IT業界では「ITエンジニア35歳定年説」が長年、噂されてきました。もちろん近年では35歳を超えて活躍するエンジニア/プログラマーは増え、35歳定年説自体は「過去のもの」と化しています。とはいえ「35歳を超えてからフリーランスのSEやプログラマーになる」ことへの躊躇いを感じてしまう方も、長年噂された説の影響もあり、少なくないでしょう。
フリーランスエージェント「プロエンジニア」では、35歳を超えてからフリーランスエンジニアに転身した方のサポートを多く手掛けてきました。
30代後半からの独立で案件が決まる人の特徴を、プロエンジニアのキャリアコンサルタントが語ります。
インターノウス株式会社 ITアウトソーシング事業部
コンサルタント 森田涼介
ITアウトソーシング事業部の営業として、エンジニアの募集ニーズがある企業様向けに、ビジネス課題に対する最適なソリューションを提供しています。人材紹介事業部で培った経験を基に、スピード感をもって、クライアントのニーズに沿ったご提案ができるよう心掛けております。何かお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
インターノウス株式会社 ITアウトソーシング事業部
コンサルタント 秋澤拓実
ITアウトソーシング事業部のクライアントチームメンバーとして、エンジニアの募集ニーズがある企業様に対し提案をしています。特にスピード感を持った提案、ご契約頂いた後のフォロー対応を細かく行う事を意識し、同業他社が多い中でも差別化出来る様に取り組んでおります。また、電話や問合せ、社外のリファラル活動による新規企業の開拓も行っております。
1. 30代後半でフリーランスエンジニアに転身するのは「全く問題なし」
【Q】35歳以上など、30代後半からフリーランスエンジニアに転身するのは難しいですか?
全く問題ございません。40代から初めてフリーランスになる方も多いですし、弊社「プロエンジニア」でも30代から40代の方への支援例が多いです。
ちなみにプロエンジニアに登録しているフリーランスの方々の、およそ7割は30代以上。この7割のうち、およそ4割が30代後半です。
なおフルリモートで稼働している方も一定数います。地方に移住したうえで、都内企業の案件を受注するといった柔軟な働き方も実現しやすいと思います。
なおフリーランス全体の傾向としては、令和2年度に内閣官房が行った調査によると約7割のフリーランスが現在40代以上です。
さらに2016年に中小企業庁が行った調査によると、フリーランスになった年齢は30代が最も多く約4割、40代でも約3割を占めます。これはフリーランスが増加した外出自粛より前の調査ですが、それ以降も割合に大きな変化はないと考えられます。
【Q】「35歳定年説」はフリーランスエンジニアには全く当てはまらないということですね
そうですね。企業の人事の方とお話していても、30代後半や40代のフリーランスに対する採用意欲はとても高いです。40代以上のフリーランスの市場動向や「案件が決まる人」の特徴は、こちらの記事でも解説しているのでぜひ参考にしてください。
もっとも企業によっては、年齢を気にするケースもあります。たとえば若さを売りにしているスタートアップなどは、35歳以上だと案件が流れてしまうことは少なくないです。
とはいえこうした例は、全案件数に対しての比率として非常に少ないです。総じて「35歳定年説」はフリーランスにとっては当てはまらないと言えると思いますね。
2. 30代後半以上のエンジニアに企業が期待する「人物面」「スキル」
【Q】30代以上のエンジニアに企業側が期待する「人物面」とはどのようなものですか?
「人物面」は基本的なビジネスマナーが備わっている方であれば、あまり難しく考える必要は無いです。「受け答えがスムーズで、清潔感があり、健康面に問題がない」といった点を満たしていれば、概ね面接でも好印象が得られます。
40代以上でも同様なのですが、この年代は「必殺技」スキルがあるかどうかがより重要です。それまでのキャリアで「他の人にこれなら負けない」と言えるような専門性が、きちんと身に付いているかが評価されると言えます。
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【Q】人物面以上に「スキル」が重視されるということですか?
30代後半以上の方であれば、一般的なビジネスマナーは既に身に付いていることが多いかと思います。
一般的なマナーがあれば、それ以上のコミュニケーション力が過剰に求められることは無いですし、案件にもよりますがマネジメント経験も「マスト」というわけではないです。そのため、相対的に「スキル」の重要性が高いとは言えますね。
専門性が明確で、お人柄もしっかりした方であればプロエンジニアでは案件が決まることが多いです。このあたりの事情は、30代後半でも40代以上でもあまり変わりません。こちらの記事でより詳しくまとめているので、ご参照ください。
3. 30代後半以上のフリーランスエンジニアにおすすめのプロエンジニア案件
【Q】30代後半以上のフリーランスエンジニアの月収の目安はどのくらいですか?
