• プリセールス・セールスエンジニアとは?意味や仕事内容・適性を解説

    公開日:2020年10月12日 最終更新日:2021年12月18日

    プリセールスやセールスエンジニアという職種を知っていますか?聞いたことはあっても、その言葉の意味や仕事内容についてはよく知らないという人もいるでしょう。つまらない仕事だと言われることもありますが、コーディングとは違った面白さがあるため適性を考えることが重要です。プリセールスエンジニアとはどんな仕事なのか解説します。

    1. プリセールスエンジニアとは?

    プリセールスエンジニアという言葉を聞いたことがあっても、具体的にプリセールスエンジニアとはどんなものなのかイメージできないという人も多いでしょう。
    ここでは、プリセールスエンジニアの定義や仕事内容とともに、営業やセールスとはどう違うのかという点についても解説します。

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    1.1 プリセールスエンジニアの定義

    プリセールスエンジニアは、営業担当と共に、クライアントに対して技術的課題のヒアリングやコンサルティング、自社製品の提案を行う職種です。営業職の仕事に対して、技術的な面の専門家としてサポートするための職種とも言い換えられます。

    営業としてのコミュニケーション能力に加えて、顧客の技術的課題を適切に見積もり、解決策を提案するためのテクニカルスキルやプログラミングに関する知識が必要になります。

    システム開発に携わった経験を持つエンジニアが、キャリアパスのひとつとしてより営業や経営、コンサルティング寄りの働き方を選ぶ際に選択されることが多い職種でもあります。

    企業によっては「ソリューションアーキテクト」「サービスエンジニア」といった役職名で呼ばれることもありますが、いずれもプリセールスエンジニアと同義だと考えて問題ありません。

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    1.2 プリセールスエンジニアの仕事内容

    プリセールスエンジニアとは、どんな仕事をする職種なのでしょうか。
    プリセールスエンジニアの具体的な仕事内容や、顧客を満足させ、成約につなげられるプリセールスエンジニアとはどんな人なのかについて解説します。

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    1.2.1 顧客の技術課題のヒアリング

    プリセールスエンジニアの仕事内容のひとつめは、顧客企業の技術的課題をヒアリングすることです。

    プリセールスエンジニアが営業担当に同行してヒアリングを行う場合、先方の担当者はエンジニアであるケースが多く、生産性の向上や業務効率化につながる提案を技術的観点からも求められます。

    解決策の提示から導入支援までをパッケージとして提案できると信頼が得られることがある一方で、プリセールスエンジニアによるヒアリングが間違った技術知識に基づいているなど、先方ににとって満足度が低いものだと成約につながる可能性が低くなります。

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    1.2.2 製品・サービスのプレゼンテーション~契約

    プリセールスエンジニアは、ヒアリングを行うだけでなく、そのヒアリング内容を踏まえた上で、自社の製品やサービスについてプレゼンテーションを行います。

    プレゼンテーション後に質問されやすい項目として「同種のオープンソースや、競合他社のより安価なサービスと何が違うのか」というものがあります。

    顧客企業が製品やサービスを導入するのは、オープンソースでは実装できないもの、もしくは実装可能であっても工数が大きいものです。
    オープンソースで実装可能であり開発工数が膨大なものでなければ、社内のエンジニアが内製でコーディングします。
    さらに、その製品やサービスが直接的に業務効率化に繋がるかどうかも重要です。

    そのためプリセールスエンジニアには、プレゼンした製品がオープンソースで実装できない点やどう業務効率化に結びつくのかを技術的観点から言語化し、顧客企業に納得してもらうことが求められます。

    プリセールスエンジニアとして活躍するためには、自社の製品について知るだけでなく、競合他社のサービスやオープンソースのライブラリを調査し、開発工数を正確に見積もるリサーチ力と、「内製するよりも、自社製品を導入する方が手軽かつコストパフォーマンス的に優れる」ことを示せるプレゼンテーション能力が必要です。

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    1.2.3 導入支援

    プリセールスエンジニアは、自社製品の導入支援も行います。具体的には、環境構築をサポートしたり、顧客のオフィスに出向いて使い方や活用方法をレクチャーするなどの仕事があります。

    さらに、サービスの導入時だけでなく、契約期間内に技術的な質問がきた際には、プリセールスエンジニアが質問対応役となることもあります。

    製品やサービスを提供するだけでなく、それらを顧客企業が使いこなすためのサポートもプリセールスエンジニアの仕事だと言えます。

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    1.3 プリセールスエンジニアと営業・セールスの違い

    プリセールスエンジニアは、顧客企業に提案をして自社製品を販売する仕事という点では営業やセールスと似ています。
    では、プリセールスエンジニアと営業やセールスはどのような点が異なるのでしょうか。
    具体的に解説します。

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    1.3.1 プリセールスエンジニアは「顧客の技術課題」に着目して解決策を探る

