フリーランスエンジニアにとって営業スキルは重要です。しかしながら営業のやり方が分からない人も多いのではないでしょうか。
ITエンジニアとして自分のスキルをどのように伝えていけばいいのか、人との繋がりはどうやって作っていくべきかなど営業方法のヒント、成功のコツを知りたい方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。
1. フリーランスエンジニアに必要な営業とは?
フリーランスエンジニアとしてどんなに素晴らしいスキルを持っていても、それを必要としている人に届かなければ、仕事にはつながりません。
自分自身や自分のスキルが誰かに必要とされるためには、その「誰か」とつながっていく必要があります。
フリーランスエンジニアにとっての営業とは、この「誰かとの繋がるための方法や手段」を指しています。

2. フリーランスエンジニアに人気の営業方法6選
では実際に、多くのフリーランスはどんな方法で営業しているのでしょうか。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が毎年発表している「フリーランス白書」に掲載されている「最も収入が得られる仕事獲得経路」の年度別推移を、表にまとめました。
※2020年~2022年は、「最も収入を得られる仕事獲得経路」の発表なし
| <年度> | 2018 | 2019 | 2023 | 2024 | 2026 |
|---|---|---|---|---|---|
| 人脈(知人の紹介含む) | 39.1 | 43.3 | 33.6 | 27.9 | 32.3 |
| 過去・現在の取引先 | 31.1 | 30.7 | 33.5 | 32.7 | 29.3 |
| エージェントサービス | 7.4 | 6.8 | 12.4 | 13.4 | 14.9 |
| 自分自身の広告宣伝活動※1 | 10.7 | 6.9 | 9.2 | 12.3 | 6.9 |
| 求人広告※1 | 4.5 | 5.2 | 4.5 | 5.8 | 7.8 |
| クラウドソーシング | 4.9 | 4.6 | 4.6 | 5.2 | 5.8 |
| シェアリングサービス※2 | 0.3 | 0.5 | 0.7 | 0.6 | 0.5 |
| その他 | 2 | 2.1 | 1.5 | 1.5 | 2.5 |
※1:広告に利用されている媒体は、Web・SNS・新聞・雑誌など
※2:シェアリングサービス(シェアリングエコノミー)とは…一般の消費者が、場所やスキルなどをシェアできるサービスのこと(例:AirbnbやUber Eatsなど)
出典:フリーランス白書2026|一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
このように、約3割のフリーランスが「人脈(知人の紹介含む)」や「過去・現在の取引先」といった人とのつながりで仕事を獲得しています。
ただ、以前は最も割合の高かった「人脈(知人の紹介含む)」は、コロナの影響で大幅に減少しました。2026年には少し増加しましたが、以前よりは低い状況です。
対して年々増加を続けているのが、「エージェントサービスの利用」です。
今回は7つの仕事獲得経路のうち、エンジニアに関わる次の6つについて、詳しくご紹介します。
2.1 エージェントサービスの利用
フリーランスエンジニアは自分で直接営業するだけでなく、専門のエージェントサービスを利用して営業を代行してもらうことができます。
エージェントサービスを利用すれば、経歴や希望に応じた案件の紹介を受けられるほか、面接やスキルシートの対策方法のアドバイスを受けることができます。案件獲得の機会を増やし、報酬の幅を広げたい場合や、営業活動が苦手な方にお勧めです。
弊社サービス「プロエンジニア」では、フリーランスになりたい方の独立支援のご相談も承ります。これまで支援した方の中には正社員時代のご相談から並走し、安心して独立していただいた実績もございます。
▶ 独立支援も無料で承っています。ぜひお気軽にご相談ください。
2.2 クラウドソーシングや案件プラットフォームを利用する方法
公開募集されている案件を自分で探して応募する方法で、 ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサービスが有名です。
サイトで繋がりを持った顧客の仕事を完遂して信頼を築くと、次の案件に優先的に声をかけてもらえることもあります。
2.3 自分自身の広告宣伝活動
ブログやSNSでの情報発信を活用して、自分自身の広告宣伝活動を行う方法もあります。ブログは自分の実績を伝える名刺代わりとして役に立つ有効な営業ツールです。

近年ではインターネットが普及し、誰もが簡単に情報を発信することが可能になりました。
ブログや、X、facebook等のSNSは、自分自身の事業内容や職種、思考や日々のスキルアップの経緯、人柄などを知ってもらえる営業ツールとして有効活用できます。
