Webエンジニアに必要なプログラミング言語を知りたい方に向けて、おすすめのプログラミング言語をズバリ解説!プログラミング言語の選び方から、求人動向、勉強方法についてご紹介します。
WebサービスやWeb開発には欠かすことが出来ないWebエンジニア。
ご自身のスキルや、目指すキャリアに沿った言語選びの参考にお役立てください。
1. Webエンジニアが使うプログラミング言語
Webエンジニアの将来性に期待や不安を持ち、"言語別でWebエンジニアの将来性について知りたい" という方もいるでしょう。そもそもWebエンジニアはどんなプログラミング言語をよく使うのでしょうか?はじめに、フロントエンドとバックエンドそれぞれで使う言語について、特徴や用途と、具体的な実績例、難易度、将来性などについて説明していきたいと思います。
1.1 フロントエンド開発で使う言語
一般的にフロントエンド開発で使われる言語は、「HTML」「CSS]「JavaScript」の3つです。この3つの開発言語は、Webサイトを構築する上で基本となるので、正確にコーディングできるよう、習得が必要となります。
◆ HTML/CSS
難易度★
HTMLは、Hyper Text Markup Language(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)の略で、Webサイトの構造を作成するためのMarkup(マークアップ)言語です。
CSSは、「Cascading Style Sheets」の略で、Webサイトの見た目を整え、HTMLの要素に装飾を付ける言語です。
HTMLとCSSは、フロントエンド開発において欠かせない基礎的な言語となります。
◆ JavaScript
難易度★★
JavaScriptは、近年のWebサイトでは、無くてはならないものとなっており、フロントエンドエンジニアにとって重要な言語のひとつです。
以前のJavaScriptは、Webサイト上で、クリックされたボタンに動きをつけたり、アニメーションやスライドショーを作るために使われてきましたが、近年では、ブラウザ上だけでなく、サーバーサイドでも動くものがあるため、アプリケーション開発でも無くてはならない存在になっています。
さらに需要が拡大している要因として、サーバーサイドで動作するJavaScriptの普及が挙げられます。今後もWebアプリケーション開発現場で、需要が増えることが期待されます。
1.2 サーバーサイド開発(バックエンド)で使う言語
次にユーザーの目には触れない部分である「サーバーサイド」の開発で使用される言語を5つ、ご紹介します。
◆ PHP
難易度★★
PHPは、JavaScriptと同じスクリプト言語ですが、サーバーサイドでプログラムの実行を行うという特徴があります。
2020年7月現在、W3techsが発表しているデータによると、Webサイトのサーバーサイドの約8割がPHPを使っています。Twitter、Facebook、Wikipedia、WordPressなどの開発にも使われており、WordPressのシェアは、世界のWebサイトで37.8%を占めています。
しかし、近年、同じWeb系の開発言語であるRubyにシェアを奪われる可能性を指摘する声もあり、PHPのニーズが伸び悩むのでは…という意見もあります。
出典:プログラミング言語の使用統計/コンテンツ管理システムの使用統計|W3Techs
◆ Ruby
難易度★★★
Rubyで開発されている有名なWebサービスには、以下のようなものがあります。
- hulu
- 価格.com
- クックパッド
- クラウドワークス など
日本で開発されたため、日本語で理解できる情報が多く、初心者にも人気の言語です。PHPに比べて、新しい言語なので対応できる人材が少なく、若いエンジニアが多く、今後も需要は高まることが予想されます。
また、Rubyで使えるフレームワーク「Ruby on Rails」はWebアプリケーションを高速に開発できることから、スタートアップ企業の間で人気です。
◆ Java
難易度★★★★
Javaの大きな特徴は、下記の3点です。
- 汎用性が高い
OSの種類に依存せず、動作させることができる
- 処理速度が速い
コンパイラ言語であるため、処理速度が速く、プログラムの動作も軽快
- オブジェクト指向
オブジェクト指向のプログラム言語であるため、管理がしやすく、大人数での開発もできるため、生産性が高まる
Javaは、Android向けアプリ、家電業界、車業界など様々な分野のシステムに採用されています。セキュリティに優れ、信頼性が高く、安定しているJavaは、今後も高い需要が期待できます。
