Webサイト開発、特にフロントエンド開発において、必要不可欠となってきているプログラミング言語がJavaScriptです。
本記事では、JavaScriptの特徴、案件内容や相場単価、高単価を狙うための必要スキル、今後の動向について調査しました。
1. Webサイト構築には欠かせないJavaScriptの特徴とは
JavaScriptならではの特徴は以下が挙げられます。
- Webサイト構築のフロントエンド開発では最も広く使われているプログラミング言語
- 軽量で簡潔なオブジェクト指向のスクリプト言語であり、保守性が高い
- 初心者にとって学びやすい
- React、AngularJS、Vue.jsなどWeb開発をサポートするフレームワークが充実している
2. JavaScript案件 ~主な業務内容は?~
実際のJavaScriptの求人でよく見られる業務内容を説明していきます。
2.1 フロントエンド開発案件
フロントエンド開発案件には以下の特徴があります。
- JavaScript案件の中で最も多い
- HTML5、CSSについての知識が必要
- Vue.jsやReactなどのWebフレームワークについての知見、業務経験が必要な案件も多い
- Webサイトを持つ企業であれば業種を問わず多岐に渡る
- Ajax、jQuery経験を求められる
◆ 参考案件
【HTML/CSS/Javascript】フロントエンドエンジニア★人気複合商業施設の公式サイトリニューアル
【Vue.js】フロントエンドエンジニア★女性誌ポータルサイトの開発
【React.js】フロントエンドエンジニア★広告運用サービスの開発
※データ参照元:JavaScriptのフリーランス案件情報|プロエンジニア
2.2 モバイルアプリ開発案件
モバイルアプリ開発案件には以下の特徴があります。
- モバイルアプリ(iOS、Android or ハイブリッド)の開発経験が必要
- ReactNative+FireBaseの環境での開発経験が必要
- フロントエンド、サーバーサイドをはじめデータベース周りやパブリッククラウドの構築の知識・経験も求められる
- GitHub等を領したチーム開発
- 業種としてはアプリを導入する企業が該当し、飲食業など多岐業種に渡る
◆ 参考案件
【JavaScript】Webエンジニア★AIを用いたパーソナル美容診断アプリの開発
【JavaScript/Go】アプリ開発エンジニア★eスポーツアプリの開発
【ReactNative】アプリ開発エンジニア★訪日外国人旅行者向けプラットフォーム開発
※データ参照元:JavaScriptのフリーランス案件情報|プロエンジニア
2.3 Webシステム(フルスタック)開発案件
Webシステム(フルスタック)開発案件には以下の特徴があります。
- サーバーサイド開発をメインにフロントエンドも含んだフルスタック開発案件がある
- Node.jsやTypeScript、React、Vue.jsの知識が求められる
- 業種としてはWebシステムを導入する企業であり、多岐業種に渡る
◆ 参考案件
【Javascript】フルスタックエンジニア★スタートアップ企業向けシステム開発
※データ参照元:JavaScriptのフリーランス案件情報|プロエンジニア
2.4 ゲーム開発案件
ゲーム開発案件には以下の特徴があります。
- サーバーサイド開発をメインにフロントエンドも含んだフルスタック開発案件
- HTML5/CSSなどのコーディング知識が求められる。ソーシャルゲーム、RPGゲームなど
- Node.jsやTypeScriptを用いたサーバーサイド開発経験が求められる
- React.jsやNext.jsなどのモダンなフレームワークやライブラリを用いた開発経験が求められる
- 業種としてはゲームを開発・販売しているゲーム業界がメイン
◆ 参考案件
【HTML5/JavaScript】フロントエンドエンジニア★RPGブラウザゲーム開発
【HTML5/CSS3/JavaScript】コーダー★ソーシャルゲームアプリのコーディング
※データ参照元:JavaScriptのフリーランス案件情報|プロエンジニア
3. JavaScript案件 ~相場単価には幅がある~
JavaScriptは案件数が豊富で、多くの開発現場で使われています。PythonやGoなどの新しい言語ほどの高単価ではありませんが、スキルによってはかなり高単価です。
例えば、プロエンジニアのJavaScript案件(フリーランス)の場合、月単価は40~100万円となっています。
※データ参照元:JavaScriptのフリーランス案件情報(2020年5月)|プロエンジニア
高単価な案件がある理由としては、フロントエンドにお金をかける企業の増加が挙げられます。
