クラウドエンジニアに人気の、Google Cloud認定資格(旧GCP資格)。この記事では、Google Cloud認定資格の概要から、試験の種類の一覧表、難易度、取得するメリットまで徹底解説します。
さらにGoogle Cloudのスキルを活かせるフリーランス求人案件の動向もご紹介。資格取得を検討中の方、Google Cloudのスキルアップを目指す方は必見です。
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1. Google Cloud認定資格(旧GCP資格試験)とは?
Google Cloud認定資格(旧GCP資格)はGoogleが公式で提供しているベンダー資格であり、試験ではGoogle Cloudに関する知識やスキルが問われます。
資格の難易度は3段階、計12種類に分かれており、種類によってはGoogle Cloudに関する知識以外にも、セキュリティやネットワーク、機械学習、データ分析など幅広い分野のスキルも必要です。
この資格を取得することで、Google Cloudや各分野に関する知識が一定以上あることを証明できます。また、クラウドに関するスキルの向上や収入アップ、任される仕事のレベルがアップするなどのメリットも期待できるでしょう。
1.1 Google Cloudとは
Google Cloud(旧GCP)とは、Googleが運営しているクラウドサービスのことです。Google Cloudを利用することで、Googleが運営しているYouTubeや検索エンジン、Gmailなどで実際に使われている技術を使用して、自社アプリの開発や運用などができます。
アプリケーションを開発・管理するためのサービスや、AIを構築するための機械学習サービスなど、幅広い用途のサービスを利用できる点が特徴です。
Google Cloudについて、さらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
1.2 Google Cloud認定資格に合格するメリット
この資格を取得することで、Google Cloudの各分野に関する知識が一定以上あることを証明できます。そのためクラウドに関するスキルの向上や収入アップ、任される仕事のレベルがアップするなどのメリットも期待できるでしょう。
またGoogle Cloudのエンジニアには、需要の増加が続いています。フリーランスとして独立を検討しているクラウドエンジニアの方にも、スキルの裏付けになるのでおすすめです。
1.3 認定資格の種類
Google Cloudの認定資格にはさまざまな種類があり、主に以下の3つに分類できます。
1.3.1 Cloud Digital Leader
クラウド技術の基礎知識を証明する、入門レベルの資格です。
■ 受験の前提条件
受験するにあたって、Google Cloudについての実践的な経験は不要です。エンジニア以外にも、ビジネスリーダーやプロジェクトマネージャーなど、クラウドに関わる全ての人に推奨されています。
試験は選択式でありオンラインでの受験も可能ですが、日本語での出題には対応しておらず、英語で実施される点には注意が必要です。
1.3.2 Associate Cloud Engineer
アソシエイト認定資格では、アプリケーションのデプロイ(配置)やオペレーションのモニタリング(監視)、ソリューション管理などに関する内容が出題されます。
難易度は「基礎的な認定資格」よりも上がるものの、日本語での受験が可能なため、英語が苦手な場合でも受験しやすいでしょう。
■ 受験の前提条件
受験するために必要な前提条件は特にありませんが、公式サイトでは「6か月以上のGoogle Cloudでの構築経験があること」が推奨されています。
1.3.3 Professional認定資格
Professional認定資格は、特定の専門分野における高度なスキルと知識の保有を証明する資格です。Professional認定資格は、専門分野別に10種類に分かれています。
Cloud Architect | クラウドソリューションの設計、開発、管理における専門知識を証明する |
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Cloud Developer | スケーラブルで信頼性の高いアプリケーションを構築する専門知識を証明する |
Data Engineer | データ処理システムの設計、構築、運用における専門知識を証明する |
Database Engineer | データベースの設計、実装、管理、運用における専門知識を証明する |
Cloud Security Engineer | クラウド環境のセキュリティに関する専門知識を証明する |
Cloud Network Engineer | クラウドネットワークの設計、実装、管理における専門知識を証明する |
Cloud DevOps Engineer | アプリケーション開発ライフサイクル全体を自動化・効率化する専門知識を証明する |
Machine Learning Engineer | 機械学習モデルの構築、デプロイ、運用における専門知識を証明する |
Collaboration Engineer | Google Workspace を活用した組織のコラボレーションを促進する専門知識を証明する |
Google Workspace Administrator | Google Workspace の管理・運用に関する専門知識を証明する |
■ 受験の前提条件
資格の種類ごとに出題内容や試験の実施言語は異なりますが、受験する場合はどの資格も「3年以上の業界経験(Google Cloudの経験1年を含む)があること」が推奨されています。
2. 日本語での受験が可能なGoogle Cloud資格試験
Google Cloud認定資格にはさまざまな種類がありますが、中には英語でしか実施されていない資格もあります。しかし英語ではなく、日本語で受験したい人もいるでしょう。
2025年9月時点で日本語で受験可能な試験は、次の5つです。
• Associate Cloud Engineer
• Professional Cloud Architect
• Professional Cloud Developer