◆ Go
難易度★★★
「Go」の公式サイトで、「シンプルで信頼性の高い効率的なソフトウェアを簡単に構築できる」と説明されている通り、「シンプル・軽量・高速」にプログラミングできることから、フリマアプリの「メルカリ」や、ニュースアプリの「Gunosy」などGo言語を採用する企業が増えています。
求人数も年々増加傾向にあるので、需要の高まりが期待できる言語です。
◆ Python
難易度★★★
AI開発のスタンダード言語として有名になった言語で、現在では、Webアプリケーション開発、IoT、分析・解析ツールなどの広い分野で利用されています。
近年、注目を集めているPythonにはどのような特徴があるのでしょうか。
- シンプルで文法が易しく可読性が高い
- 様々なOS上で動作できる移植性の高さ
- C言語やC++で作られたプログラムにPythonを埋め込み、機能を強化することが可能
なお、弊社プロエンジニアコンサルタントによると、現状、求人需要は高いものの、今後の需要については景気状況に左右される部分があると予測されています。
>>フリーランスのサーバーサイドエンジニア(バックエンド)求人案件はこちら
2. Webエンジニアにおすすめのプログラミング言語と選び方のポイント
Webエンジニアを目指すにあたって、これからプログラミング言語を学習しようと考えている人は、まず「スタートアップ企業での就業を希望している」のか、「大規模なサービス展開をしている企業で就業を希望している」のかを意識して、習得する言語を選ぶこともおすすめです。
次項では、それぞれの詳細を解説していきます。
2.1 スタートアップ企業で就業したいならRuby・PHP・JavaScript
スタートアップ企業で働きたい人におすすめの言語は以下の3つです。
- Ruby
- PHP
- JavaScript
現在、求人数の割合としてはPHPの案件が安定して多い状況ですが、国産の言語であるRubyの学習のし易さ、Ruby on Railsの開発スピードの速さといった点から、スタートアップ企業を中心にPHPからRubyへ求人が移行している傾向が見られるため、今後、Rubyの求人数が増加することが予想されます。
スタートアップ企業では、モダンな言語を取り入れることが多いのも特徴の一つです。
なお、フロントエンドに関してはJavaScriptの求人数が多く、JavaScriptの習得も欠かせません。
>>最新のRuby、PHP、JavaScriptの求人案件はこちら
>>スタートアップ企業(設立10年未満)のWebエンジニア求人案件はこちら
2.2 大規模なサービスを展開している企業で使うならJava
次に大規模なサービス展開をしている企業での就業を目指すなら、Javaのスキルは必須です。
すでに前述の通り、Javaは汎用性が高く、オブジェクト指向で大規模開発に向いているため、ベンチャー企業のアプリ開発から、官公庁や金融系の業務系システムまで、様々な分野で活用され、求人件数もトップです。
また、Javaの概念や機能は、他のオブジェクト指向型プログラム言語にも応用できるため、これからプログラミング言語の習得を検討している人は、基本言語としてJavaを勉強するのもおすすめです。
2.3 プログラミング言語選びのポイント
使われるシーンや状況によっても選ぶべき言語は変わります。プログラミング言語を選ぶ上でのポイントを4つにまとめました。
「フロントエンド」か「バックエンド」か
先述したように、フロントエンド開発で必要となる3つの言語は、Webサイトを構築する上でどれも必要となりますが、サーバーサイドで使われる言語については、企業や開発するサービスによって、異なります。
どんな企業を希望するのか
スタートアップ企業で就業を希望するのか、大規模サービスを展開している企業で就業を希望するのかによってもプログラミング言語のニーズが変わる場合があります。
市場のニーズが高い、主流な言語かどうか
学びやすい、などの理由から自分にマッチしている言語を選んでも、市場でニーズがない言語では意味がありません。需要がある主流の言語を学ぶべきと言えるでしょう。
「何が作れるのか」の目的で選ぶ
明確な目的があれば、そのために必要な言語を選び、学んで活かす、という方法は有効でしょう。この場合も需要や将来性があること、案件があることが前提です。
3. Webエンジニア求人案件に多いプログラミング言語と年収・単価
