IT業界のサービスはインターネットを通じて世界中に提供されています。そのため、多くの企業が海外市場への展開を視野に入れた戦略を練っていると考えられます。フリーランスエンジニアの多くは、英語力の必要性は感じつつも"本当に英語力は必要なのか?" "どの位の英語レベルが必要なのか?" といった疑問を感じているのではないでしょうか。
本記事では、フリーランスエンジニアに求められる英語の必要性とそのレベルについて解説。英語力が求められる求人案件の特徴や実際の求人例も合わせて確認してみてください。
1. ITエンジニアに英語力が必要な理由
ITエンジニアに英語力が必要とされる理由について、実際どのような場面で英語が使われているのか確認してみましょう。
1.1 大抵の最新情報は英語でリリースされる
ITに関する有益な技術書は日本語での資料や文献が無いものも多く、基本的には英語で書かれた書籍やサイトを解読しなければならない為、必然的に英語力が求められます。
モダンな言語やフレームワークを積極的に取り入れているWebベンチャー企業などでは、その言語が生まれた国のわずかな文献を読む機会は多く、最低限の英語読解能力があるに越したことはないでしょう。
特に不具合に遭遇した際は、世界共通語である英語の情報量がはるかに多く存在するため、問題解決の時間短縮にも繋がります。
1.2 海外市場を相手にすること=英語力が必要
グローバル化が進むことで、社内には外国人エンジニアも増えてきています。
今後はさらに海外展開するIT企業が増加することが予想されることからも、英語力があるIT人材は重宝されます。
社内に限らず、取引先やユーザーが海外の場合のコミュニケーションには英語力は欠かせませんし、外国籍向けのサポートをしている場合も英語力が欠かせないでしょう。
2. フリーランスエンジニアに求められる英語力のレベル
英語力が上級になる程活躍の幅は確実に広がる
参画するポジション、目指すところにおけるそれぞれに求められる英語力のレベルについて確認してみましょう。
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一般的なプログラマーは、プログラミングやコーディング自体にそれ程英語の必要性を感じないかもしれませんが、英語の技術文書を読めるレベルがあることで、新しい技術に取り組めるチャンスは高まります。
上級エンジニアにおける英語力の理想は、技術系の話題も英語で話せること。
より上級の英語力を身に付けることが、フリーランスエンジニアとして幅広く活躍するためには重要なポイントのひとつになります。
3. フリーランスエンジニア向け英語案件の特徴と案件例
英語力が求められるフリーランス求人案件の特徴や求人例ついて確認しましょう。
3.1 英語力が求められる求人案件の特徴
求人案件情報内では、「主な業務内容」や「必須スキル」以外にも、「ハッシュタグ」や「検索条件項目」、「関連キーワード」といった項目内で英語力の必要性について確認出来ます。これらの中身も見落とさないようにしましょう。
【英語力を求められる可能性があると考えらるキーワードの例】
- 海外展開中、海外展開計画中
- 最新技術に積極的
- 海外出張有、海外転勤有
- 外国籍歓迎、グローバル、バイリンガル
- 設立5年未満、ベンチャー企業、新規立ち上げ業務
3.2 Webベンチャーなどに多い案件例
Webベンチャーなどモダンな言語やフレームワークを積極的に取り入れている企業や、これから新しいプログラミング言語や技術を積極的に取り入れたいと考えている企業では、採用条件に英語力を求めらるケースが多く存在します。
3.3 オフショア開発や、海外展開している企業の案件例
外国人メンバーが在籍している場合や、オフショア先の外国籍エンジニアと英語でやり取りするケースです。
この場合、専用のブリッジSEを雇うのもひとつの手ですが、その分の単価が膨らんでしまう為、英語力を持ち合わせている旨を企業にアピールすることは有効でしょう。
3.4 海外や外国人向けのITサポート案件例
社内外問わず、外国人向けのサポートや障害対応を行うといった案件です。
英語力の目安として、ビジネスレベルの英語力(読み、書き、会話)は必須で、TOEICの点数は800点以上が目安になります。
より高度な交渉が必要とされる程、さらに上級のスコアが求められるでしょう。
4. 英語が出来るフリーランスエンジニアは市場価値が高い
次の資料からも分かるように、英語を習得したことにより「仕事の選択肢が増えた」とするバイリンガルビジネスパーソンは多く、英語力があると転職に有利であることとは確かなようです。
職種別 英語を習得したことによるメリット
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情報提供元:Daijob.comレポート
ダイジョブ・グローバルリクルーティング社実施の現役バイリンガルビジネスパーソンによる"英語の習得" に関するアンケート調査で「英語を習得して受けた恩恵」について尋ねたところ、「仕事の選択肢が増えた」と答えたIT系技術職者が、5人中4人に当たる81.8%に上る結果が出ています。
情報提供元:ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社
グローバル人材紹介会社ロバート・ウォルターズが実施したアンケート調査においても、上記結果96%側の回答者のうちIT分野で働くグローバル人材の全員が「英語力があると転職に有利」と答えています。
これらのような結果からも、英語が出来るフリーランスエンジニアの市場価値は高いと言えるのではないでしょうか。
5. まとめ
フリーランスエンジニアが活躍する上で仕事の選択肢を増やすことは重要
英語力によって新しい技術をより早く習得出来ることは、収入アップにつながるチャンスも増えるため、フリーランスエンジニアが英語を習得することによるメリットは大きいと言えるのではないでしょうか。
仮に日本語しかできない場合は、英語力を備えているエンジニアと比べリードを許す立場になるかもしれません。
フリーランスエンジニアの皆さんが仕事の選択肢をさらに増やすためには、将来の投資として英語の勉強を始めてみるのも良いのではないでしょうか。