目安として60万円~100万円の範囲で、実績や役割によって変動します。
プロエンジニアが支援しているフリーランスの方で、年収1000万円を超えている方も少なくないですよ。
【Q】プロエンジニアでおすすめの30代後半以上のフリーランス向けの案件を教えてください
iOSアプリ開発エンジニア★ライブ配信アプリの開発
勤務地: | 東京都 新宿区 |
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月額単価: | 90万円~100万円 |
就業時間: | 9時00分-18時00分 |
服装: | 私服 |
年齢: | 年齢制限なし |
必須スキル: |
・Xcode/Swiftでのアプリ開発経験3年以上 ・チームでの開発経験 |
尚可スキル: |
・リーダー経験のある方やPMの経験 ・リードエンジニア経験 ・ライブ配信アプリ開発経験 ・ゲーム開発経験 |
詳細はこちら
【PdM】保育園支援プロダクトの開発ディレクション
勤務地: | 東京都 港区、フルリモート |
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月額単価: | 70万円~ |
就業時間: | 9時30分-18時30分 |
服装: | 私服 |
年齢: | 年齢制限なし |
必須スキル: |
・自社Webサービスの開発ディレクション/運用経験 ・プロダクトの価値を発揮するためには何ができるかを考え、自ら動いた経験 ・自身の業務を見える化し、チームとコミュニケーションしてきた経験 ・リモートワーク下での業務経験 |
尚可スキル: |
・デザイナーやエンジニアとしての業務経験 ・SaaSでのプロダクトマネジメント経験 ・デザイナーやエンジニアとしての業務経験 ・新規サービス設計や既存サービスの改善に関わる業務経験 |
詳細はこちら
【Q】より高単価が望める案件はありますか?
バックエンドエンジニア★toB向けスマートホームプラットフォームの開発支援
勤務地: | フルリモート |
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月額単価: | 90万円~100万円 |
就業時間: | フレックスタイム制(コアタイム無し) |
服装: | 私服 |
年齢: | 年齢制限なし |
必須スキル: |
・バックエンドの実装経験(目安3年以上) ・MVCフレームワークを使用したWebアプリケーションのサーバーサイド開発・運用経験 ・データベースを用いた開発の経験 ・チーム/メンバーに対して技術的な支援が出来る方 ・DBを用いた開発の経験 ・バックエンドとインフラの両方の知識をお持ちの方 ※現場の開発環境は、Golangがメインで開発しておりますが、経験は問われません |
尚可スキル: |
・テックリード/CTOの経験 |
詳細はこちら
フロントエンドエンジニア★旅行予約サイトの技術選定
勤務地: | フルリモート |
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月額単価: | 90万円~100万円 |
就業時間: | 10時00分-19時00分 |
服装: | 私服 |
年齢: | 年齢制限なし |
必須スキル: |
・アーキテクチャ設計経験のある方 |
尚可スキル: |
・GCPの知識のある方 ・Golangのコードが読める方 |
詳細はこちら
【Q】上記より易しめで、経験が浅くても出来る案件はありますか?
システムエンジニア(リーダー)★システム受託会社での開発
勤務地: | 東京都 新宿区、台東区 |
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月額単価: | 80万円~90万円 |
就業時間: | 10時00分-19時00分 |
服装: | 私服 |
年齢: | 年齢制限なし |
必須スキル: |
・PHP (Laravel) での開発経験 ・要件定義や基本設計等の上流工程経験 ・当事者意識を持って能動的に一人称で動ける方 ・一般的な社会人マナーが守れる方 |
尚可スキル: |
・PM/PLとしての経験 ・クリーンアーキテクチャの経験 ・ドメイン駆動設計 (DDD) の経験 ・スクラムマスターの経験 |
詳細はこちら
