エンジニアが転職活動をする上で、履歴書や職務経歴書の作成、求人企業の調査、業界分析、自己PRの棚卸しなど、事前に準備しておくことは様々です。
その中でも、面接対策は採用に大きく直結するため、一番時間を掛けておきたい重要なプロセスです。本記事では、面接にはどのような準備が必要か、その6つのポイントを解説します。
1.転職活動の採用合否は面接に掛かっている
転職活動において、書類選考を無事通過した後に実施される面接選考は、最も重要なプロセスです。
企業の採用担当者が、書類選考では高く評価していても、面接後に、求人にマッチする人材ではなかったという理由で不採用にするケースもあります。逆に、書類上では見えていなかった部分を面接で発見でき、採用を決定するケースもあります。
転職活動における採用・不採用のカギは、面接での評価次第で変わってくると言っても過言ではありません。
面接という限られた時間の中で、緊張することなく、自分のスキルや熱意を余すことなく伝えるためには、十分な準備と対策が必要となります。
2.面接の準備不足は、不採用や緊張に繋がる
面接となると緊張してしまう、結果が不採用にならないか不安でたまらない…
このような気持ちを抱くのは、人として当然のことかもしれません。本命の企業であれば尚更のことです。
だからこそ事前の準備が何よりも大切になってきます。万全な準備をすることで準備不足が引き起こす、次のことを克服することができます。
1、面接で何が起きるか予測できない不安感
2、自分が採用されるか否かの焦り
3、面接での質問に的確に答えられるかの緊張
3.エンジニアの就活、転職活動で内定を勝ち取るための面接準備6つのポイント
では、実際の面接に必要とされる準備とはどのようなことがあるか、ポイントを6つ解説します。
面接官別の面接準備ポイントも参考にしてみてください。
3.1 志望動機、自己PR、企業研究の質問と回答シミュレーションを叩き込む
エンジニアが面接でよく聞かれる質問事項と、回答を事前に準備して、答え方をシュミレーションしておくことがまず1つめのポイントです。
面接では、様々な質問がされます。代表的な質問事項を一部ご紹介します。
・ 弊社を希望した理由を教えてください
・ 弊社のサービスについて、どのような点が優れていると思いますか
・ 自己PRをお願いします
・ 前職を退職された理由を教えてください
・ 経歴を簡単に説明してください
・ キャリアチェンジをしたきっかけは何ですか
・ 〇〇という技術について、知っていますか
その中でも面接対策として、最低限回答を準備しておきたいものは次の3つです。
①志望動機(なぜその企業を選んだかという理由)
②自己PR(どのような貢献ができるか、企業への熱意)
③どれだけ企業研究しているかを見極めるもの
志望動機、自己PRの2つについては、どの企業でも必ず質問されますから、応募する企業毎に回答を準備します。志望動機も、自己PRも使い回しはしないようにしましょう。どの企業でも通用する無難な回答になってしまい、面接で印象を残すことが難しくなります。
尚、面接で聞かれることについては以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。
3.2 履歴書、スキルシートの内容は、より具体的に回答する
面接は、書類選考で使用した履歴書、及びスキルシートの内容を見ながら進められます。書類に記載された内容の詳細を説明するよう問われることや、改めて職務経歴の説明を求められることもあります。
「何を書いたか覚えていない…」とならないよう、作成した履歴書とスキルシートの内容は必ずコピーして把握しておきます。説明を求められた際には、付随する具体的なエピソードなども交えながら、詳細を伝えられるようにしておきましょう。
書類では伝えられる内容が限られます。経歴の背景や詳細を伝えられるのが面接の醍醐味ですので、自己アピールも兼ねることができるチャンスタイムでもあります。
3.3 面接官が人事部の場合は、仕事全体に対する姿勢をアピール
1次面接は人事担当の面接が多く、入社後に直接上司になる現場のエンジニアや責任者が同席することもあります。
2次面接、3次面接と進むにつれ、企業の役員や社長が担当するケースが多いです。
面接官となる方が、どの部署、どのポジションかによって、自己アピールポイントを変えることも必要です。
まずは、1次面接で多い人事部所属の面接官の場合は、どのような準備ををしておいたら良いでしょうか。
人事部は、主に応募者の人となりを面接でチェックすることが多いです。
・応募者のスキル確認というよりは、人柄が企業のカラーととマッチしているか
・自社の社員と協調性をもって働いていけそうか
・自社の社員として迎えたい人柄であるか
・将来を見据えて成長していきたいという気持ちがあるか
企業に対する熱意アピールはもちろんですが、仕事に対する取り組み方を軸に、面接官に自分自身を知ってもらう回答準備をしておくと良いでしょう。
3.4 配属先となる現場責任者の場合は、技術力をアピール
面接官が、入社後に配属される現場の責任者、もしくは同じ現場で働くことになるエンジニアの場合に面接で重視されるのは、スキル、技術力です。
現場のメンバーと協調して作業を進められるか、即戦力となるか、どれくらいの技術力を持っているのかを把握したいと考えています。
よって、問われる内容も技術の質問が多くなることが多いです。
「〇〇の知識はあるか」「〇〇の実務経験は」と細かい内容も聞かれることもありますが、この場合は、正直に知らないことは「分かりません」ときちんと伝えましょう。
知っているふりをしていることは伝わってしまいます。即戦力としての技術があるか、正確に判断出来なくなってしまい、評価が下がってしまうことがほとんどです。
これまでの経験やスキル、その企業でやりたいこと、興味がある技術などをアピールして、自分の方向性と現場の方向性がマッチしているかを、お互いに確認し合う気持ちで面接に臨みましょう。
3.5 役員、社長の場合は、企業への熱意をアピール
最終面接に多いのが、役員クラス、社長との面接です。
最終面接まで進めば、内定はほぼ確定と考えるのは大きな落とし穴です。人事や現場がOKという判断であっても、最終的な合否は社長が握っている場合があるからです。
・なぜその企業でなければならないのか
・入社をどれだけ熱望しているか
・自分のスキルや、貢献できること
など、企業への熱意を最大限アピールしましょう。
3.6 面接前日の持ち物準備も忘れずに
面接の準備として、前日の持ち物準備は絶対に欠かせません。面接当日の朝や、企業に到着した直前に忘れ物に気づくと、一気に緊張感や、不安が高まってしまいます。前日に持ち物準備をすることで、余計なメンタルリスクを防ぐことができます。
履歴書、職務経歴書のコピーの他、当日の持ち物チェックリストは次の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。。
4.面接は、マニュアル回答ではなく自分の言葉に熱意を込めて伝える
面接は、面接官と自分、ひいては人間同士の会話のキャッチボールです。
回答例文をそのまま伝えるのではなく、自分の言葉で伝えることが大切です。
面接官が知りたいのは、マニュアル通りに正確な答えを言えるかどうかではなく、会話の先にある、応募者の「自分らしさ」です。
面接準備として、回答シミュレーションをすることは大切ですが、緊張せずに、自分らしさを忘れずに面接に臨めば、内定という結果に繋がりやすくなります。
面接の場で、準備した質問回答を、丸暗記して棒読みするだけでは、相手に熱意が届きません。
5.まとめ
転職活動では、回答のシミュレーション、企業研究、身だしなみ、持ち物など、準備はたくさんありますが、その中でも面接準備が最も重要です。
悔いのない転職活動にするために、万全な準備をしてから面接に臨むめるよう、本記事をぜひ参考にしてみてください。
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