• 【2025年版】応用情報技術者試験とは?就職・転職に有利な資格

    公開日:2025年01月15日 最終更新日:2025年01月15日

    ITエンジニアとして仕事をしていると、「応用情報技術者試験」の名前を聞いたことがある方は多いと思います。資格手当を設定している企業も多く、かつて人気のあった「ソフトウェア開発技術者」の後継資格ということからも、取得を推奨される場面も多いのではないでしょうか。 今回はそんな「応用情報技術者試験」について、ご紹介したいと思います。

    プロエンジニアの無料会員登録はこちら

    1. 応用情報技術者試験とは

    就職・転職に有利な資格?応用情報技術者試験とは【2022年版】【フリーランスエンジニア案件情報|プロエンジニア】

    1.1 応用情報技術者試験の概要と、他IT系資格との位置づけ

    応用情報技術者試験とは情報処理推進機構(IPA)が運営する国家試験であり、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が認定している情報処理技術者試験の一区分です。

    情報処理の入門レベルである「レベル1」としてITパスポート試験が、IT技術者の必須技能を問う「レベル2」として基本情報技術者試験が存在していますが、応用情報技術者試験はそれらのさらに上位である「レベル3」の試験として設定されています。

    IPA公式サイトの対象者像では、次のように定義されています。

    ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者

    なおレベル4以上は分野別の高度試験に分かれており、IT技術者としての総合力を問われる国家試験としては、応用情報技術者が最高難度の試験となっています。

    参照:応用情報技術者試験|IPA

    ▲トップへ戻る

    1.2 応用情報技術者の正式名称・略称・履歴書への書き方

    正式な資格名は、そのまま「応用情報技術者試験」です。
    公式などで利用される記号「AP」は、「Applied Information Technology Engineer Examination」の略です。

    履歴書には正式名称で書くことが一般的ですので、次のように表記できます。

    「平成○○年○月 応用情報技術者試験 合格」

    ただし履歴書はあまり厳密に書く必要はなく分かれば良いという側面がありますので、異なる書き方でも相手に伝わるようであれば問題ありません。

    なお情報処理技術者試験は「試験」であり、厳密には公式に「資格」という表現はされていません。よって「取得」ではなく「合格」と記載することがおすすめです。

    ▲トップへ戻る

    1.3 独学で合格できるの?

    エンジニアとして多忙な仕事をこなしながら独学で合格している方も多数存在していますが、受験者数の多さと試験の難しさから、資格学校や通信講座が充実しています。

    毎週定時後に通う塾タイプから1回のみの直前対策セミナーなど多様な講座が開講されていますので、独学が厳しいと感じた方はライフスタイルに合わせて受講してみてはいかがでしょうか。


    【2024年版】応用情報技術者試験とは?就職・転職に有利な資格【フリーランスエンジニア案件情報 | プロエンジニア】

    ▲トップへ戻る

    2. 応用情報技術者合格のメリット|年収アップ事例も

    就職・転職に有利な資格?応用情報技術者試験とは【2022年版】【フリーランスエンジニア案件情報|プロエンジニア】

    2.1 新卒・転職に有利な理由

    応用情報技術者試験に合格していると、少なくとも情報処理分野に対する学習意欲が大いにあることを十分示すことができます。

    これさえあれば印籠のように効力を発揮するとはいきませんが、特に初めての就職(IT以外からIT系職種への転職も含む)時に合格済であれば、目を引くのではないでしょうか。

    ▲トップへ戻る

    2.2 年収アップやキャリアアップへの影響

    企業により異なりますが、国家資格を重視するところは一定数存在します。官公庁関連の案件では、資格取得者の人数が入札条件となっているケースがあるためです。実際に筆者が以前在籍していた職場では、応用情報技術者試験に合格すると資格手当として毎月1万円が支給されていました。

    ただ30歳をこえたエンジニアとしては、やや物足りない資格です。経験を積んだエンジニアとして経歴に説得力を持たせたい場面では、高度試験など専門性の高さを示せる資格が必要になります。


    プロエンジニアの無料会員登録はこちら

    ▲トップへ戻る

    3. 応用情報技術者試験の試験時間・問題数・出題形式


    試験時間 午前:150分(9:30~12:00)
    午後:150分(13:00~15:30)
    問題数

    午前:小問80問

    <分野別内訳>
    テクノロジ系(IT技術):50問
    マネジメント系(IT管理):10問
    ストラテジ系(経営全般):20問

    午後:大問11問(うち5問に解答)

