就職・転職活動の面接の場で、どのようなマナーで振舞えば良いかわからない方もいらっしゃると思います。
面接官は、質問に対する回答だけではなく、面接時の態度についてもチェックしています。今回は、面接室への入り方から挨拶の仕方、退室に至るまで、面接マナーのノウハウをまとめてご紹介します。面接対策に、ぜひ参考にしてください。
1.面接にはマナーがある
面接とは、企業の面接官と求人応募者が直接会って、対面で会話をすることで、書類選考だけでは読み取れない部分を、お互いに確認し合うことです。
その場では、社会人としての振舞いはもちろん、仕事をする上で必要となるビジネスマナーやコミュニケーションなど、気を付けなければならない、様々なマナーがあります。
面接のマナーを把握しておくと、自身の印象アップにも繋がります。
当日の受付では、「〇時にお約束をさせていただいております、△△と申します」と自己紹介をし、指示を仰ぐようにします。遅刻をしないよう、企業の場所を予め調べておき、時間の5~10分前には到着しておくようにします。
2.【入室のマナー】面接室への入り方
面接室への入り方を解説します。
入室の瞬間から、面接は始まっています。第一印象は面接の大きなウェイトを占めていますので、入室のポイントをマスターしておくと安心です。
2.1 ノックは3回
まずはドアのノックから始まります。「ノックは3回」が基本です。
2回のノックは空室を確認するものと言われており、失礼に当たりますので注意が必要です。
ノックは3回、ゆっくり行うようにします。面接官からの「どうぞ、お入りください」の返事を聞いてから、ドアを開けるようにします。
2.2 ドアを開けて入室
ノックのあと、ドアを開けます。
ドアの種類によって開け方も変わりますが、ドアノブが左の場合は右手で開け、ドアノブが右にある場合は左手で開けます。
ドアにも、押して開けるタイプ、引いて開けるタイプ、スライドさせるタイプなど様々ありますが、ドアノブと反対の手で開けることを念頭に置かれると良いです。
ドアノブをしっかり握ってゆっくり開けます。
ドアを開けたら中に入り、カバンなどを持ち替えて、ドアを開けた手と反対の手でドアを閉めるようにします。
閉める時は、面接官に背を向けてしまうと失礼に当たるので、完全に背を向けないようにする注意が必要です。
2.3 ドアの前で挨拶、お辞儀は深く一礼する
部屋の中に入ったら、ドアの横に立ち、「本日はよろしくお願いいたします」と挨拶をして深く一礼します。
新卒学生の場合は、大学名と名前を名乗り、続けて挨拶を行うようにします。「どうぞ」と面接官に促されてから椅子まで移動します。
2.4 椅子には背筋を伸ばして姿勢良く座る
椅子まで来たらすぐには座らず、椅子の横に立ちます。
「どうぞおかけください」「どうぞお座りください」と面接官に言われてから、「失礼いたします」と一言伝えてから椅子に座ります。
男性の場合は軽く手を握り、膝に乗せて座ります。女性の場合は、両手を重ねて膝の上に置くようにします。
椅子には半分くらいの位置で座り、背筋を伸ばしてまっすぐ、姿勢良く座るようにすると好印象です。
2.5 コートはカバンと一緒に足元に
手荷物は、カバンの他、冬であればコートやマフラーなどもあるかと思います。コート類は、面接室に入るまでに脱いで畳んでおくのが原則です。
面接室に入り、椅子に座る際の荷物は、まずカバンを置き、その上にコートを置くと良いでしょう。荷物を置いてから座るようにします。
ここまでが入室のマナーです。
いよいよ面接が始まります。適度な緊張感をもって、自分の思いや情熱をアピールしていきます。
3.【退室のマナー】退室の仕方
面接が終わると一安心ですが、面接室から退室する時にも、マナーがあります。
最後まで気を抜かず、失礼のない退室を心掛けることが大切です。
3.1 面接官の合図で起立
「ではこれで本日の面接は終わりになります」などの、面接官からの面接終了の合図から、退室が始まります。
「ありがとうございました」とお礼を述べてから、荷物を持ってドアの前まで移動します。
3.2 ドアの前での挨拶、お辞儀も忘れずに
ドアの前まで来たら、再度面接官の方を向きます。
続けて、「本日はお忙しい中、ありがとうございました」と挨拶をします。
面接の機会を設けてくれた企業と面接官に対して、お礼をする気持ちで深く一礼します。
3.3 ドアを開けて退室
最後に退室です。
入室の際と同じく、面接官に背を向けないように注意しながら、ドアノブと反対の手でドアを開けます。
退室したら、荷物を持ち替え、ドアを開けた手と反対の手でドアを閉めるようにします。
以上が、入室、退室時のマナーです。
全体を通して、歩きながらや、座りながら「失礼します」などと言うことなどは避け、挨拶が終わってから座る、挨拶をしてからドアを開けるなど、挨拶と行動を別々に行うようにすると良い印象になります。
退室した場合でも、建物内では企業の社員が歩いている場合もあります。コート類などは建物を出てから着用するようにするのが望ましいと思います。
4.面接のマナー、座る椅子はどの位置か
面接によっては、先に面接室に通される場合もあります。
一般的に言われる「上座」「下座」を例に取りながら、先に面接室に通された場合、どの椅子に座れば良いかについてご説明します。
4.1 基本は「下座」に座り、指示があればそれに従う
面接室では、基本的に下座に座るようにします。
下座、上座はビジネスマナーの一つですが、入口から一番近い席を下座と言います。逆に、入口から一番遠い席を上座と言います。
この図の例の場合は、色のついた番号が下座、①~③は席順で、①が上座です。
・「こちらでお待ちください」と言われた場合
面接室に入室した際、案内をしてくれた人に「こちらでお待ちください」と言われた場合は、下座の席の横に立って待つようにします。
・「こちらに掛けてお待ちください」と言われた場合
「こちらに掛けてお待ちください」と言われた場合は、下座の席に座って待つようにします。
・指示された場合は、それに従う
「こちらの席でお待ちください」もしくは、「こちらの席に掛けてお待ちください」と席を指示された場合は、下座、上座に関わらず、その指示に従うようにします。
指示された席の横に立つか、着席するかも指示に従い、面接官を待ちます。
4.2 面接官が入室したら起立して挨拶を
座って待つ場合は、面接官が入室したら、すぐに起立して「宜しくお願いします」と挨拶をします。
座ったままの挨拶は失礼となりますので、注意が必要です。
いつ面接官が入室しても良いように、心の準備も整えておくと、面接もスムーズに始めることができます。
5.まとめ
面接は、受け答えだけではなく、社会人としての振舞いや、ビジネスマナーが必要となります。
書類選考を通過し、企業に熱意を直接アピールできる機会ですので、服装などの身だしなみを整えるのはもちろんのこと、面接のマナーを身につけておくことも大切になってきます。
面接対策として、本記事を是非参考にしてください。
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