目次
2.1 Eclipse
2.2 NetBeans
2.3 Visual Studio Community
2.4 IntelliJ IDEA
2.5 Xcode
2.6 SharpDevelop
2.7 Android Studio
2.8 XAMPP
2.9 Aptana Studio
2.10 Oracle JDeveloper
3.1 Javaに対応するIDE
3.2 C、C++に対応するIDE
3.3 Visual Basic.NETに対応するIDE
3.4 PHPに対応するIDE
3.5 Pythonに対応するIDE
3.6 Rubyに対応するIDE
3.7 PL/SQLに特化したIDE
3.8 Androidアプリケーション開発に特化したIDE
3.9 Mac/iPhone系アプリケーション開発に特化したIDE
3.10 動的Webページ開発に特化したIDE
1.統合開発環境(IDE)とは?
1.1 統合開発環境(IDE)とは
統合開発環境(Integrated Development Environment)とは、テキストエディタ、コンパイラ、デバッガの3点がセットになった開発ツールのことです。多くはさらにプロジェクト管理やソースのバージョン管理に対応していたり、コンパイラにリンク機能を追加したビルド機能や、デバッグ支援機能などを搭載しています。
2.日本語対応のおすすめ統合開発環境
2.1 Eclipse
■対応言語:Java
(プラグインで追加対応:C++、PHP、Perl、C#、D言語、TeX、Python、Ruby、JavaScript、COBOL、AspectJ、Mathematica)
■対応OS:Windows、Mac OS X、Linux
■公式サイト:https://eclipse.org/
■日本語化対応:https://mergedoc.osdn.jp/
■概要:
Javaの開発現場で人気の、統合開発環境です。日本語化プラグインである「Pleiades」では、オールインワンパッケージも配布されています。Web上に日本語のフォーラムや情報サイトがかなり充実しているため、初心者の方にも馴染みやすい統合開発環境です。
EclipseはJavaの開発環境として有名ですが、その豊富なプラグインを導入することでC++やPHP、Perl、C#、D言語、TeX、Python、Ruby、JavaScript、COBOL、AspectJ、Mathematica など、数多くの追加言語への対応が可能となっています。
2.2 NetBeans
■対応言語:Java、PHP、C、C++、JavaScript、Groovy
■対応OS:Windows、Mac OS X、Linux
■公式サイト:https://ja.netbeans.org/
■日本語化対応:同上
■概要:
公式サイト自体が日本語に対応しており、最初から日本語版のアプリケーションをダウンロードすることがでけでなく、日本語対応のチュートリアルも用意されています。
またJavaの開発元であるオラクル社(元サン・マイクロシステムズ社)を中心としたコミュニティで開発が行われているため、Javaの新機能にいち早く対応できるという利点もあります。
2.3 Visual Studio Community
■対応言語:C#、Visual Basic、F#、C、C++、Python、Node.js、HTML、JavaScript、TypeScript
■対応OS:Windows
■公式サイト: https://www.microsoft.com/ja-jp/dev/products/community.aspx
■日本語化対応: 同上
■概要:
Visual Studio Community エディションは、マイクロソフト社の老舗統合開発環境であるVisual Studioシリーズの一つであり、個人開発者であれば誰でも無料で利用できる開発環境です。
なおこちらは英語版のみになりますが、MacやLinuxでもVisual Studioが使用できる「Visual Studio Code」も無料で使用することが可能です。
2.4 IntelliJ IDEA
■対応言語:Java、Scala、Groovy、Clojure、Kotlin
(有料版で追加対応:JavaScript、CoffeeScript、TypeScript、HTML、CSS、XML、ActionScript、MXML、Python、Ruby、SQL)
(プラグインで追加対応:Perl、PHP、Dart、Haxe、TypoScript、Haskell)
■対応OS:Windows、Mac OS X、Linux
■公式サイト: https://www.jetbrains.com/idea/
■概要:
Community Edition であれば無料です。有料版を購入した場合、JavaScript、CoffeeScript、TypeScript、HTML、CSS、XML、ActionScript、MXML、Python、Ruby、SQLなどにも対応することができます。さらにプラグインを導入することで、Perl、PHP、Dart、Haxe、TypoScript、Haskellにも対応しています。
有料版は安いバージョンであっても初期費用約2万円(199ドル)に加えて、維持費用が年1万円ほどかかります。しかしとても便利なソフトなので、まずは無料版から試してみて下さい。
