ネットワークエンジニアは資格がなければなれないという職種ではありません。しかし、取得するとメリットのある資格はたくさんあります。今回はネットワークエンジニアの方におすすめの資格について、選定基準を添えてご紹介したいと思います。
1. ネットワークエンジニアになるには資格は必要?
ネットワークエンジニアになるために、特に資格は必要ありません。しかし取得することで、次のようなメリットがあります。
【これからネットワークエンジニアを目指す方】
• ネットワークに関する知識を体系的に勉強できる
• 就職する際に企業へのアピールになる
• 自信アップにつながる
【ネットワークエンジニアの実務経験がある方】
• これまでに身につけた知識や技術の棚卸しになる
• 転職する際に企業へのアピールになる
• 昇給などのキャリアアップにつながる
1.1 ネットワークエンジニアに必要なスキル
ネットワークエンジニアに必要なスキルとして、まず挙げられるのがTCP/IP全般に対する基礎知識です。これは世界標準のように利用されている通信プロトコルであるため、どのような状況でもネットワークエンジニアにとっては必須の知識となるためです。
さらにそれ以外に必要なスキルを加えると、次のようになります。
| WAN系 |
• ADSL、ATM、IP-VPN、広域イーサネット、CATV、高速デジタル回線などの、ITUで規格化されているもの • TCP/IP全般の基礎知識 |
|---|---|
| LAN系 |
• 無線LAN、ルーティング、LANスイッチ、イーサネットなどの、IEEEで規格化されているもの • TCP/IP全般の基礎知識 |
| インターネット系 |
• メール、wwwサーバ、アプリケーションサーバ、DNS、アクティブデイレクトリなどの、IETFからの技術 • TCP/IP全般の基礎知識 |
なお近年のクラウドサービスの普及により、物理的なネットワークの運用保守の作業量は減っている傾向にあります。その一方で、次のようなスキルの重要性が高まっています。
| クラウドネットワーク系 |
• AWS、Azure、GCPなどのクラウド環境におけるネットワーク設計、VPC構築、ルーティング設定などのスキル • オンプレミス環境とクラウド環境を連携させるためのVPN、Direct Connect、Interconnectなどのスキル |
|---|---|
| セキュリティ系 |
• ゼロトラストネットワーク、SASEなどのセキュリティアーキテクチャ設計・実装スキル • 最新の脅威動向の把握、脆弱性情報の収集、攻撃検知・防御のスキル |
| 自動化系 |
• Terraform、Ansible、CloudFormationなどを用いたネットワーク構成のコード化や、自動プロビジョニングのスキル • ネットワーク構成変更の自動テスト、自動デプロイメントパイプラインの構築、セキュリティ自動化のスキルなど |
1.2 ネットワークエンジニアのキャリアパス
ネットワークエンジニアのキャリアパスとしては、クラウドやセキュリティの知識も合わせ持ったネットワークスペシャリストとしてネットワークの専門家になるパターンと、マネジメントの実績・経験を積んでプロジェクトマネージャやITコンサルタントになるパターンが代表的となっています。資格を取得する際には、どちらが自分に向いているのかを見極めることも大切です。
2. ネットワークエンジニア向けおすすめ資格の選定基準
それではネットワークエンジニアにおすすめの資格をご紹介する前に、おすすめの選定基準をご紹介しておきたいと思います。
2.1 国家資格とベンダー資格について
おすすめ資格としては応用情報技術者試験などの『国家資格』を優先して紹介しています。ただベンダー資格や民間資格の中にも信頼性が高いものもありますので、それも紹介の対象としています。なお資格手当が出るケースがあるものについても紹介しています。
2.2 ネットワークエンジニアのキャリアパスごとのおすすめ資格も選定
ひとくくりにネットワークエンジニアと呼んでも、その目指すキャリアパスによっておすすめの資格は異なります。まずキャリアパスの側面から、おすすめの資格を見ていきましょう。
■ ネットワークスペシャリストの場合
ネットワークエンジニアを極めるという場合については、基本情報技術者試験など基礎スキル系に加えて、国家資格であるネットワークスペシャリストを目指すことがおすすめです。
■ プロジェクトマネージャ・ITコンサルタントの場合
ネットワークエンジニアを経てITコンサルタントを目指したいと思う方については、プロジェクトマネージャ試験などの上流工程に関する資格やPMP、ITコーディネータ試験などがおすすめです。
3. ネットワークエンジニア向けおすすめ資格一覧
では次に、おすすめの資格をそれぞれ詳しくご紹介していきたいと思います。
3.1 基本情報技術者試験
基本情報技術者試験とは、IT技術者として必要な基礎知識を広くカバーしている国家試験です。
| 受験資格 | 特になし |
|---|---|
| 試験時期 | 随時 |
| 費用 | 7,500円(税込) |
| 受験方法 | CBTSの受験者専用サイトから希望する会場と日時を指定して予約する
試験はCBT方式で行われる |
| 公式サイト | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html |
3.1.1 基本情報技術者試験の資格取得がおすすめの人
プログラマ、システムエンジニア、ネットワークエンジニア、ソフトウェア品質管理担当者、システム運用管理者などにとって、ほぼ必須と言える内容が問われる試験です。今すぐ業務に直結する内容が多い資格ではありませんが、IT技術者にとっては常識だと思われがちな内容から問題が出題されます。