• Professional Data Engineer
• Professional Collaboration Engineer
2.1 Associate Cloud Engineer
Associate Cloud Engineerは、「Cloud Digital Leader」に次いで難易度が高いとされている資格です。
この資格を取得することで、Google Cloud Consoleやコマンドラインを使用したプラットフォームベースの一般的なタスク実行や、Googleマネージドサービスでデプロイされたソリューションの管理などができるようになります。
Associate Cloud Engineerの試験で評価される能力は、以下の通りです。
• クラウドソリューション環境の設定
• クラウドソリューションの計画と構成
• クラウドソリューションのデプロイと実装
• クラウドソリューションの安定稼働の実現
• アクセスとセキュリティの構成
<試験の概要>
試験時間 | 2時間 |
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登録料 | $125(税別) |
言語 | 日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語 |
試験形式 | 50~60問の多肢選択(複数選択)式 |
試験の実施方法 | 遠隔監視オンライン試験、またはテストセンター |
前提条件 | なし |
有効期限 | 3年間 |
推奨される経験 | 6か月以上のGoogle Cloudの実務経験 |
参照:Associate Cloud Engineer|Google Cloud認定資格公式サイト
2.2 Professional Cloud Architect
Professional Cloud Architectは、「Associate Cloud Engineer(アソシエイト認定資格)」よりも高難易度とされる「プロフェッショナル認定資格」にあたる資格です。
クラウド構築やGoogle Cloudに関する知識を活かして、可用性が高く堅牢・安全な動的ソリューションを設計・開発・管理できるスキルが身についていることを証明できます。
この試験で評価される能力は、次の通りです。
• クラウドソリューション アーキテクチャの設計と計画
• クラウドソリューション インフラストラクチャの管理とプロビジョニング
• セキュリティとコンプライアンスに対応した設計
• 技術プロセスやビジネス プロセスの分析と最適化
• クラウドアーキテクチャの実装の管理
• ソリューションとオペレーションの信頼性の確保
<試験の概要>
試験時間 | 2時間 |
---|---|
登録料 | $200(税別) |
言語 | 日本語、英語 |
試験形式 | 50~60問の多肢選択(複数選択)式 |
試験の実施方法 | 遠隔監視オンライン試験、またはテストセンター |
前提条件 | なし |
有効期限 | 2年間 |
推奨される経験 | 3年以上の業界経験(GCPを使用したソリューションの設計と管理の経験1年以上を含む) |
参照:Professional Cloud Architect|Google Cloud認定資格公式サイト
2.3 Professional Cloud Developer
Professional Cloud Developerは、Googleが提供している各種ツールを使用して、スケーラブルかつ可用性の高いアプリケーションを構築できることを証明できる資格です。
他にもアプリケーションの設計やデプロイ、ビルド、テスト、管理などの知識も問われるため、アプリ開発中級者向けの資格と言えるでしょう。この試験で問われる能力は、以下の通りです。
• スケーラビリティ、可用性、信頼性に優れたクラウドネイティブアプリケーションの設計
• アプリケーションのビルドとテスト
• アプリケーションのデプロイ
• Google Cloud サービスの統合
• アプリケーションのパフォーマンス モニタリングの管理
<試験の概要>
試験時間 | 2時間 |
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登録料 | $200(税別) |
言語 | 日本語、英語 |
試験形式 | 50~60問の多肢選択(複数選択)式 |
試験の実施方法 | 遠隔監視オンライン試験、またはテストセンター |
前提条件 | なし |
有効期限 | 2年間 |
推奨される経験 | 3年以上の業界経験(Google Cloudを使用したソリューションの設計と管理の経験1年以上を含む) |
参照:Professional Cloud Developer|Google Cloud認定資格公式サイト
2.4 Professional Data Engineer
Professional Data Engineerは、データ収集や分析、変換、公開するための知識が問われる資格です。
データに基づいた意思決定をするための知識も必要となるため、データエンジニア向けの資格と言えるでしょう。セキュリティやコンプライアンス、効率性などを重視したデータ処理システムの設計・構築・運用などを行うためのスキルも必要となります。
この資格試験で評価される能力は、以下の通りです。
• データ処理システムの設計
• データ処理システムの構築と運用化
• 機械学習モデルの運用化
• ソリューションの品質の確保
<試験の概要>
試験時間 | 2時間 |
---|---|
登録料 | $200(税別) |
言語 | 日本語、英語 |
試験形式 | 50~60問の多肢選択(複数選択)式 |
試験の実施方法 | 遠隔監視オンライン試験、またはテストセンター |
前提条件 | なし |
有効期限 | 2年間 |
推奨される経験 | 3年以上の業界経験(GCPを使用したソリューション設計と管理の経験1年以上を含む) |
参照:Professional Data Engineer|Google Cloud認定資格公式サイト
2.5 Professional Collaboration Engineer