    出題形式 午前:多肢選択式(四肢択一)
    午後:記述式

    3.1 試験時間と問題数

    応用情報技術者試験は「午前試験」と「午後試験」から構成されています。

    ◆ 午前試験

    午前は試験時間150分で、小問形式(それぞれの問題が独立している)の80問全てが必須解答になっています。早めに回答が終わった場合は、試験の途中退出も可能です。

    ◆ 午後試験

    午後も同じく試験時間150分で、大問形式(長めの問題文が提示され、関連する数問に回答する)の問題が11問出題されます。うち1問は必須問題で、残りは10問中4問回答する選択問題からなり、計5問に回答します。

    ▲トップへ戻る

    3.2 午前はマーク、午後は記述式で回答

    問題用紙と回答用紙は紙で配布され、鉛筆またはシャープペンシルで記入します。

    ◆ 午前試験

    「ア・イ・ウ・エ」の4肢からうち1つを選択し、該当するマークを塗りつぶします。

    ◆ 午後試験

    午前試験とは異なり、午後試験は記述式となっています。


    【2024年版】応用情報技術者試験とは?就職・転職に有利な資格【フリーランスエンジニア案件情報 | プロエンジニア】

    ▲トップへ戻る

    4. 応用情報技術者に受験資格はある?

    就職・転職に有利な資格?応用情報技術者試験とは【2022年版】【フリーランスエンジニア案件情報|プロエンジニア】

    基本情報技術者試験と同じく、応用情報技術者試験にも受験資格や前提となる条件はありません。基本情報などの下位資格に合格していなくても受けることが可能であり、年齢も問わず誰でも受験することができます。


    【2024年版】応用情報技術者試験とは?就職・転職に有利な資格【フリーランスエンジニア案件情報 | プロエンジニア】

    ▲トップへ戻る

    5. 応用情報技術者試験の出題範囲と配点

    2025年1月現在の出題範囲は、次の通りです。 午前試験については基本情報技術者試験と全く同じですが、より深い知識が問われる内容となっています。


    5.1 午前試験の出題範囲

    ◆ テクノロジ系

    基礎理論 離散数学、応用数学、情報理論、通信理論、計測・制御理論
    アルゴリズムとプログラミング データ構造、アルゴリズム、プログラミング、プログラム言語、その他言語
    コンピュータ構成要素 プロセッサ、メモリ、バス、入出力デバイス、入出力装置
    システム構成要素 システムの構成、システム評価指標
    ソフトウェア オペレーティングシステム、ミドルウェア、ファイルシステム、開発ツール、オープンソースソフトウェア
    ハードウェア ハードウェア
    ヒューマンインタフェース ヒューマンインタフェース技術、インタフェース設計
    マルチメディア マルチメディア技術、マルチメディア応用
    データベース データベース方式、データベース設計、データ操作、トランザクション処理、データベース応用
    ネットワーク ネットワーク方式、データ通信と制御、通信プロトコル、ネットワーク管理、ネットワーク応用
    セキュリティ 情報セキュリティ、情報セキュリティ管理、セキュリティ技術評価、情報セキュリティ対策、セキュリティ実装技術
    システム開発技術 システム要件定義・ソフトウェア要件定義、設計、実装・構築、結合・テスト、導入・受入支援、保守・廃棄
    ソフトウェア開発管理技術 開発プロセス・手法、知的財産適用管理、開発環境管理、構成管理・変更管理

    ◆ マネジメント系

    プロジェクトマネジメント プロジェクトマネジメント、プロジェクトの統合、プロジェクトのステークホルダ、プロジェクトのスコープ、プロジェクトの資源、プロジェクトの時間、プロジェクトのコスト、プロジェクトのリスク、プロジェクトの品質、プロジェクトの調達、プロジェクトのコミュニケーション
    サービスマネジメント サービスマネジメント、サービスマネジメントシステムの計画及び運用、パフォーマンス評価及び改善、サービスの運用、ファシリティマネジメント
    システム監査 システム監査、内部統制

