プログラミングを学ぶにあたり、独学で学ぶかスクールに通うべきか迷っている社会人の方へ向けて、スクール選びのポイントや、おすすめのスクールについてまとめました。
かつては専門職のイメージが強かったエンジニアですが、2020年から小学校のプログラミング必修化が決定していることもあり、プログラミングはこれまで以上に身近なものとなりつつあります。
1. プログラミングを学ぶ理由を明確にしよう
はじめに、プログラミングを学ぶ理由を明確にしておきましょう。
手に職をつけてIT業界に転職するため、あるいは、自分の武器となるプログラミング言語を1つは身につけておきたいという理由の方が、ほとんどではないでしょうか。
プログラミングには、悩みがつきものです。経験者であっても、時には思い通りに動かないプログラムとにらめっこし、試行錯誤を重ねることは珍しくありません。しかし、プログラムが思い通りに動いた時に感じる達成感は、何物にも代えられない喜びがあります。
プログラミング学習の成果は、日々コツコツと積み重ねた結果、自分のスキルとなって返ってきます。
少しずつでも続けること、言い換えればモチベーションの維持がカギになってくるため、プログラミングを学ぶ理由にしっかり筋が通っていないと、学習の途中で投げ出してしまうことにもなりかねません。
プログラミングの学習を志した気持ち、プログラミングを学ぶ理由を常に心に留めておかれることをおすすめします。
2. どのプログラミング言語を学ぶ?
世の中に存在しているプログラミング言語の種類は数多く、Wikipediaにあるだけでも300を超えています。
- (参考URL: ウィキペディア(Wikipedia)「プログラミング言語一覧」
言語の数の多さに圧倒され、学ぶ言語をどのように選ぶべきか混乱してしまうと思います。ポイントとしては、以下の3点で選んでみてください。
■ ポイント1 興味を持てる言語であるかどうか
言語を習得するにあたり、自分の興味やモチベーションを保てるかどうかは最重要ポイントとなります。プログラムを書いていて、面白いなと思えるかどうか、学習していて自分がワクワクできる言語を選びましょう。
■ ポイント2 作りたいものから選ぶ
自分が作りたいサービスが決まっている場合は、それに対応できる言語を選びましょう。
Webアプリケーションであれば、PHPやJavaなど、iOSアプリであればSwift、ゲームプログラマーならC++やC#など、なりたいプログラマー像から言語を選択していく方法です。
■ ポイント3 求人数や年収ランキングを参考にする
せっかく学ぶのであれば、市場価値のある言語を学んで年収アップにつなげたいと考える方もいるでしょう。言語別の求人数や、平均年収などの各種ランキングを参考に言語を選ぶのもおすすめです。
3. 初心者におすすめのプログラミングスクール
おすすめプログラミングスクールをご紹介します。
スクールにはそれぞれ個性がありますので、説明会や無料体験レッスンがある場合は、ぜひ参加して雰囲気をつかんでおきましょう。
3.1 KENスクール(通学型)
カリキュラムに沿った個別指導が魅力のKENスクール。
一部のクラス制を除き、どの校舎でも受講することができるので、ライフスタイルに合わせて柔軟な受講が可能です。資格取得に向けた模擬試験など、様々なサポート体制が整っています。
プログラミングの学習は、目的や進捗に個人差がありますので、マンツーマン授業を強みとするKENスクールは、通学型ならではのメリットを、より享受できると言えるでしょう。
No. | 場所 | 料金(税別) | 対応言語 |
---|---|---|---|
1 | 新宿、池袋、北千住、横浜、名古屋、梅田、札幌、福岡(法人のみ) | 【入学金】30,000円 ※コース一例 【Javaプログラマー養成コース】365,000円 【PHPベーシック講座】103,000円 |
Java、C、C++、JavaScript、PHP、VBA、SQLなど多数 |
- (参考URL:KENスクール(https://www.kenschool.jp/)
KENスクールについては弊社が運営する「プログラマカレッジ(無料プログラミングスクール)」の講師やキャリアアドバイザー、編集部員が担当する以下の記事でも解説しています。
3.2 TechAcademy(オンライン完結型)
オンライン完結型のプログラミングスクールです。
学ぶ場所を選ばないオンライン型の利点を生かしつつ、プログラミングの疑問点はチャットサポートによって、その場で解決しながら学習を進めることができます。マンツーマンサポートのメンターは現役のエンジニアなので、より実務で役立つ知識やノウハウを教わることができるのも魅力です。
プログラミングのほか、Webデザイン、マネジメントなど複数の学習コースを受講することも可能で、料金には多数の割引プランも用意されています。
No. | 場所 | 料金(税別) | 対応言語 |
---|---|---|---|
1 | オンライン | 【はじめてのプログラミングコース】89,000円 【4週間プラン】129,000円 【8週間プラン】179,000円 【12週間プラン】229,000円 【16週間プラン】279,000円 ※学割あり |