    営業が顧客の経営課題全般に着目して提案を行うのに対して、プリセールスエンジニアは顧客の技術的課題に着目して提案を行うのがもっとも大きな違いです。

    集客支援や採用支援など、技術的な見積もりが少なかったり不要なものであれば営業担当者が対応可能ですが、営業が持っている技術的知識では対応できない場合にプリセールスエンジニアによるサポートが必要となります。

    例えば、「オンプレミスからクラウドへの移行」「EAIツールの導入」「ビッグデータ分析基盤の構築」などの技術的な見積もりが多くなり、クライアントが内製での対応も並行して検討しているケースです。
    そうした案件の場合、プリセールスエンジニアによる技術課題のヒアリングやプレゼンテーション、導入支援が「内製で導入するよりも、この企業に任せた方がスピーディーかつ作業品質が高く安心できる」と成約の決め手になることも多くあります。

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    1.3.2 プリセールスエンジニアは技術面の導入支援・質問対応を行うことがある

    クライアント企業へのヒアリングやプレゼンテーションだけでなく、製品を導入する際の技術的な支援や、サービスを利用する際の質問対応を行うこともプリセールスエンジニアの仕事です。
    エンジニアは慢性的な人材不足が続く職種であるため、クライアント企業に社内SEが少ない場合は、そうした支援を期待されて成約することもあります。

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    1.3.3 直接手を動かすことは少ないが、テクニカルスキルは求められる

    プリセールスエンジニアは、自らコーディングして自社製品を開発することはありません。
    しかし、顧客への提案段階や契約後の質疑応答の段階ではテクニカルスキルが求められます

    例えば、オープンソースと自社製品を比較して説明する必要がある場合には、比較対象のオープンソースを実際に導入、環境構築して該当のライブラリで開発を行った場合の工数見積もりを立てたり、バグの報告が来た場合には自らの環境でバグの再現を行ってみるなどの作業が必要です。

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    2. プリセールスエンジニアに必要なスキル・適正

    プリセールスエンジニアには、コミュニケーションスキルをはじめとして必要なスキルがたくさんあります。
    プリセールスエンジニアへの転職を考えている場合に求められる適正や、どんなスキルを身につければ良いのかについて具体的に解説します。

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    2.1 プログラミングスキル

    プリセールスエンジニアは直接コーディングする機会こそ少ないものの、自社製品を技術面で正確に理解することや、類似オープンソースとの比較・検証のためにはプログラミングスキルが必須です。
    また、顧客の技術課題を見積もったり、導入支援を行うためにもプログラミングスキルが必要です。

    例えば、インフラ系のサービスを扱う企業のプリセールスエンジニアならばAWS・GCP・Azureなどの各種主要クラウドに加えてLinuxに関する知識やスキルが、DevOpsを重視する場合はCI/CDなどの手法への理解・経験が求められます。


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    2.2 コンサルティングスキル

    プリセールスエンジニアは、顧客の課題や要件を正確にヒアリングしたうえで内容を整理し、どのような製品を使うか、もしくはどのようなカスタマイズが必要かを設計し、提案できるコンサルティングスキルが必要です。
    また、顧客が抱える課題に対して具体的かつ直接的な解決策を提示できることもプリセールスエンジニアにとって大切なスキルです。

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    2.3 プレゼンテーションスキル

    顧客に自社製品を選んでもらうことがプリセールスエンジニアの仕事である以上、自社製品を魅力的にアピールできるプレゼンテーションスキルも必要です。
    顧客の市場やニーズに合わせてカスタマイズを行った自社製品を、顧客の前でデモンストレーションする機会が多い職種でもあります。
    デモンストレーションのためのカスタマイズも、自分で対応できるスキルがあると良いでしょう。

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    3. プリセールスエンジニアはつまらない?クリエイティブじゃない仕事?

    プリセールスエンジニアは、つまらない仕事だ、クリエイティブじゃない仕事だなどと言われることがあります。
    しかし、プリセールスエンジニアがつまらない仕事だというのは本当なのでしょうか?
    プリセールスエンジニアの実情について解説します。

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    3.1 ITエンジニアのキャリアパスの1つとして扱われることが多い

    プリセールスエンジニアは、ITエンジニアのキャリアパスの1つとして扱われ、特に中途採用などの市場では3年から5年程度の開発経験や実務経験を求められることが多い職種です。

    それまでITエンジニアとして培ってきた技術力に加えて、コミュニケーション能力やコンサルティング能力、プレゼンスキルなどビジネスパーソンとして多種多様な能力が求められます。
    また、直接の開発は行わないものの、最適な商品やサービスを提案するために常に技術を学び続けることも必要です。

    エンジニアとして「1つの道を極める」という職種ではありませんが、開発以外の側面からも全方位的に技術力を求められるめずらしい職種であり、コーディングとは別の面白さやクリエイティビティがあります。

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    3.2 経営・コンサルティングに関心があるエンジニアにはキャリアパスとしておすすめ