    ◆ ストラテジ系

    システム戦略 情報システム戦略、業務プロセス、ソリューションビジネス、システム活用促進・評価
    システム企画 システム化計画、要件定義、調達計画・実施
    経営戦略マネジメント 経営戦略手法、マーケティング、ビジネス戦略と目標・評価、経営管理システム
    技術戦略マネジメント 技術開発戦略の立案、技術開発計画
    ビジネスインダストリ ビジネスシステム、エンジニアリングシステム、e-ビジネス、民生機器、産業機器
    企業活動 経営・組織論、業務分析・データ利活用、会計・財務
    法務 知的財産権、セキュリティ関連法規、労働関連・取引関連法規、その他の法律・ガイドライン・技術者倫理、標準化関連

    ▲トップへ戻る

    5.2 午後試験の出題範囲


    問1(必須) 情報セキュリティ
    問2~11(10問中4問選択) <ストラテジ系>
    経営戦略、情報戦略、戦略立案・コンサルティング技法
    <マネジメント系>
    サービスマネジメント、プロジェクトマネジメント、システム監査
    <テクノロジ系>
    システムアーキテクチャ、ネットワーク、データベース、組込みシステム開発、情報システム開発、プログラミング(アルゴリズム)

    試験範囲についてさらに詳しく確認したい方は、リンク先のシラバスをご確認下さい。
    情報処理技術者試験 試験要綱|IPA
    応用情報技術者試験(レベル3)シラバス|IPA

    ▲トップへ戻る

    5.3 試験の配点

    ◆ 午前試験(満点:100点)

    テクノロジ系 50問×1.25点=62.5点
    マネジメント系 10問×1.25点=12.5点
    ストラテジ系 20問×1.25点=25点

    このように、午前試験は「テクノロジ系が約6割」と、大きな割合を占めています。そのため、テクノロジ系が苦手という方は、特に集中して勉強する必要があります。
    一方でテクノロジ系だけは得意という方も、マネジメント系やストラテジ系を捨てることはできないので注意してください。


    ◆ 午後試験(満点:100点)

    問1(必須) 1問×20点=20点
    問2~11(うち4問選択) 4問×20点=80点

    午後試験は、問1のセキュリティが必須解答で、残りの問2から問11の10問から4問を選択して解答します。
    基本情報技術者試験の科目B試験とは違って苦手な問題を飛ばせるというメリットはありますが、どれを解答するか素早く見極める必要があります。
    さらに長文の設問を読んで理解する読解力と、記述式のため短文作成能力が重要になります。


    プロエンジニアの無料会員登録はこちら

    ▲トップへ戻る

    6. 応用情報に合格すると高度試験が一部午前免除になる

    就職・転職に有利な資格?応用情報技術者試験とは【2022年版】【フリーランスエンジニア案件情報|プロエンジニア】

    基本情報技術者試験と異なり、応用情報技術者試験には午前試験が免除になる制度はありません。

    ただ応用情報技術者試験に合格していると、その後2年間は高度区分試験の午前Ⅰ試験が免除になるという特典があります。


    【2024年版】応用情報技術者試験とは?就職・転職に有利な資格【フリーランスエンジニア案件情報 | プロエンジニア】

    ▲トップへ戻る

    7. 応用情報技術者試験の試験日・試験会場・受験料

    情報処理技術者試験は、インターネットまたは郵送での申し込みが可能となっています。

    申し込み受付期間 試験のおよそ3か月前から2か月前まで
    試験日 春期試験:4月の日曜日
    秋期試験:10月の日曜日
    試験時間 午前試験:9:30~12:00(150分)
    午後試験:13:00~15:30(150分)
    受験料 7,500円(税込)

    ▲トップへ戻る

    7.1 申し込み受付期間

    例年、申し込み受付期間は試験日のおよそ3か月前から約1か月の間に設定されています。
    基本情報技術者試験のように直前申し込みはできませんので、忘れずにチェックして下さい。

    ▲トップへ戻る

    7.2 試験の日程

    春期試験が4月の日曜日に、秋期試験が10月の日曜日に、年2回開催されています。

    ▲トップへ戻る

    7.3 令和4年度の試験日程

    令和7年度の春期試験の申し込みは、次の日程が予定されています。

    令和7年1月17日(金曜日)~2月5日(水曜日)17時

    最終日は17時までの受付ですので、ご注意ください。

    受験を予定している方は公式のメールニュースに登録しておくと安心です。
    メールニュース|IPA

    ▲トップへ戻る

    7.4 試験会場

    CBT方式である基本情報技術者試験とは違い、応用情報技術者の試験会場は自分で選択することはできません。ただし、申込時に希望する試験地までは選択可能です。
    詳細な会場の案内(会場名と住所、地図)は、受験票の送付と共に通知されます。

