「PHPの勉強を始めたばかりだけど何から手を付けたらよいか分からない?」という方向けにPHPを学習する上で必要最低限知っていてほしい知識と環境の構築方法について説明します。加えて、簡単なPHPのサンプルコードと参考書もご紹介します。
目次
1. PHP学習の前に知っておきたいこと
PHPを学習しようと考えているけど、「HTML」や「Webアプリケーション」という言葉の意味がよく分からないという人は、まず必要最低限「HTMLとは何か?」を勉強してからPHPの学習に入って下さい。
できれば「HTML」を記述して簡単なWebサイトを作成することができる位までの知識を身に付けている事が望ましいです。HTML上級者ほどの知識は必要ありませんが、入門レベルの学習が済んでいるとPHPとHTMLを平行して学習するのにそんなに苦労しなくて済むと思います。
2. PHP初心者におすすめの学習環境を構築する
2.1. PHPを単体でインストールする
PHPである程度の規模の「Webアプリケーション」を作成するには、「PHP」、「Webサーバー」と「データーベース」の3つの環境がほしい所ですが、とりあえずプログラミングの学習をしたいという場合は「PHP」のみ動作する環境を構築すれば、PHPの学習を進めることは可能です。
●PHP公式サイト:https://windows.php.net/index.php
公式サイトよりダウンロードしたZIPファイルを解凍するだけで「PHP」を使う事ができます。以下の関連記事を参考に環境を整えてみてください。
関連記事:初心者のためのPHP入門
PHPは通常「Webサーバー」と組み合わせて使うのが一般的です。しかし、「PHP 5.4.0」以降「ビルトインウェブサーバー」と呼ばれる簡易Webサーバーが新機能として組み込まれましたので、「Apache」などのWebサーバーを構築しなくてもPHPの動作を確認することが可能になりました。
「ビルトインウェブサーバー」は、あくまでもWebアプリケーション開発の支援用として設計されている為、公開ネットワークで利用しない前提でサービスが提供されています。開発・テスト環境として自宅PC上などで利用するのにとどめましょう。
2.2. XAMPPをインストールする
「PHP」、「Webサーバー」、「データーベース」の環境をそれぞれ構築するのには手間がかかりますが、ローカル環境にこれらすべての環境をまとめて構築できる「XAMPP(ザンプ)」というツールをインストールすると、初心者でも簡単にPHP学習環境を構築することが可能です。
●XAMPP公式サイト:https://www.apachefriends.org/jp/index.html
「XAMPP」は「PHP」だけでなく「Webサーバー」や「データーベース」の仕組みについての勉強もできますので、「Webアプリケーション」というものを体系的に勉強したい方は「XAMPP」をインストールすることをおすすめします。「XAMPP」については、以下の関連記事をご参考下さい。
関連記事:xamppの使い方
関連記事:XAMPPをインストールしてみよう!」
2.3. PHPが使えるレンタルサーバーを使う
またPHPが使えるレンタルサーバーを学習・開発・テスト用として利用する方法もあります。サーバー環境構築の必要がなく、レンタルサーバーの契約をしてすぐにPHPの学習を始める事ができます。
レンタルサーバーは他の人と共有して使うサーバーで、インターネットに公開されるサーバーですので、作ったプログラムが正常に動作することを確認してからサーバーにアップしましょう。
PHPが使えるレンタルサーバーを少しご紹介しましょう。
●さくらのレンタルサーバ:格安サーバーとして知名度の高いレンタルサーバーです。
●スターサーバー:ドメイン契約者向けに無料で使えるサーバー機能を搭載しています。
●Xdomain:広告は表示されますが、無料でPHPが使えるレンタルサーバーです。
3. 何でもよいのでPHPのコードを書いてみる
環境を整えたら、簡単なPHPのコードを書いて動作を確認してみましょう。
「PHP」のファイル拡張子は「.php」になります。 サンプルコードの「sample.php」をPC上もしくは、Webサーバーに保存して、ブラウザーに「Hello World!」と表示されるか確認してみましょう。
●sample.php
<html">
<head>
<title>PHP Sample</title>
</head>
<body>
<?php echo '<p>Hello World!</p>'; ?>
</body>
</html>
6行目のPHPコードでHTMLの段落タグ「<p>Hello World!</p>」を出力しています。Webサーバー上でPHPプログラムが動いて動的なページを作成しています。
簡単なプログラムの作成は「初心者のためのPHP入門」や「HTML入門【<form>タグ】~入力フォームを作成してみよう~」で紹介してますので、実際にコードを書いて動作を確認してみて下さい。
4. PHPスクリプトの基礎を理解したら?
PHPを使った「Webアプリケーション」の作成を通して、PHPの基本的な文法(配列、関数、演算子、制御構造など)をある程度理解したら、次はデーターベースを使ったプログラムの作成に挑戦してみましょう。
PHPは他の言語に比べると比較的簡単であると言われますが、少し凝った「Webアプリケーション」を作成しようとすると、言語の知識だけでなく、Webサーバーやデーターベースの知識も必要になってきます。
分からない事もたくさん出てくるかもしれませんが、一度にすべてを把握する必要はありません。できる事から自分のペースで学習を進めてみて下さい。
5. PHP初心者におすすめの書籍
PHPの基本を学ぶのにおすすめの書籍をご紹介します。
5.1. PHPの絵本~Webアプリ作りが好きになる9つの扉
●翔泳社の絵本シリーズで初心者にもわかりやすいイラスト入りでWebアプリケーションの基本からしっかり学べます。
「PHPの絵本~Webアプリ作りが好きになる9つの扉」株式会社アンク著/翔泳社(2007年02月27日)
●データーベースへの商品登録、会員情報登録、ショッピングカート、ログイン処理など初心者でも実践的な内容を学習することができます。
5.2. 確かな力が身につくPHP「超」入門
「確かな力が身につく PHP「超」入門」松浦健一郎・司ゆき著 /SBクリエイティブ(2016年09月27日)
●また、PHPの公式サイト(https://php.net/manual/ja/index.php)にもマニュアルがありますので参考にして下さい。
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