    プログラミング自体は好きだけれど、必ずしもプログラミングを生涯の仕事にしたいと考えていないエンジニアは、キャリアパスとして経営やコンサルティングに進んでいくことを検討するケースもあります。
    そうした場合、プリセールスエンジニアを経験してコンサルティングスキルやプレゼンスキルなど、経営でも必要とされる能力を培っておくことがおすすめです。

    また、プリセールスエンジニアはコーディングの実務は少ないものの、開発見積もりやリサーチなどは多く発生する仕事でもあります。
    「やはり開発現場の方が向いている」と感じた場合、現場に戻った後には培った要件定義力やコンサルティング力などを、上流工程の担当者として活かせるケースもあります。

    このように、プリセールスエンジニアは汎用性が高いスキルを全方位的に身につけやすい仕事であると言えるため、おすすめの仕事の1つです。

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    3.3 最前線でコーディングし続けたいエンジニアには「退屈」な可能性がある

    プリセールスエンジニアの仕事はさまざまなスキルを身につけやすい一方で、コーディングに関わる機会が少ない仕事でもあります。
    最前線でコーディングし続け、最先端の技術を次々学び続けたい、コンサルティングやマネジメント、セールスには関心がないというエンジニアにとっては、プリセールスエンジニアの仕事は退屈に感じられる可能性があります。

    また、プリセールスエンジニアは、多くの人に会うため外出の機会が多い仕事でもあります。
    これも、オフィスでじっくり課題に向き合いながら仕事をしたいタイプの人には「何か違う」と感じられるかもしれません。

    プリセールスエンジニアをキャリアパスとして検討する際には、自分がスペシャリストタイプなのかゼネラリストタイプなのか考えてみると良いでしょう。

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    4. プリセールスエンジニアの給与の目安

    プリセールスエンジニアの給与の目安は400万円から800万円程度と幅広いものになっています。
    これは、求められるスキルの幅が広く、持っているスキルやそれまでの実務経験によって年収に差が出やすいためです。

    求められるスキルの具体例としては、問題分析力や提案作成能力、プレゼンテーション能力、デモンストレーション能力などに加えて、サーバやクラウドサービス、ネットワーク、Webアプリケーションなど各種の構築や運用などの実務経験などがあります。
    また、外資系企業の場合にはそれらのスキルに加えて英語力が求められる現場もあります。

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    5. プリセールスエンジニアになるには

    プリセールスエンジニアになりたいと思った時、どのように行動すれば良いのでしょうか。
    営業やコンサルティング経験者がプリセールスエンジニアを目指す場合と、プログラマーがプリセールスエンジニアを目指す場合に分けて解説します。

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    5.1 営業・コンサルティング経験者がプリセールスエンジニアを目指す場合

    営業やコンサルティングの経験者がプリセールスエンジニアを目指す場合、まずはプログラミングを学びましょう。
    模写やコピーで構わないので、最低でもWebアプリケーションを1つ要件定義から実装までを行い、デプロイします。
    学習期間の目安としては最低3ヶ月から6ヶ月程度を想定しておきましょう。

    一通りの学習を済ませたうえで、中小企業やベンチャー企業への転職を検討します。
    中小企業では「プリセールス」「ソリューションアーキテクト」などのポジションが名称として用意されていないことも多いのですが、実際には営業やコンサルタントがプログラミングスキルを併せ持っているケースもあり、実質的に技術課題のヒアリングや導入支援などプリセールスエンジニア並の業務を任されることも多くあります。

    こうした企業でプリセールスに近い経験を積んだ後に、正式にプリセールスの募集を行っている企業にさらに転職するのがおすすめです。

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    5.2 プログラマーがプリセールスエンジニアを目指す場合

    プログラマーがプリセールスエンジニアを目指す場合、まずは下流工程ではなく上流工程で要件定義やクライアントからのヒアリングなどを担当することを目指します。
    また、非エンジニアの部門や他部署、他チームとの橋渡しが必要な場面では、その役割を積極的に引き受けることを意識し、テックリードに近いポジションを得られるようにしましょう。



    その上で、社内でプリセールスエンジニアやソリューションアーキテクトのポジションが必要な場面では、役割を担当できないか申し出ます。
    役職名として「プリセールスエンジニア」「ソリューションアーキテクト」などの名称がないとしても、実質的な業務内容がそれらに近いものになることもよくあります。
    この場合、社内で経験を積みつつ、スキルが身についたら正式にそれらのポジションを募集している他の企業に転職するのも良いでしょう。

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    6. まとめ

    プリセールスエンジニアは、顧客へのヒアリングから自社製品の提案のためのプレゼンテーション、導入支援などを行う職種であり、営業やコンサルタントへの適性とともに技術的な知識も求められます。
    さまざまなスキルが必要とされる一方で直接コーディングする機会は少ないため、常に最前線でコーディングし続けたいエンジニアにはつまらない仕事だと感じられることもありますが、コーディングとは別のクリエイティビティが感じられる仕事でもあり、経営やコンサルティングに関心があるエンジニアにはおすすめです。

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