    ▲トップへ戻る

    7.5 受験料の改定

    応用情報技術者試験の受験料は「7,500円(税込)」です。


    プロエンジニアの無料会員登録はこちら

    ▲トップへ戻る

    8. まとめ

    基本情報技術者試験については、令和4年度の試験改訂でCBT試験に移行したことにより、大幅に合格率がアップしました。それに対して応用情報技術者試験は午後試験が記述式であることから、急に難しくなったと感じる方も多いようです。
    しかし応用情報技術者試験は企業にも人気の国家資格であり、一度合格すれば資格の期限切れはないというメリットがあります。さらに高度試験を狙っている方には、応用情報の合格で午前試験が2年間免除になるという特典も。
    この機会に、ぜひ一度受験してみてはいかがでしょうか。

    【2025年版】応用情報技術者試験の難易度・合格率・勉強時間まとめ
    本記事では、応用情報技術者試験の難易度を、合格率や他試験との比較でご紹介します。勉強時間の目安などもありますので、ぜひご覧ください。 応用情報技術者試験とはどういった試験なのか詳しく知りたい方や、勉強方法や参考書などについて知りたい方は、次…
    【2025年版】応用情報技術者試験のおすすめ参考書と勉強法|独学合格のコツを解説
    本記事では、応用情報技術者試験の勉強法として、おすすめの参考書や勉強サイト、アプリなどを紹介しています。具体的な午後対策の方法も解説していますので、ぜひご覧ください。 応用情報技術者試験とはどういった試験なのか詳しく知りたい方や、合格率や難…

    ▲ページトップへ戻る



    フリーランス案件特集

    当サイトプロエンジニアのコンサルタントが厳選したおすすめのフリーランス案件特集はこちら
    特集ページから案件への応募も可能です!

    フリーランスインタビュー

    実際にフリーランスエンジニアとして活躍されている方のインタビューはこちら

    最新の求人情報をチェック!

    月額単価70万円〜80万円
    勤務地 フルリモート
    月額単価70万円〜90万円
    勤務地 東京都 渋谷区
    月額単価70万円〜90万円
    勤務地 フルリモート

    フリーランスの方でこのようなお悩みありませんか?

    • 定期的に案件を紹介してほしい
    • 完全フルリモートワークや、週1出勤など、働き方を選びたい
    • 単価交渉など営業周りが苦手なので、誰かに任せたい

    プロエンジニアにお任せください!

    プロエンジニアはほとんどEND直案件!高額単価案件ならお任せください。
    完全フルリモートや、週1出勤など、希望に合わせた働き方ができる案件を多数ご用意しています。
    単価や契約交渉などは弊社キャリアコンサルタントに全てお任せください。

    無料登録して、あなたの希望に合った案件をチェック!

    簡単60秒!無料登録はこちらから

    おすすめ記事

  • ピックアップ

    フリーランス

    NEW 【Golang】バックエンドエンジニア★転職・採用支援サービスの開発

    自社サービスとして転職・採用支援サービスを展開している企業にて、Golangのバックエンドエンジニアと...

    月額単価:70万円〜80万円

    フリーランス

    NEW 【Java/JavaScript】フルスタックエンジニア(リーダー)★ソフトウェア・WEBアプリケーションの開発

    弊社で請負っている受託開発案件に携わっていただきます。 ソフトウェア、アプリケーション(ネイティ...

    フリーランス

    NEW 【PHP】バックエンドエンジニア★販売管理プラットフォームの開発

    同社は主に自社サービスでクラウド型POSシステム等の開発、運営を行っています。 今回はバックエンドエ...

    月額単価:70万円〜90万円

    フリーランス

    NEW 【Java】システムエンジニア★製造業向けPLMパッケージ開発の環境構築・メンテナンス

    自社内で複数パッケージソフトの開発や、ソフトウェア設計、開発を提供している企業にて、製造業向けPLM...

    月額単価:70万円〜90万円

SCROLL TOP