【ネットワークエンジニア】Wi-Fi認証サービスのネットワーク構築
勤務地: | 東京都 豊島区 |
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月額単価: | 60万円~70万円 |
就業時間: | 9時00分-18時00分 |
服装: | オフィスカジュアル |
年齢: | 年齢制限なし |
必須スキル: |
・ネットワークエンジニアリング経験もしくはサーバー等インフラ構築経験(1年以上) |
尚可スキル: |
・出社でのコミュニケーションが取れる方 |
詳細はこちら
システムエンジニア★半導体製造メーカー向けシステムの開発
勤務地: | 神奈川県 |
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月額単価: | 70万円~80万円 |
就業時間: | 9時00分-18時00分(相談可能) |
服装: | オフィスカジュアル |
年齢: | 年齢制限なし |
必須スキル: |
・Java、Springを用いたバックエンド開発経験 ・主体的に動ける方 ・出社でのコミュニケーションが問題無い方 |
尚可スキル: |
・TypeScript、Angularを用いたフロントエンド開発経験 ・業務システムの開発経験 |
詳細はこちら
【Q】実際にプロエンジニアで支援した「30代以上のエンジニア」の例を教えてください
その方はAndroid TV関連の組み込みエンジニアとして30代半ばまで活躍していましたが、傍らで学生時代から機械学習関連の個人開発を続けていました。
個人開発の内容は、サッカー選手のスタッツ(走った距離やパス、シュート本数、ドリブル成功回数など)をベースに、機械学習で「選手同士の相性」「最適なパフォーマンスを出せるポジション」を導き出すというもの。
私も面談時に拝見させていただいたのですが、個人開発ではありますが、サッカーチームで実践的に使えるレベルのものに仕上がっており、非常にレベルが高いプロダクトでした。
一方で組み込みエンジニアとしては何年も単価が上がっておらず、データサイエンティストへの転身を決意した上で、プロエンジニアに登録。面談を経て、データ系のフリーランス案件に絞って、キャリアコンサルタントと二人三脚で案件獲得に向けて動きだしました。
最終的には大手ニュースアプリ企業のデータサイエンティスト案件を獲得。現在は企業情報に関するテキストデータの、自然言語処理を担当しています。
本案件のポイントは「30代半ばから、個人開発のポートフォリオを全面的に打ち出した案件探しをした」ことだったと考えています。
サッカー関連データの機械学習が実践的かつ興味深い内容だったという前提はありますが、データサイエンティストとして「実務未経験」だったことは間違いありません。
それでもデータサイエンティストへの転身が成功した理由は「キャリアコンサルタントと二人三脚で、粘り強く案件探しをしたこと」と「自己PRをしっかり練り上げた」ことだと思います。
30代後半からでも、ポートフォリオの品質と自己PR、そして熱意次第でこのように「エンジニアとしての働き方の幅」を大きく広げることができます。30代以降のキャリアにお悩みの方は、ぜひお気軽にプロエンジニアにご相談ください。全力でご希望に沿う案件を、お探しします!
【Q】仮に30代後半に独立したとして、40代以降で正社員に戻ることは可能でしょうか
もちろん可能です。
エンジニア転職のマーケット全体を見渡すと「正社員 → フリーランス」への転身が多いですが、「フリーランス → 正社員」の転身例もありますし、プロエンジニアでも支援した実例があります。
今後「業務委託で参画後に正社員登用」という採用ニーズは、大きく拡大していくと予想しています。まず業務委託として参画することで、フリーランサーと企業、双方がリアルに「互いに相性がいいか」を見極めることができます。
相性さえ良ければ、フリーランサーにとって正社員登用されることでストックオプションの付与を受けることができたり、雇用が安定するというメリットがあります。「年齢が高くなるにつれ、案件が途切れないか」という不安も無くなります。企業にとっては、既に安定的に稼働している人材を正社員にできるというメリットがあります。
プロエンジニアでは参画先企業への正社員登用の交渉も、随時承っております。柔軟にご相談ください!