なお有志の方が作成した日本語化プラグインが、GitHubで公開されています。
2.5 Xcode
■対応言語:C、C++、Objective C++、Java、AppleScript、Objective-C、Swift
■対応OS:Mac OS X
■公式サイト: https://developer.apple.com/xcode/jp/
■日本語化対応:同上
■概要:
アップル社が提供する統合開発環境であり、Mac、iPhone、iPad、AppleWatch 向けのアプリケーション開発に特化しています。
かつてはMacにデフォルトで付属する形で配布されていましたが、現在は任意でウェブ上から無料でダウンロードすることができるようになっています。Mac系アプリケーションの開発者には、必携のIDEとなっています。
2.6 SharpDevelop
■対応言語:C#、Visual Basic.NET、Boo、IronPython、IronRuby
■対応OS:Windows
■公式サイト: https://www.icsharpcode.net/opensource/sd/Default.aspx
■概要:
オープンソースで開発されている、「.NET Framework」のための統合開発環境です。
有志の方により作成されたリソースファイルを導入することで、日本語化することができます。
2.7 Android Studio
■対応言語:Java(Android開発)
■対応OS:Windows、Mac OS X、Linux
■公式サイト: https://developer.android.com/studio/index.html?hl=ja
■日本語化対応: 同上
■概要:
IntelliJ IDEA をベースに開発された、Androidアプリケーション開発に特化した統合開発環境です。
Androidアプリケーションの開発環境として以前はEclipseが推奨されていましたが、2015年にGoogleの公式サポートが終了し、Android Studioに一本化されました。今ではこちらが、Androidアプリケーションを開発するにはなくてはならないIDEとなっています。
2.8 XAMPP
■対応言語:MySQL、PHP、Perl
■対応OS:Windows、Mac OS X、Linux、Solaris
■公式サイト: https://www.apachefriends.org/jp/index.html
■日本語化対応: 同上
■概要:
PHP開発に特化した統合開発環境であり、ウェブアプリケーションの実行に必要なフリーソフトウェアをパッケージとしてまとめたものです。マルチプラットフォームに対応しており、PHP開発環境として高い人気を誇っています。
2.9 Aptana Studio
■対応言語:HTML、CSS、JavaScript、Ruby、PHP、Python
■対応OS:Windows、Mac OS X、Linux
■公式サイト: http://www.aptana.com/products/studio3/download
■日本語化対応:https://mergedoc.osdn.jp/
■概要:
Aptana Studioは、Eclipseをベースに開発されたWebページ作成ツールです。HTMLエディタがメインの機能ですが、Eclipse由来の名に恥じずコーディングに強いことが特徴です。
かつては無料版と有料版が存在しましたが、2009年に全て無料化されました。Eclipseベースのため、Eclipseと同じくPleiadesプラグインを導入することでメニューなどの項目を日本語化することが可能です。
2.10 Oracle JDeveloper
■対応言語:PL/SQL
■対応OS:Windows、Linux
■公式サイト:https://www.oracle.com/technetwork/jp/developer-tools/jdev/downloads/index.html
■日本語化対応:同上
■概要:
コードアシストやデバッガにも対応している、オラクル社公式の無料開発環境です。Oracle SQL Developerとは異なりプロジェクトの概念を持っているため、ソースをローカルに置いて作業することができます。
3.プログラミング言語別おすすめ統合開発環境まとめ
・Eclipse
・NetBeans
・IntelliJ IDEA
・Xcode
・NetBeans
・Visual Studio Community
・Xcode
・Eclipse
・Visual Studio Community
・SharpDevelop
・XAMPP
・Eclipse
・NetBeans
・IntelliJ IDEA(有料)
・Aptana Studio
・Eclipse
・Eclipse
・Visual Studio Community
・Aptana Studio
・Eclipse
・Eclipse
・IntelliJ IDEA(有料)
・Aptana Studio
・Eclipse
・Oracle JDeveloper
・Android Studio
・Xcode
・Aptana Studio
4.お気に入りの開発環境で作業効率アップ
今回は日本語に対応している統合開発環境を、対応言語やOSを問わずに思いつく限り集めてみました。どの開発環境にもそれぞれに個性があり、使い勝手も様々です。ぜひ色々と試してみて、自分に合った環境を探してみて下さいね。