弊社プロエンジニア求人サイトの正社員、フリーランス求人それぞれにおけるプログラミング言語別、Webエンジニア求人数の割合と、上位3つの言語の年収・単価をご紹介します。
3.1 言語別Webエンジニア求人数の割合
次のように、フリーランスと正社員では、求められる言語の順位が異なるもののJava、PHP、JavaScriptの3つの言語の需要が高いことがわかります。また、1つの案件に対して、複数の言語を必須とすることが多いため、複数の言語を学ぶ必要があるでしょう。
◆ 正社員
出典:2020年7月 ※プロエンジニア自社保有案件の一部より算出|プロエンジニア
◆ フリーランス
出典:2020年7月 ※プロエンジニア自社保有案件の一部より算出|プロエンジニア
※求人数は、複数の言語を使用する案件の累計
3.2 需要の高いトップ3の言語の年収と単価
そして、気になる単価や年収について、需要の高いトップ3の言語の年収と単価は下記の通りです。
◆ 正社員
1位:Java 平均年収:423万円
2位:PHP 平均年収:429万円
3位:JavaScript 平均年収:481万円
出典:正社員のWebエンジニア求人情報|プロエンジニア
◆ フリーランス
1位:JavaScript 平均単価:63万円
2位:Java 平均単価:68万円
3位:PHP 平均単価:64万円
出典:フリーランスのWebエンジニア求人情報|プロエンジニア
4. Webエンジニアがプログラミング言語と合わせて必要なスキル
Webエンジニアとして活躍するためには、"プログラミング言語さえ出来ればいい" というものではありません。
4.1 技術面で必要なスキル
プログラミング言語と合わせて、次のような知識やスキルも必要となってきます。
- インフラ知識
- フレームワークを使いこなすスキル
- データベースの知識
中でも、フレームワークを習得することは、プログラミング言語の習得と合わせて必須と言えるでしょう。
以下は、市場で人気の押さえておきたいフレームワーク/ライブラリです。
- PHP:Laravel
- Ruby:RubyonRails
- Python:Django
- JavaScript:Vue.js
- Go:echo
- Node.js:Express
4.2 最先端の情報をキャッチするスキル
IT業界は技術の変化が激しい世界です。上記のスキルと合わせて、最先端の情報をキャッチするスキルも欠かせません。とは言え、働きながら最先端の情報を確実にキャッチするのは容易ではないでしょう。そんなときには、求人企業側の最先端のニーズを知るエージェントを利用すると、効率良く情報収集が行えるのでおすすめです。
5. Webエンジニアのためのプログラミング言語の効果的な学び方
最後に、Webエンジニアとしてプログラミング言語を効果的に学ぶ手段や方法について、弊社プロエンジニアの現役コンサルタントの意見を交えて紹介します。
5.1 効率的に学ぶならスクールがおすすめ
初心者がプログラミング言語を習得する場合、まずは書籍やWebを参考に独学で学ぶ方法、オンラインを使う方法がありますが、独学で勉強する場合時間がかかってしまったり、途中で挫折してしまう可能性があるので、スクールなどに通って効率的に勉強することをおすすめします。
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5.2 効果的な学び方と手順
プログラミング言語の効果的な勉強方法と手順についてご紹介します。
● プログラミング言語を使ってサイトを作る
経験者の場合は、新しく身に付けたいプログラミング言語を用いて、サイト構築すると良いでしょう。
● 主要言語を学びつつ関連性のある言語を学ぶ
IT業界の言語や技術は流行り廃りの激しい世界です。主要言語を極めつつ、その言語から派生した言語を学習しておくと、主要言語のトレンドが過ぎた後も、エンジニアとして長く活躍できるでしょう。
(例:JavaであればTypeScriptやC#、PHPであればGOやRubyなど)
● フロントエンド/バックエンドどちらかのスキルを伸ばした後、もう一方のスキルも伸ばす
大企業や開発組織体制がしっかりしている企業を除くと、フロントエンド/バックエンド両方の対応を求められる企業が多い。
6. まとめ
Webエンジニアとして必要なプログラミング言語に悩んだ際は、時代の変化に合わせてどのような言語、どのようなWebフレームワークを習得すべきか、を考えながらプログラミングを学習することも、将来のことを踏まえる上で非常に大切なこと。本記事を参考に、あなたにとって必要なプログラミング言語を選んでみてはいかがでしょうか。