月単価100万円以上の案件の特徴としては以下があります。
【開発環境】
JavaScript(React.js、Node.js)、Java、AWS、GCP、Git
【必須スキル】
・JavaScriptでのWebアプリケーション開発経験
・モダンフレームワークを用いた開発経験
・React.jsやVue.jsを用いたフロントエンド開発経験
・PHPを使用した実務経験
・Gitを使用した開発経験
・BtoC向けサービスの開発経験
4. JavaScript案件 ~未経験だと難しい!?~
JavaScriptは案件数が多いですがプログラミング未経験者が受注できるフリーランス案件はほぼありません。
ただし、JavaScript未経験でも、PHP、Python、Rubyなどの別のスクリプト言語の実務経験があれば案件を獲得できるケースも多いです。
サーバーサイド開発案件であればJavaやC言語などの静的型付け言語のサーバーサイド知識があれば重宝されます。
5. JavaScript案件 ~高単価案件を狙うための必要スキルとは~
JavaScript案件は幅広い分野にわたって豊富にあり、特にフロントエンド開発が目立ちますが、高単価を狙うなら、それ以外の必要スキルを身に着ける必要があります。
ここではその必要スキルについてご紹介します。
5.1 JavaScriptの主要フレームワークを扱うスキル
React、Vue.js、AngularJSなど、Web開発をサポートするフレームワークの知識やスキルを身に着ける必要があります。
これらのようなトレンドのWebフレームワークを扱えれば案件を獲得しやすいです。
5.2 サーバーサイドの知識・実務経験
JavaScriptの案件にはサーバーサイド開発も多く、サーバーサイドで動くNode.js、JavaScriptの拡張言語であるTypeScriptなどのスキルの他、Java、PHP、Go言語などの実務経験があればより単価の高い案件を狙えます。
5.3 UX、UIを意識した設計スキルを上げる
HTMLやCSSといったマークアップ言語のスキルはあって当然とみなされます。
Webサービスの一般化に伴い、ユーザーが求めるWebサービスのレベルが上がり、より多様なUX(ユーザーエクスペリエンス)を想定した、UI(ユーザーインターフェース)の設計が必要になってきています。
UX、UIへの意識を高め、設計力をつけることはJavaScriptを扱うフロントエンジニアとして重宝されます。
技術があるだけではなく、ユーザー目線となって考えることが求められてきているのです。
5.4 マネジメントや上流工程の経験
JavaScriptは大規模な業務アプリケーションの開発で使われることも多く、プロジェクトをスムーズに進行していくためのマネジメント経験や、要件定義・設計スキル、レビューなどの経験が役立ちます。
さらに、開発以外の部署との連携も必要となるため、コミュニケーション能力も求められます。
6. JavaScript案件 ~需要と今後の動向は~
ここでは、JavaScript案件の需要と今後の動向について説明します。
下記関連記事内の「1. 継続案件はフリーランスの命!案件数が多いプログラミング言語トップ3」によると、プロエンジニアの案件(フリーランスエンジニア向け)の中で、JavaScriptの案件数はJava、PHPに続いて3番目に多くなっています。
また、同記事内の「2. 稼げる!単価が高いプログラミング言語はズバリこれ!」でもJavaScriptは単価が高いプログラミング言語の4位にランクインしています。
実際にフロントエンド開発では不可欠なので、JavaScriptを扱えるエンジニアの需要は高く、なくなることはないでしょう。
今後も高い将来性が望める言語であり、フロントエンド以外にもJavaScriptでできることは増えているので、モダンなフレームワークやサーバーサイドのスキルをキャッチアップしていくことが大切になってきます。
7. まとめ
実際のJavaScriptの求人をもとに、JavaScriptのスキルが活かせる案件の業務内容や必要スキル、単価、今後の案件動向についてみてきました。
IT業界の中でも、JavaScriptを扱えるエンジニアの需要は安定しているため、将来性も現時点では問題ないと言えるでしょう。
案件も増加傾向にある中、需要に対して提供される人材不足でJavaScriptの知識やスキルを活かせるエンジニアは重要な立ち位置となります。
ただ、スキルによっても収入に幅があるという点にも注意が必要です。
現在のスキルにプラスして、フレームワークやJavaScriptが活かせるフレームワークやその他の周辺スキルに目を向けることも、エンジニアとしてのキャリアアップにつながります。