フリーランス協会が発表した「フリーランス白書2024※1」の調査結果によると「今の働き方「全般」に対して満足している人は7割」という結果でした。このことからフリーランスの多くは今の働き方に満足していることがうかがえますが、本当に「楽しすぎ!」と言えるほどなのでしょうか。フリーランスが楽しい理由や、実際に楽しめている人の特徴を、リアルなフリーランスの声を中心にご紹介します。
※1:フリーランス白書2024|一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
1. フリーランスが「楽しすぎる!」と言われる4つのよくある理由
そもそもフリーランスは、なぜ「楽しすぎる!」と言われるのでしょうか。4つのよくある理由をご紹介します。
1.1 フリーランスは働く場所や時間を選べ、時間的な余裕が生まれる場合もあるから
フリーランスには様々な案件があり、リモートの案件も豊富です。逆に「一人で作業するのは不安…」という方には、周囲のフォローが受けられるオフィス常駐型の案件も選べます。また週休が三日以上の案件や時短勤務の案件もあるため、時間的な余裕が生まれ、自分に合った働き方をしやすいという理由があります。
1.2 フリーランスは自分が頑張ったぶんだけ報酬に反映されるから
会社員の場合、いくら評価が高くても給与は部署全体の業績に左右されがちですが、フリーランスは自分が頑張ったぶんだけ報酬に反映されやすいという理由もあります。また時短とは逆に、仕事をする量を増やしてより多くの報酬を得ることも、自分の裁量で可能です。
1.3 フリーランスは自分が興味のある分野のスキルを伸ばせるから
会社員は、たとえ配属された部署の業務内容に興味を持てなくても、与えられた仕事をしなければなりません。しかしフリーランスであれば、興味のあるスキルを伸ばす方向の案件を自分で選んで受注することができます。
1.4 フリーランスは人間関係が流動的でストレスが少ないから
フリーランスは案件ごとに職場が変わります。そのため、もしチームに相性のよくない人がいても、期間限定だと思えばストレスになりにくいという利点もあります。
2. 楽しすぎるだけではない?フリーランスが大変な5つの理由と実態
とはいえフリーランスは楽しすぎるだけではなく、自由度が高いぶん、大変な側面もあります。ここでは、フリーランスが大変だと感じる5つのよくある理由と実態をご紹介します。
2.1 常に需要のあるスキルや高いスキルを身につけておく必要があるから
フリーランスは、即戦力が期待されています。現場では育成してもらえないので、高いスキルを身につける必要があります。さらに年数が経ちスキルがコモディティ化すると、受けられる案件が減少してしまいます。
!対処法
常に情報収集をして、新しく需要のあるスキルを身につけていきましょう。
フリーランスになって最初の10年間はJavaエンジニアとして、エージェント経由で銀行系の仕事を主に請けていました。リーマンショックをきっかけに、大手企業の案件が減少し、銀行系の案件を請けられなくなったため、リーマンショックの影響を受けなかった中小企業のPHP案件を請け始めました。それ以来PHPの案件を10年以上請け続けています。
出典:フリーランス経験23年。自由に仕事を選べる環境を求めフリーランスに。10年以上お世話になっているプロエンジニアのおかげで、理想の案件で働けています|プロエンジニア
2.2 自分で条件に合う仕事を探して、自分で売り込む必要があるから
フリーランスは会社員とは違い、待っていても仕事はもらえません。膨大な数の案件リストから、自分で自分に合った案件を探し、スキルシートや面談で自分を売り込み、案件を獲得し続ける必要があります。
!対処法
フリーランスエージェントに依頼すると、自分の希望に合う案件を代わりに探して提案してもらうことができます。よりスキルをアピールできるように、スキルシートの見直しを行ってもらうこともできます。
「金子さんの今の経歴で、この案件に参画するとスキルアップが叶うかもしれません」、「このスキルを伸ばすとさらに市場価値も高くなるので、この案件がよいかもしれません」という風にご提案を下さるので「是非一度、話を聞いてみたい」と思う案件が多いんです。
出典:会社員SEからフリーランスエンジニアへ。自分に合った案件を厳選紹介してくれるプロエンジニアのおかげで、スキルが向上し、参画できる案件が増えました!|プロエンジニア
2.3 トラブルがあれば自分で解決する必要があるから
フリーランスを続けていると、クライアントと意見の齟齬が発生することもあります。そのときは、自分で交渉して自分で解決する必要があります。
!対処法