【Q】30代後半からフリーランスになる場合、どんなリスクやデメリットがありますか?不安要素も教えてください
30代後半からフリーランスになる場合、次のようなリスクやデメリットが考えられます。
30代後半からフリーランスになるリスクや不安要素として、まず体調管理面が挙げられます。30代後半を迎えると、少しずつ「無理」が難しくなります。特に労働基準法の適用外であるフリーランスは、無理をしすぎても止めてくれる法律がないため、自分で無理のない作業量を管理する必要があります。
さらにフリーランスには雇用保険がないため、体調を崩して働けなくなると、収入がなくなってしまいます。まだ大丈夫だと思っても時間を決めて作業し、適度な運動で体調管理には充分気をつけてください。フリーランスがいざという時に備えるための保険も様々な種類がありますので、早めに自分に最適なものを見つけて加入しておくと安心です。
逆に、フリーランスは会社員よりも労働時間を抑えた働き方にも柔軟に対応することができます。弊社プロエンジニアでは、仕事量を抑えてプライベートを充実させたいという方のご支援実績もございます。働き方を見直したいという方は、ぜひプロエンジニアにご相談ください。
その他の不安要素としては、フリーランスは会社員より収入が不安定だとみなされるので、社会的信用が低下するという点が挙げられます。例えば、フリーランスは会社員よりも家や車などの高額なローンの審査に通りにくくなります。大きな買い物をする予定のある方は、先にローンを組み終えてからの独立がおすすめです。なお一括で購入するぶんについては、特に問題ありません。
フリーランスによくある不安とその解決法について詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてみてください。
またデメリットとして、フリーランスでは管理職へのキャリアアップが難しいという点も挙げられます。逆に管理職にはならずスペシャリストとして極めたいという方には、独立がおすすめです。
なおフリーランスのプロジェクトマネージャーについては、需要が高まっています。ただ全くマネジメント経験がないところからのPM案件の受注は難しいので、ある程度のマネジメント経験を積んでからの独立がおすすめです。
独立を後悔しないためには、自分のスキルやキャパシティを客観視して、最適な案件を判断することが大事です。また独立のデメリットもきちんと考慮したうえで、自分に本当に合った働き方を探してみてください。
自分が持つスキルで得られる報酬や条件の見極めが難しいという方は、ぜひエージェントにご相談ください。プロエンジニアでは、独立支援のご相談も承っています。
【Q】実際にプロエンジニアで支援した「30代後半以上のエンジニア」の例を教えてください
■ 大熊さん(Webディレクター)
人材派遣の営業職を経験した後、Web制作実績7,000以上のWeb制作会社に転職し9年間勤務。サイト制作からサイト改善まで幅広く経験。対応できる業務内容の幅を広げるためフリーランスに転身。上級ウェブ解析士やSNSマーケティングに関する資格を取得するなど、マーケティング分野にも特化。
【A】ありました。賃貸物件に住んでいる身なので、最悪「ダンボール生活になるのでは…」と生活面での不安はありました(笑)ですが、一度正社員時代に会社が倒産し、正社員だからといって油断できないことを身をもって経験したことがあるので、同時に「なんとかなるだろう!」という気持ちもありましたね。
■ 福田さん(.net系エンジニア)
2015年インターノウスが運営するプログラマカレッジを卒業後、正社員エンジニアとして主にVB.netを使用したシステムの開発に従事。2018年フリーランスに転身。プライベートではボクシングのプロライセンスを取得し、デビュー戦を控えている。
【A】建設会社のシステム保守の案件に入っています。一番気にしていた勤務時間は非常に安定していて、在宅時は勤務時間を自由に調整させていただける現場です。
おかげでボクシングの練習時間を十分に確保でき、プロライセンスも無事取得できました。最初の契約から1年半が経過し、任せてもらえる業務も増え、現在の仕事に満足しています。
■ 山田さん(Java SE)
大学卒業後、WEB系のシステムエンジニアとして就職。以来、約13年の間、WEB系開発などに携わる。フリーランスとして独立後は、スキルアップをしながらさまざまなプロジェクトに参画。今後は若手エンジニアの教育指導に携わる予定。
【A】ある程度単価や業務内容も意識しますが、基本的には人を見て仕事を決めるようにしています。事前にお話をさせていただく際に、会社としての雰囲気はどうか、円滑にコミュニケーションが取れそうかなどをしっかり確認するように心がけていますね。
【Q】フリーランス案件申し込みの流れをおしえてください
無料会員登録フォーム、または案件エントリーフォームよりご登録下さい。
登録時間は1分程度です。ご登録後には自動返信メールが届きます。1営業日以内に、プロエンジニア担当キャリアコンサルタントより、お電話及びメールにてご連絡させて頂きます。
詳しくは、次のご利用の流れのページをご覧ください。
▶ ご利用の流れ|プロエンジニア
なお、プロエンジニアのお支払いサイトは業界最高水準の20日サイトです。
お支払いサイトについて詳しく知りたい方は、次のページをご覧ください。
▶【業界最高水準】お支払いサイトについて|プロエンジニア
コンサルタントから最後に一言
フリーランスはどの年代においても、常に技術のトレンドを追いながら、どのような技術を身につけるのか、どのような案件に参画するのかがポイントになってくると思います。その時々の需要に合ったスキル、経験を積んでいくことができれば、たとえ年齢を重ねても案件を受注することは可能です。
また、現場に入ってスキルや経験を積むだけではなく、ご自身でも書籍で学んだり、個人開発をしながら常に情報をキャッチアップすることで、より理想的な案件に参画出来るようになると思います。
これからも、より多くの方へのお力添えをさせていただきたく存じますので、引き続きプロエンジニアを宜しくお願い致します。
組み込み系 → データサイエンティストへの転身に成功し、大手ニュースアプリ企業で活躍しています。