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2016年10月発売予定のPlayStation VR(略してPSVR)を一足お先に体験できる場所が、お台場の遊園地「東京ジョイポリス」内に6月中の期間限定でオープンしました。6月1日の初日に体験してきましたので、レポートしたいと思います。
1. 会場の東京ジョイポリスへ
株式会社セガ・ライブクリエイションが運営する東京ジョイポリスは、お台場のデックス東京ビーチ内「SEASIDE MALL」にある、完全屋内型のテーマパークです。
屋内ながら本格的なジェットコースターなどのアトラクションを楽しめるほか、さらにセガならではのアーケードゲームを大規模にしたアトラクション「ハウス オブ ザ デッド4スペシャル」や実写さながらの筐体に乗り込む「頭文字D ARCADE STAGE4 LIMITED」などを楽しむことができます。
【東京ジョイポリス公式サイト】 (http://tokyo-joypolis.com/index.html)
入場+アトラクション乗り放題のパスポートは3900円、ほかお得な前売り券もあるようです。入場だけなら800円ですが、ゲーム好きの方はぜひアトラクションでも遊んでみることがオススメです。
2. いざ特別体験会へ
PSVRの体験会は、3階マルチステージで毎日10時から18時まで開催されています。
現地に到着したら、まずスペース一番手前の受付で、体験可能な時間が書かれた整理券を受け取ります。長時間列に並ばなくても、整理券の時間まで他のアトラクションで遊んでいられる親切設計のようです。
今回体験できるゲームは次の3つで、うち1つを選択して体験することになります。
・THE PLAYROOM VR・・・1人+4人まで対応のパーティーゲーム
・The London Heist (仮) ・・・PS Moveを使うガンシューティングゲーム
・The Deep (仮)・・・ダイビング体験
今回はPlayStation Moveとの連動でVR空間への干渉を楽しめる、「The London Heist (仮)」を体験してきました。
2.1 The London Heist (仮)
The London Heist (仮)は、ロンドンの高速道路を車で走り抜けながら、追ってくる敵を銃で撃退するというゲームです。PS Moveをコントローラーに使い、360°(正確に言うと背面は座席でフロントと左右の窓)のガンシューティングゲームが楽しめます。
2つのPS Moveを、それぞれ左右の手に装着します。紐を腕にかけてトリガーを握るのですが、今回はヘッドセットを付けてから持たせてもらいました。家で一人でプレイする場合には、手探りが必要かもしれません。
ゲームは高速道路を走っているところから始まりました。隣に座って運転しているオッサンは、どうやら相棒のようです。本当に車内で横から話しかけられたかのようにセリフが聞こえますが、英語で字幕は表示されません。
なんとなくビールでも飲めと言われているような気がしたので(たぶん)周りを見回すと、ダッシュボードの上に飲み物が置かれていました。右手で掴もうとしますが、うまく手にとれません。左手じゃないとフラグが立たないのか?などと考えて左手で掴むと、やっと手に取ることができました。しかし距離感がよく分かりません。難しいなと思っていると、スタッフの方から中断の合図が入りました。
どうやらPS Moveの同期設定が上手くいっていなかったようです。
再設定してもらい、リスタート。今度はスムーズに掴んで口元に持ってくることができました。思わず啜ってしまいたくなるリアリティです。
ダッシュボードを開けたり車内にあるものを掴んだりして遊んでいると、不意に後ろから銃撃が。どうやら追手が来たようです。たぶん応戦しろとか英語で言いながら、相棒がダッシュボード上に銃を放りました。それを右手に持ち、ダッシュボードの中にあった弾倉を左手で銃床に差し込んで装填します。
この精度がなかなかのものでした。いくつかある弾倉のうち、ちゃんと自然に狙ったものを掴むことができます。PSVRの視界とコントローラーの位置の同期は、かなり正確にと取れているようです。
ゲーム内容はガンコンを使ったガンシューティングに似ていましたが、やはりVRならではなのは後ろから貫通して飛んでくる弾丸の怖さや、フロントガラスだけでなく左右の窓でも繰り広げられる銃撃戦でしょう。ロンドンなので右ハンドル車でしたが、右窓を狙った際には運転している相棒がのけぞって流れ弾を避けたりと、芸の細かさも感じました。
こちらの動画の4分30秒あたりからラストまでのあたりがプレイできます
銃はマシンガンになっておりトリガーを引いている間は連射されますが、すぐに弾がなくなってしまいます。最初は弾切れを起こすたびに弾倉を手に取っていましたが、右手で撃ちながら左手に弾倉を準備しておくという方法に途中で気が付きました。ちょっとプレイヤースキルが上がった気分です。
そのくらい十分な体験時間が用意されており、仕事を忘れてついつい熱中してしまいました。今日予約できる状態だったら、うっかり予約して帰っていたかもしれません。
2.2 THE PLAYROOM VR
THE PLAYROOM VRは、5人まで同時にプレイできるパーティーゲーム集です。
今回の体験では、うち「Monster Escape」をプレイすることができます。
うち1人がPSVRを付けて怪獣役になり、残りの4人はコントローラーを使って怪獣と戦うヒーローになります。
写真右端でのけぞっている男性が今回の怪獣役、左に座っている3人と立っているスタッフの方がヒーロー役のようです。多人数で行かれる方は、プレイしてみてはいかがでしょうか。
2.3 The Deep (仮)
こちらは操作が必要なゲームではなく、深海ダイビング体験ができる映像コンテンツのようです。
PSVRの描画性能が気になる方は、こちらを体験するといいかもしれません。
3. PlayStation VRの使用感
これまでOculus RiftやHTC VIVEも体験してきましたが、PSVRならではの特徴と感じたのは「頭への座りの良さ」でしょう。他ヘッドセットが目に当てるゴーグル部分に重量を集中させて頭部に固定するのはベルトのみという状態に対して、PSVRは頭部をぐるりと囲むサンバイザーのような形状になっており、頭部にかかる重さが分散して安定感があります。
またサンバイザー状であるため、他ヘッドセットはまずゴーグルを目に当ててからベルトを調節するのに対して、PSVRは本体をかぶってからゴーグルの位置をスライドさせて調節する仕組みになっており、目の周辺にかかる圧力が少なく感じます。
そのほかの特徴としては、顔に当たる部分が他ヘッドセットはスポンジなのに対して、薄いゴムのパッキンだったという点です。ただ今回写真を撮らせてもらえないかとお願いしたところ内側はNGだったので、まだ仕様が未確定な部分があるのかもしれません。
なお筆者の鼻が低いこともあり少し下に隙間がありましたが、ゲームが始まると気になりませんでした。全体的に圧迫感が少なく、家庭用での長時間プレイに向いていそうと感じます。
画像については四角いドットが見えましたが、これはソフトウェア由来のもののようです。ハードウェア由来のドットの粗はほぼ分かりませんでした。 またヘッドトラッキングの精度も高く、3D酔いしやすい方の筆者でもプレイしていて辛いと感じることはありませんでした。
HTC VIVEのようにVR空間内を歩くことはできませんが、長時間プレイを前提としたゲームには身体への負担が少ないと感じたPSVRが向いているかもしれません。特にPlayStation4をすでに持っている方は、ぜひ新しい体験ができるPSVRを試してみて下さいね。
発売を待っている間、下の国内向けと欧米向けのコンセプト映像を見比べてみるのも面白いかもしれません。