フリーランスエージェントに依頼すると、交渉の間に入ってもらうことができます。
以前契約していた案件先の現場担当者と私の意見が合わないことがあったのですが、プロエンジニアの担当キャリアコンサルタントに相談したところ、現場の状況やこちらが求める改善点を丁寧にヒアリングし、後日現場担当者にしっかり伝えてくださり、状況改善に務めてくれました。
出典:「自力で稼ぐ」をモットーにフリーランスエンジニアに。Androidエンジニア歴9年。自由度の高い暮らしを叶え、充実した日々を送っています|プロエンジニア
2.4 事務作業を自分でやる必要があるから
会社員であれば必要のない確定申告等の税金の処理や、作業報酬を得るための請求書の発行、社会保険の手続きなど、事務作業を自分で行う必要があります。
!対処法
税金の処理は税理士に、社会保険の手続きは社労士に、請求書の発行はエージェントに…といったように、多くの作業は代行を依頼することができます。
税金の手続きに関しては初めから代行業者にお願いしました。
出典:収入アップを目指してフリーランスのフルスタックエンジニアに!エージェントは商流が浅い直案件、高単価案件が豊富なプロエンジニア一択です|プロエンジニア
2.5 ケガや病気などで働けない期間は収入がなくなってしまうから
フリーランスの場合、仕事を休んだ期間は正社員のような保障がありません。また体調不良の場合に限らず、仕事が見つからないなど案件が途切れた場合も無収入になります。
!対処法
収入保障型の医療保険など、必要な保障を自分で選んで加入しておくと安心です。また個人事業主を助けるための制度もあるので、ぜひ活用してください。
他にも、仕事を探しているのに途切れた場合の対処法なども、次の記事に詳しくまとめています。
国民年金については、収入の減少に応じて納付の猶予や免除を受けることができます。
3. フリーランスを楽しめる人の特徴チェックシート
「これからフリーランスになりたいけど、楽しめるか不安…」という方は、次のチェックシートにどのぐらい当てはまるかチェックしてみてください。
4. フリーランスを楽しむのが難しい人の特徴チェックシート
上のチェックシートに対して、こちらはフリーランスを楽しむのが難しい人のチェックシートです。楽しめる人とどちらのチェックが多いか比べて、判断材料にしてください。
5. フリーランスを楽しんでいる人が独立した目的と体験談
フリーランスを楽しむために特に重要なのは「目的を持っていること」です。実際にフリーランスを楽しんでいる人にはどんな目的があったのか、インタビューしてみました。自分の場合はどんな目的があるのか、考える参考にしてください。
5.1 いずれ自分で1からサービスを開発する夢を叶えるため
5.2 プロ試験に合格する夢と両立するため
5.3 最先端のスキルに携わるため(オンプレミス⇒クラウド)
5.4 最先端のスキルに携わるため(組み込み系⇒データサイエンス)
5.5 家族と過ごす時間を増やすため
5.6 収入面&スキル面でもっと上を目指すため
5.7 自力で稼ぐスタイルを追求するため
6. フリーランスって本当に楽しすぎるの?よくある質問にお答えします
フリーランスになりたいけれど楽しめるのか不安な方へ、よくある質問にお答えします。
【Q】フリーランスを楽しむために、最低限事前に勉強しておくべきスキルはありますか?
【Q】これから独立する場合、手持ちの貯金はどの程度用意しておくべきですか?
【Q】独立する際や実際に案件を受注する際に、資金面などで気を付けるべきことはありますか?
【Q】フリーランスという働き方の1日の流れのイメージは、会社員とどう違いますか?
【Q】フリーランスになりたいのですが、案件はどうすれば獲得できますか?
6.1 フリーランスを楽しむために、最低限事前に勉強しておくべきスキルはありますか?
フリーランスに必要なスキルとして、第一に専門性を高めることが重要です。
業務スキル以外では、確定申告や税金の知識、契約書や請求書を作成する際の作法、フリーランスを取り巻く法律などを勉強しておくと安心です。
6.2 これから独立する場合、手持ちの貯金はどの程度用意しておくべきですか?
独立後の収入源(案件の受託、個人開発したサービスからの収入など)がほぼ確実に決まっているならば、貯金額はあまり意識しなくても問題ありません。ただし独立後の収入のめどが不透明ならば、半年から一年分の生活費があると安心です。
たとえば受託業務をメインで行うとして、案件を全く受注できない場合や、受注できても税金を引くと会社員時代より手取りが少なくなってしまうケースもゼロではないからです。
6.3 独立する際や実際に案件を受注する際に、資金面などで気を付けるべきことはありますか?