HTML、CSS、PHP、SQL、Java、Python、JavaScript、jQuery、Bootstrap、Scalaなど多数 |
- (参考URL:TechAcademy(https://techacademy.jp/)
TechAcademyについては弊社が運営する「プログラマカレッジ(無料プログラミングスクール)」の講師やキャリアアドバイザー、編集部員が担当する以下の記事でも解説しています。
3.3 CodeCamp(オンライン完結型)
こちらもオンライン完結型のプログラミングスクールです。
現役エンジニアによるマンツーマンレッスンで、実際に書いたプログラムを見ながら添削を受けることができます。
講師を選んで予約することもできるので、毎回同じメンターで成長度合いを見守ってもらったり、異なるメンターから様々なコメントをもらったりなど、活用次第でスキルアップの可能性も広がります。
No. | 場所 | 料金(税別) | 対応言語 |
---|---|---|---|
1 | オンライン | 【入学金】10,000円 【2ヵ月プラン】148,000円~398,000円 【4ヵ月プラン】248,000円~498,000円 【6ヵ月プラン】298,000円~698,000円 |
HTML、CSS、PHP、MySQL、Java、Swift、JavaScript、Bootstrap、Rubyなど多数 |
- (参考URL:CodeCamp(https://codecamp.jp/)
3.4 TECH::CAMP(通学型&オンライン)
月額制で学べるTECH::CAMPは、Webサービス開発やAI入門、Webデザイナー向けのデザインなど幅広い分野を未経験から学べるスクールです。
教室で学習を進めながら、不明点はその場でメンターに質問することができます。
基本は教室での学習を推奨しているようですが、教室まで行くことができない場合には、オンラインでの受講も可能となっています。
No. | 場所 | 料金(税別) | 対応言語 |
---|---|---|---|
1 | 東京、新宿、渋谷、池袋、名古屋、梅田 | 【入会金】14,800円 【月額】14,800円(初月無料) |
HTML、CSS、JavaScript、Ruby on Rails、SQL、Pythonなど |
- (参考URL:TECH::CAMP(https://tech-camp.in/technology)
4. プログラミングスクールで学ぶおすすめ言語
プログラミングスクールで学ぶ、おすすめの言語をご紹介します。
4.1 まずは基礎から:HTML&CSS
プログラマーとして開発を行うにあたり、まずは知っておきたい基礎とも言える言語はHTMLとCSSです。HTMLと親和性の高いJavaScriptも合わせて学習しておくと、動的なページも作成することができます。
HTMLとCSS、JavaScriptを習得するだけでも、HTMLコーダーとしてWebページのカスタマイズなどに従事することができます。子育て中の女性や在宅勤務を希望している方にもおすすめの言語です。
4.2 圧倒的な求人数:C言語
C言語は、習得までには時間がかかると言われる反面、圧倒的な求人数を誇っています。
システム開発のほか、教育現場で用いられることも多く、他言語への応用もききやすいのが特長です。プログラミング知識をつけ、なおかつ市場ニーズの高い言語を習得したい方には最適と言えるでしょう。
4.3 不動の人気:Java
Java言語は、オランダのTIOBE Software社が公開しているランキング「TIOBE Index」において、C言語を抑えて連続1位となっており、不動の人気を確立していることがわかります。
初心者は習得が難しいと言われるJavaですが、Webアプリケーションから大規模な業務システムまで利用範囲は幅広いです。オブジェクト指向を学べることや、C言語同様、Javaを習得しておくと別の言語を学ぶ際にも応用が利くという点でも、大変おすすめの言語と言えます。
4.4 Webエンジニア、Webアプリケーション開発なら:PHP
Webアプリケーションに特化した言語として知られ、初心者からでも学びやすいと言われるPHPです。
JavaScript同様、PHPも動的なページを作成するための言語です。
JavaScriptがクライアントサイドなのに対し、PHPはサーバーサイド言語なので、PHPはデータベースを操作するためのSQL言語と一緒に学習されることが多くなっています。
PHPはHTMLに組み込んで記述することが可能なので、HTMLやCSSと並行して学習を進められるのも利点と言えるでしょう。
4.5 アプリやデータサイエンスなど幅広い:Python
AIやデータサイエンスへの注目が高まるにつれ、シンプルなコードや豊富なライブラリが人気を呼び、急速に活用されている言語がPythonです。
Webアプリケーション開発や教育用としても利用されており、2020年春期からは、基本情報処理技術者試験の午後選択言語に追加されることも発表されています。今後ますますの成長が期待される、初心者にもおすすめの言語です。
5. 通学型とオンライン、どちらのスクールを選ぶべき?