Professional Collaboration Engineerは、ユーザーやコンテンツなどについて統括的に考慮したうえで、ビジネスの目標を具体的な構成やポリシー、セキュリティ対策に変換するためのスキルが求められる資格です。
他にも、組織におけるメールルーティングやID管理インフラに関する知識を活かして、安全かつ効率的な通信やデータアクセスを実現するための知識も求められます。
Google Workspaceをはじめとする、Googleが提供しているツールを活かした業務の効率化も目指せるようになるため、管理者向けの資格だと言えるでしょう。Professional Collaboration Engineerでは、以下のようなスキルが評価されます。
• Google Workspaceの承認およびアクセスの計画と実装
• ユーザー、リソース、共有ドライブのライフサイクルの管理
• メールの管理
• Google Workspaceサービスの制御と構成
• エンドポイント アクセスの構成と管理
• 組織運営のモニタリング
• Google Workspaceの採用とコラボレーションの促進
<試験の概要>
試験時間 | 2時間 |
---|---|
登録料 | $200(税別) |
言語 | 日本語、英語 |
試験形式 | 50~60問の多肢選択(複数選択)式 |
試験の実施方法 | 遠隔監視オンライン試験、またはテストセンター |
前提条件 | なし |
有効期限 | 2年間 |
推奨される経験 | 3年以上の業界経験(Google Workspace(旧 G Suite)の管理経験1年以上を含む) |
参照:Professional Collaboration Engineer|Google Cloud認定資格公式サイト
3. Google Cloud認定資格 最新のおすすめ勉強法
Google Cloud認定資格に合格するための勉強方法は、主に「書籍での学習」と「Google Cloud認定トレーニング」の2つです。それぞれの勉強方法について、詳しく解説します。
3.1 Google Cloud認定資格の参考書籍
書籍を使って勉強したい場合は、「Google Cloud認定資格Associate Cloud Engineer公式ガイド」がおすすめです。
「Associate Cloud Engineer」の資格に対応しており、価格は6,600円(税込)。本書籍の著者は、GoogleおよびAWS認定のエンジニアである「Dan Sullivan(ダン・サリバン)」氏です。
Googleの公式ガイドということもあり、以下のように幅広い内容が網羅されています。
• Google Cloud Platformの概要
• Compute Engine仮想マシンを使用したコンピューティング
• 仮想マシンの管理
• Kubernetesを使用したコンピューティング・クラスタの管理
• App Engineを使用したコンピューティング
• Google Cloud Platformでのストレージのデプロイ
• クラウドのネットワーキングDNS、負荷分散、IPアドレス
• アクセスとセキュリティの構成
上記以外にもさまざまな内容が網羅されており演習問題も付いているため、確実に合格率をアップしたい人におすすめです。
参照:Google Cloud認定資格Associate Cloud Engineer公式ガイド|インプレスブックス
3.2 Google Cloud認定トレーニング
レクチャーを受けながら勉強したい場合には、「Google Cloud認定トレーニング」を利用すると良いでしょう。「Google Cloud認定トレーニング」とは、Google認定インストラクターのレクチャーを受けながら、クラウドやGoogle Cloud認定資格について学べる学習プログラムです。
学習方法としては、オンラインで自分のペースで学習できる「オンデマンドコース」や、対面でのレクチャーを受けられる「定期開講クラス」が用意されています。
以下のようにさまざまな学習プログラムが用意されているため、自身の知識・経験レベルに応じた内容が学べるでしょう。
• Googleプロダクト(Gmail、ドキュメント、ドライブ、Meetなど)の管理方法
• Google Cloudの基礎
• 機械学習と人工知能
• ネットワークとセキュリティ
• アプリケーションの構築、デプロイ、保守
4. Google Cloudの各種スキルが活かせる求人案件の動向
Google Cloud(旧GCP)に関するスキルを身につけることで、アプリケーション開発などの実務に活かすことが可能です。実際にGoogle Cloudの知識が必須とされている求人も多く、当サイト「プロエンジニア」に掲載しているフリーランス求人にも、以下のようなものがあります。
求人概要 | 【PHP/Laravel/AWS/GCP/Azure】システムエンジニア★官公庁の業務システム開発 |
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職種 | Webアプリケーション |
業務内容 | 既存のWebシステムの改修および、電子納付機能の機能追加 |
必須スキル | ・設計工程から携わった経験
・PHPによる開発経験 ・Laravel経験 ・AWSやGCP、Azureなどクラウドサービス上での開発経験 |
5. まとめ
今回はGoogle Cloud資格試験の概要や種類、日本語での受験が可能な試験、おすすめの勉強法などについて解説しました。
Google Cloudの認定資格に興味のある方は、まず基礎的な認定資格である「Cloud Digital Leader」やアソシエイト認定資格の「Associate Cloud Engineer」の資格から挑戦すると良いでしょう。
ただし「Cloud Digital Leader」の試験は英語のみで実施されているため、英語が苦手な場合は「Associate Cloud Engineer」を受験することをおすすめします。
クラウドに関する技術やGoogle Cloudの知識を身につけてスキルアップを図りたい方は、まずこのGoogle Cloud認定資格の合格を目指してみてはいかがでしょうか。
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