実際にフリーランスになってみなければ気づきにくいのが「報酬の支払いサイクル」です。作業をしたらすぐに報酬がもらえる企業ばかりではなく、翌々月入金という企業もあります。その場合、手元資金が枯渇しやすいので注意が必要です。また悪質なクライアントと取引をしてしまった場合、報酬が未払いになるリスクもあります。
そのため、次の2点を可能な限り心がけておいておいてください。
• 契約書を結ぶ際は即時にサインをせず、弁護士や司法書士にも文面を見てもらってリスクを洗い出しておいた方が安心です。
• 手元の資金にはできるだけ余裕を持たせておきましょう。
6.4 フリーランスという働き方の1日の流れのイメージは、会社員とどう違いますか?
オフィスへの出社作業が中心(常駐型)かリモート勤務中心かで、1日の流れは少し異なります。
まず常駐型の場合、会社員とあまり違いはありません。次の図は、フリーランスでマネジメント業務もこなしている平木さんの1日のタイムスケジュール例です。
対して、主にフルリモート勤務で、マネジメントなど「チームメンバーとのこまめなコミュニケーションが必要な業務」に携わらない方の場合、次の武田さんのようにシンプルなタイムスケジュールになります。
またリモート勤務中心の場合、こちらの福田さんのように業務開始と終了の時刻を出社時の定時よりも1時間早めて勤務している方もいらっしゃいます。早めに勤務を終えた後は、プライベートの時間に充てていらっしゃるようです。
6.5 フリーランスになりたいのですが、案件はどうすれば獲得できますか?
フリーランスが案件を獲得する方法として、主に次のような手段があります。
• 友人・知人の紹介
• クラウドソーシングサービスの利用
• フリーランスエージェントの利用
初めての案件は、自分をよく知っている人物に紹介してもらえると安心です。特に人脈がないという場合、まずは副業から始めて様子を見るには小規模の案件が掲載されている「クラウドソーシングサービス」が便利です。
もし専業のフリーランスになる場合は、フリーランスエージェントの利用がおすすめです。状況を詳しく知りたい方は、次の記事もご覧になってみてください。
6.6 本当にフリーランスで年収アップできるのでしょうか?
フリーランスとして独立して会社員より高い年収がもらえるかは、現在の職種やスキルレベルに大きく関係します。想定年収はエージェントで試算できるので、気になる方はお気軽に相談してください。特に経験が浅いうちは、経験年数よりも経験内容が重要になります。
弊社サービス「プロエンジニア」では、フリーランスになりたい方の独立支援のご相談も承ります。これまで支援した方の中には正社員時代のご相談から並走し、安心して独立していただいた実績もございます。
▶ 独立支援も無料で承っています。ぜひお気軽にご相談ください。
6.7 フリーランスになりたいですが、一人で作業するのは寂しいです
フリーランスは人間関係のストレスが少ないのが利点ですが、逆に人間関係が希薄なことで孤独を感じる方も多いようです。その場合は、チームで作業できる常駐型案件がおすすめです。
詳しくはプロエンジニアのキャリアコンサルタントが語る、「常駐のフリーランス」という働き方のメリットもチェックしてみてください。
6.8 若いうちは楽しくても、年齢を重ねても続けられますか?
可能です。実際にプロエンジニアで支援しているフリーランスのうち、4割が40代以上です。
プロエンジニアのキャリアコンサルタントが「40代からフリーランスになれる?」か、実情を詳しく答えています。ぜひそちらの記事もチェックしてみてください。
6.9 スタートアップ企業で働くことに憧れていますが、現実はどうでしょうか?
フリーランスエンジニアにとって、スタートアップ案件はおすすめです!報酬などの条件面は大企業と遜色なく、かつ上流から幅広く参加可能な案件も多いためです。さらにフルリモートからPM(マネジメント業務)まで、多様な働き方を選ぶこともできます。
詳しくはプロエンジニアのキャリアコンサルタントが語る「フリーランスにスタートアップ案件がおすすめな理由」もチェックしてみてください。
7. まとめ
このようにフリーランスは楽しんでいる方も多い働き方ですが、専業を目指すのであれば、いくつか気をつけておくべきポイントがあります。本記事が、あなたが独立を考える際の一助になれば幸いです。
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