「こんな仕事ができます」「こんな仕事がしたい」など、どんどん自分の情報を発信して、顧客側から声をかけてもらえる工夫を凝らすことは、営業の一つと言えるでしょう。ブログは地道な努力(時間)が必要になりますが、日々継続して情報を発信し続けることで「信用」を獲得することにも繋がります。
【ブログやSNSを活用するポイントまとめ】
- 自己紹介、宣伝ができる(スキルや人柄を詳しく知ってもらえる)
- 希望を伝えられる
- SNSとの相互リンクで幅を広げられる
- 継続することで信頼度が増す
- 目を引くデザイン、ブログ名は内容がすぐに分かることを心がける
- 特にSNSなどは信用を失うような投函、発言には注意する
2.4 人脈(知人の紹介含む)
人脈づくりにはさまざまな方法がありますが、技術カンファレンスや交流会へ参加する方法が人気です。
近年ではオンライン・オフラインを問わず、同じ志を持った仲間が集まってスキルアップを図る各種コミュニティが活発化しています。 フリーランス向けのイベントや勉強会に参加して情報交換をすることで、自分のことを覚えてもらえるチャンスが増えます。人脈が増えれば案件獲得の道が広がるでしょう。
参加する時に特に有効な方法は、顔と名前がすでに知られている同伴者に紹介してもらう方法です。他の参加者に覚えてもらいやすいメリットがありますし、友人の協力によりあなたへの信頼度が増すことが期待できるでしょう。
同伴が期待できない場合はSNSやインターネットで自分に合ったセミナー、交流会を見つけることも有効です。初対面の集まりになりますが、強みの発見や求める人物像が明確になっているなら臆することはありません。むしろ積極的に会話をすることを心がけましょう。
さらに同業者が集まる交流会では受注の門戸が広がるだけではなく、何かがあった時の相談相手としてメリットになる可能性も大いにあるので、つながりを作っておきたいものです。
また、定期的に同じ交流会に参加することで継続的な案件や高額案件の受注に繋がりやすくなることもあるでしょう。
さらにフリーランスエンジニアの人脈づくりについて知りたい方は、次の記事もご覧ください。
【セミナーや交流会への参加方法、メリットまとめ】
- 身近な人を介して交流会へ参加すると信頼度が増す
- インターネットのサイトで探す
- SNSの告知サイトを利用する
- フェイスブックのイベントページを利用する
- X(旧ツイッター)のビジネス交流会の参加募集を利用する
- 同業者の交流会はメリットが多い
- 定期的に同じ交流会に参加して継続案件や高額案件につなげる
2.5 過去・現在の取引先

会社員時代の同僚や取引先、さらにフリーランスとして仕事をしたことのある取引先も、強力な営業先になります。仕事ぶりへの「信頼」をすでに獲得しているという点が安心感となり、仕事獲得につながりやすいからです。
フリーランスといっても、一度仕事をしたら終わりではありません。次につながる可能性を考えて、常に誠意のある対応を心がけることが大切です。
2.6 求人広告への応募
SNSやウェブサイトの求人広告に掲載されている宛先へ、直接メールなどを使って応募する方法も人気です。営業メールの書き方について詳しくは、次の3.フリーランスエンジニアの営業に、メールを活用する方法 をご覧ください。
3. フリーランスエンジニアの営業に、メールを活用する方法
求人への応募も含めた「営業メール」は、簡単に言うと「相手のニーズを読み取り、それに答えている内容か」ということが最も大切なポイントです。
1通目の応募メールで選考から除かれることのないよう確認しましょう。
3.1 良いメールの例とポイント
ここではフリーランス求人に応募をする場合のメールを例に、良いとされるポイントをまとめました。
※挨拶などは省略
約3年間webシステム開発の現場でjavaプログラミングを用いた単体結合試験の実施と単体結合試験の試験項目作成をメインに行っております。
DBはMy SQL、フレームワークはJavaEEを使用しております。
また、平行して静的セキュリティ診断とそれに伴うソースコードの改善やJTESTなども行っております。
ポートフォリオ:https://xxx.xxx.xxxx/portfolio/
【希望職種】
第1希望 : webアプリケーション
第2希望 : 開発系
第3希望 : iOS/iPhone/Androidアプリ開発
【その他】
〇年〇月~開始可能です。
どうぞよろしくお願い致します。
山田 太郎:email:xxxxxxxx@xxxxxxx
良い例のポイントをまとめると次のようになります。
「できることが明確」
→ 何をどのくらいどのようなことで経験したかということが分かるので安心出来る
「ポートフォリオがある」
→ エンジニアとしての実績やアピールになるポイントをさらに事前に確認できるものはプラスになる
「希望が明確」
→ 幅広く対応できるという要素も大切(ほかの仕事を検討してもらえる可能性も高まる)いつから可能なのか。も仕事を発注し易い。
3.2 良くないメールの例とポイント
同じくフリーランス求人に応募をする場合のメールを例に、良くない例のポイントをまとめてみました。
直近は体調不良などの理由により3年間IT業界を離れていたため、技術者としてはブランクがあります。
