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ついに一般販売が開始されたOculus社のVRヘッドセット(ヘッドマウントディスプレイ)の「Rift」ですが、高額を支払って海外から取り寄せる以上、事前に体験してみたいというのが実情だと思います。そこで今回は、日本国内でOculus Riftを常設で体験できる店舗をご紹介します。
1. 日本一の電気街、秋葉原へ
今回体験に伺ったのは、秋葉原にある「G-Tune : Garage」さんです。
【公式サイト】(http://www.g-tune.jp/)
こちらはマウスコンピューター社が販売するゲーミングパソコンとハイエンドPCのブランド「G-Tune」を、実際に触れて購入できるというお店です。
PC本体だけでなく、ゲーミングキーボード、マウス、サプライ品などが取り揃えられており、実際にゲームをプレイしてみた上で最適な構成のPCを購入できるようになっています。
2. 早速Oculus Riftを触ってみる
Oculus Riftは、通りに面した店頭一番前と店内一番奥に、計2台設置されています。特に通りに面している方は、平日昼間の訪問にも関わらず常に誰かが手に取っている状態で人気の高さがうかがえました。
なお同店で体験できるRiftのバージョンは現在一般販売されている製品版ではなく、開発者向けとして販売されたDK2版のようです。
2.1 RPG Projectを体験
まず店の奥に設置されている「RPG Project」を体験してみました。「RPG Project」はRift対応で開発が進んでいる、国産のMMORPGです。操作はOculus Rift製品版にも同梱されているXboxのコントローラーで行うようになっています。
開発中とのことで実際の画像はポスターほどのクオリティではありませんでしたが、一人称目線でフィールドを自由に駆け回ることができ、いわゆる「二次元の中に入りたい」という願望を実現してくれています。実売されるようになれば、二次元(三次元?)から帰ってこれなくなる人が激増してしまうかもしれません。
ただ、現在は目線の位置に違和感がありました。ディスプレイを通じての一人称視点だとそれほど視線の高さに違和感を感じることはないのですが、VRの没入感ゆえに自分の身長に適した位置に目線がないことに違和感が生まれてしまうのかもしれません。しかしまだ開発中とのことで、今後にはとても期待できそうです。
同店舗ではOculus Riftの推奨環境がそろったPCを購入することができます。これからOculus Riftとセットで新しいPCの購入を検討されている方は、動くかどうか心配しながら買うよりも同店でセットを購入した方が安心かもしれません。
一方こちらは店頭に置かれている方の試遊機で、ホラーゲームやスキージャンプ体験、アイドルに囲まれてみたり、美少女に踏まれて(!)みたり、さらにVR空間を用いた次世代ボイスチャットソフトなどのバリエーションに富んだコンテンツを体験することができます。今回は、戦艦への搭乗とコースターを体験してみました。
2.2 戦艦金剛1944
まず「戦艦金剛1944」です。このコンテンツはクラウドファウンディングで話題となった「戦艦大和VR復元計画」の試作版であり、戦艦金剛の甲板を自由に歩き回ることが可能になっています。
まだ質感などはリアルとはいえない状態ですが、艦体の構造は細部まで丁寧に作り込まれています。甲板から見上げる砲塔はすでに迫力満点で、完成を楽しみに感じる仕上がりでした。
また同PCでは、「VR駆逐艦雪風 体験航海&観艦式」も体験可能です。こちらは駆逐艦雪風に搭乗し、艦上から空母赤城・戦艦大和を観閲できるというもの。戦艦好きの方にはぜひ一度体験してもらいたいコンテンツです。
2.3 UnityCoaster2(G-Tune版)
次に東京都心をモデルとした都市の空中を、ぶら下がりタイプのコースターで縦横無尽に走り抜ける「UnityCoaster2」のG-Tune版を体験してみました。
夕暮れに近いとても綺麗な景色で、驚くほどの解放感がありました。オープンな店頭でリアルに吹く風を感じ一層の気持ちよさがあったのかもしれませんが、不覚にも感動してしまったほどです。
G-Tune版ではG-Tuneちゃんが隣に座って一緒に走ってくれるだけでなく、東京タワーサイズでビル群の中に立っていたりと多数登場しています。G-Tuneちゃんが何人いるのか、探してみるもの面白いかもしれません。
3. Oculus Rift DK2の使用感
今回は店頭の試遊機を体験させてもらった関係上、きちんとベルトを締めた場合の安定感を確認することはできませんでした。しかし片手で押さえながらのプレイでしたが、下の光が気になることはなく、鼻も無理なく息ができる状態でした。
視界の広さはHTC VIVEとはそう変わらない印象でゴーグルの縁は見えており、やはり着けている感はあります。また今回の体験では、ほんのわずかながらディスプレイにドットのつぶつぶが見え、粗さが気になりました。しかしDK2は解像度がフルHDなのに対して製品版は両目で2Kとなっており、これはHTC VIVEと同等となっています。VIVEは粗さが気にならなかったので、製品版では改善されていると期待できるのではないでしょうか。
ヘッドトラッキングの精度はさすがなもので、頭を素早く動かしても視界に違和感を感じません。3D酔いしやすい方の筆者ですが、頭の動きと視界にずれがあまりないためか全く辛くはありませんでした。
製品版はDK2版と比べて多くの面で改善されているとのこと。製品版を体験できる日が楽しみです。
同店ではOculus Riftのほか、まるでアーケードゲームのような規模の個人向けレーシングゲームの設備も体験できる状態で展示されています。ゲーミングPCやOculus Riftを買ってみたい方もちょっとだけ触ってみたい方も、ぜひG-Tune : Garageさんへ行かれてみてはいかがでしょうか。