スクールを選ぶ上で、通学型とオンライン型のどちらにするべきか迷うことは多いでしょう。
一般的に言われるメリットとデメリットは下表のとおりで、これは多くの方が認識している内容かと思います。
タイプ | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
通学型 | 対面授業または対面フォロー 学習時間が確保されている |
通学 | 直接指導で集中して知識を得たい 実機に触れたい |
オンライン型 | ライフスタイルに合わせやすい | モチベーション維持が難しい | 極力ライフスタイル中心で学習したい |
■ 好きな時に学習できるオンライン型は人気
スクールのみならず、現在は Progate などWebサイト上で気軽にスタートできる学習サービスも充実しており、「好きな時に・好きな場所で・好きなだけ学習できる」オンライン型は、現代の忙しい社会人のスタンダードな学習方法として人気となっています。
■ 通学型にしかないメリットは見逃せない
しかし、通学型の対面フォローには大きなメリットがあります。
予め決まった学習時間が確保され、忙しい間をぬって教室に足を運ぶことで、同じ志を持つ仲間と学習時間を共有することができます。
様々なサービスがオンライン化する昨今、あえて時間を作って同じ時間に教室に集まるということ自体に価値があります。その場の空気、人との繋がりを直接感じられるのは、教室型の最大の特長と言えるでしょう。
また、エラーの対処方法など実機の画面を見ながら質問したり、その場で不明点を解決しながら学習を進めていくには、やはり通学型がおすすめと言えます。
教室通学型のプログラミングスクールを利用したい方は「通学型・オフラインのプログラミングスクールおすすめ8選をご紹介」をご覧ください。
■ 就職支援付きのスクールなら転職まで受講生をサポート
プログラミングを学ぶだけではなく、ITスキルを身に着けてエンジニアに転職したい方であれば、エンジニア就職支援付きのスクールもおすすめです。就職先の企業紹介をはじめ、履歴書や面接ポイントなど就職活動の手厚いサポートを受けることもできます。
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6. プログラミング学習のモチベーションを維持する方法
プログラミング学習の進度は個人差がありますので、根を詰めすぎず、細くとも学習を続けることが大切です。
ここでは、モチベーション維持に繋がる方法を2つご紹介します。
■ 複数の言語や分野を並行して進める
学習する言語を複数用意してみましょう。
例えばHTML&CSS、Java&SQLなど、2言語以上習得するつもりで取り組み、それらを同時に並行して進めていくやり方は、モチベーション維持に繋がります。
1言語だけに集中しすぎてしまうと、何となく気分がのらない日があったり、1単元終わった満足感から少し間が空いてしまったり…ということも考えられます。
Java言語をやりながらアルゴリズムについても学習したり、HTMLをやりながらHTTPについて深堀りしてみるなど、言語に限らず異なる分野の学習をしていくつもりで計画を立てていきます。
学習する内容に変化をつけて並行していくことで、頭の切り替えができてスキルアップもできる、まさに一石二鳥の方法です。
■ 自宅以外にも学習スペースを確保する
オンラインスクールの場合では、生活スタイルに合わせて学習できるのが最大のメリットである反面、モチベーション維持がしづらいというデメリットもあります。
自宅PCを置く机には極力余計なものは置かない、また1日の勉強時間を決めて毎日取り組むなど、集中できる環境を整えておきましょう。
それでも家の中の様々な誘惑に目を奪われてしまう場合は、思い切って自宅を出て、図書館やコワーキングスペースで学習するのもオススメです。場所を変えることで、移動時間中に上手く気持ちがリセットされ、学習に集中することができるようになります。
7. まとめ
プログラミング学習では、IT用語の意味や、概念、文法など学ぶことが多岐にわたるだけでなく、半角スペースやカンマ一つ足りないだけでプログラムが動かず、何時間も悩み続けることも珍しくありません。
初心者からプログラミングを学ぶには、メンターから直接指導が受けられるスクールへ通うことは、非常に有効です。
不明点を質問できる、一緒に学習を進めていけるメンターの存在は、独学にはない大変心強いものです。忙しい社会人だからこそ、プログラミング学習にスクールを活用するという選択肢も、ぜひ加えてみてください。