→ 体調不良、仕事がない、などのネガティブな内容は仕事を依頼しようとする側からはマイナスな印象となります。
10:00~15:00の間で働くことが可能です。在宅希望です。
→ 求人内容にもよりますが、一方的な都合、希望の条件告知は仕事獲得の幅を狭くする原因となります。
他にも下記のような事柄はマイナスイメージとなります。
具体的な実績が記されていない
→ 取引がなく、信頼関係を作る前の段階では実績が分からなければ採用の判断材料になりません。
読みにくい(内容が長すぎる、段落がなく見ずらい、意味が分からない等)
→ たとえ内容が良かったとしても「読んでもらえない」可能性がある。
3.3 メールを活用するポイントまとめ
メール活用のポイントをまとめると、次のようになります。
- 企業側(発注側)のニーズ(オーダー内容)を読み取ること
- 出来ること、得意なこと、強み(実績の具体的な表示)が一目でわかること
- 実績や出来ることはポートフォリオやブログ、サイトなどをで示すと尚良い
- 希望することが明確であること
- ネガティブな内容は控えること
- 読みやすいこと
※なおメールの基本構成については、次のリクナビの記事もおすすめです。
▶ 仕事で使うビジネスメール
4. フリーランスエンジニアが営業を成功させるコツ
前述では営業の方法について述べましたが、営業を成功させるために欠かせないことは「事前準備」をしておくことです。準備なしにはメールは送ることができませんし、準備なしに交流会に参加しても得られるであろう利益は半減してしまいます。そうならないためにも営業活動を行う前に、整理しておきたいポイントをまとめました。
4.1 自分の強みを把握する
営業によって仕事を得るためには、まず自分のスキルの強みを把握することが大切です。
- 自分はどんなことができるのか、得意とする業務は何か
- 他のフリーランスエンジニアと差別化できる部分があるか
など、これまでの業務経験や自主的な活動内容から、営業活動における自分のアピールポイントを整理しておくことが重要です。
4.2 求人サイトで募集内容、市場ニーズを把握する
求人広告が掲載されたサイトを閲覧して、現在市場で募集されている職種や技術内容について、定期的にチェックします。
市場ニーズを把握することで、自分のキャリア形成の見直しになるだけでなく、案件獲得への近道にもなります。
企業に向けて営業を行う際には、企業ホームページの採用情報のページから、その企業がどのような人材を求めているかをチェックします。ただやみくもに営業活動を行うのではなく、自分の強み×市場ニーズ(企業ニーズ)に沿った活動を心がけましょう。
4.3 名刺やスキルシートを活用する
ビジネスツールとしてお馴染みの名刺は、フリーランスエンジニアの営業ツールとしても活躍します。スキルシートも同様に営業ツールとなりますので、定期的に見直しを行い、ブラッシュアップすることが必要です。
応募する企業によってアピールしたい経歴が異なる場合は、スキルシートの見せ方も変える必要があります。
Web業界であれば、自分のWebサイトやポートフォリオを作成しておくことも有効です。構成やデザインからも、人となりをアピールすることができます。詳しくは「フリーランスエンジニアの名刺作成例とデザインサンプルまとめ」の記事を参考にしてみてください。
5. 究極の営業術は「自分では営業しない」こと?
これまで営業が大切、と述べてその方法を紹介してきたにも関わらず「自分では営業しない」とはどういうことでしょうか。
その答えは驚くほど簡単、それはあなた以外の人が営業をしてくれるというです。それではその「営業してくれる人」とはどう知り合うのか?ということですが、それは営業をやってくれる会社があるのでそこに頼むということです。転職エージェントという会社が世の中には存在するように「フリーランスエンジニアの案件を専門に扱っているエージェント会社」というものが世の中には多く存在します。そして、もう一つの理由はIT業界に身を置いている人なら実感できることだと思いますが、IT業界全体が人材不足ということ、まだまだ仕事は増えることはあっても減ることは無いのです。
引用元:Kindle版書籍:フリーランスのエンジニアだけが知っている秘密 手塚規雄氏
このように、ITエンジニアの人材不足という状況に加えて、フリーランスエンジニアは多くの案件を扱うプロのエージェントに営業を代行してもらえるため、「自分では営業しない」ことが究極の営業術になるのです。
弊社サービス「プロエンジニア」では、フリーランスになりたい方の独立支援のご相談も承ります。これまで支援した方の中には正社員時代のご相談から並走し、安心して独立していただいた実績もございます。
▶ 独立支援も無料で承っています。ぜひお気軽にご相談ください。
6. まとめ
フリーランスエンジニアの営業方法で最も大きなウェイトを占めるのは、やはり過去の取引先や人脈といった「人とのつながり」です。しかし営業は苦手だと感じる方には、エージェントを利用して営業を代行してもらうという方法があります。
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