またIT関連企業に就職した新人が合格を推奨されることの多い試験でもあります。ITエンジニアの常識といえる内容を評価されているためだけでなく、国家試験合格者の人数が企業の技術力の高さを客観的に示すパラメーターとして使われているためです。
さらに官公庁案件の受注をメインとしている企業にとっては、特定の国家試験の合格者数が入札条件となっている場合もあるため、特に重要視されていることが多くあります。
3.1.2 基本情報技術者試験の勉強法
基本情報技術者試験の効果的な勉強法として挙げられるのは、過去問演習です。基本情報技術者試験の午前試験については、過去問からの再出題も数多く行われているためです。そのため試験範囲を軽く通しでチェックした後は、ひたすら過去問の演習を繰り返すことが大事です。
なお午後試験については、長文で出題される選択問題です。出題11問から、5問を選択して解答します。特に配点の高いプログラミング言語に関する問題は、5つの言語から選んで解答可能です。
どれを選択するのか迷っていて、さらにもし今後もプログラミングを行っていきたいという希望のある方は、人気の言語であり、かつ開発環境の準備が簡単である Java を選択することがおすすめです。
Javaに特化したおすすめ試験については、次の記事も参考にしてみて下さい。
3.2 応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は基本情報技術者試験の上位資格であり、ITに関する知識をかなり広範囲に、さらには基本情報よりも深く問われる試験です。こちらも基本情報技術者試験と同様に、IT業界に就職した新人が合格を推奨されることの多い試験のうちのひとつです。
なお令和8年度(2026年度)試験より、応用情報技術者試験および高度区分試験はこれまでの会場試験からCBT方式への移行が予定されています。2025年12月時点で、詳細は未定です。分かり次第追記いたします。
| 受験資格 | 特になし |
|---|---|
| 試験時期 | 春期(4月頃)、秋期(10月頃)、の年二回
※令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行予定 |
| 費用 | 7,500円(税込) |
| 受験方法 | IPA公式サイトから受験を申し込む
受験票で指定された会場にて、筆記試験を行う ※令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行予定 |
| 公式サイト | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/ap.html |
3.2.1 応用情報技術者試験の資格取得がおすすめの人
応用情報技術者試験の勉強を行うことで、ITシステムについてのかなり広く深い知識を得ることが可能です。
この試験に合格することにより、高度区分試験として挙げられている9分野(情報セキュリティ、ストラテジ、アーキテクト、プロジェクトマネジメント、データベース、ネットワーク、サービスマネジメント、エンベデッドシステム、システム監査)については基本的に理解しているということの証左になります。
そのため「ITコンサルタント」「セールスエンジニアなどITシステム関連の技術営業職」「運用・保守エンジニア」「社内SE」などの職種にも適しています。また応用情報技術者試験に合格すると高度区分試験の一部試験が免除になることから、高度区分試験を目指しているエンジニアであれば、他職種の方にもおすすめです。
3.2.2 応用情報技術者試験の勉強法
午前試験の試験範囲は基本情報技術者試験と同じとなっていますが、さらに高度化した内容が出題されます。午前については過去問からの再出題もありますが、「暗記」ではなく「理解」しながら勉強することが大事です。そうすることによって、午後試験の理解度アップにもつながります。
なお午後試験については、解答は選択ではなく記述式です。そのため、日頃から言いたいことを短い文章にまとめる練習が重要です。特に参考書の説明を短く要約する練習などが、おすすめです。
応用情報技術者試験の詳しい勉強法については、次の記事も参考にしてみて下さい。
3.3 ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理技術者試験で「高度区分」とされている試験のうちのひとつであり、ネットワークに関する深い知識を問われる試験です。これも国家試験であり、ネットワークの設計や構築を行うエンジニアに人気の試験です。
応用情報技術者試験と同様に、ネットワークスペシャリスト試験も令和8年度よりCBT方式への移行が予定されています。こちらも詳細が分かり次第追記いたします。
| 受験資格 | 特になし |
|---|---|
| 試験時期 | 春期(4月頃)
※令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行予定 |
| 費用 | 7,500円(税込) |
| 受験方法 | IPA公式サイトから受験を申し込む
受験票で指定された会場にて、筆記試験を行う ※令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行予定 |
| 公式サイト | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/nw.html |
ネットワークスペシャリスト試験についてさらに詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
3.3.1 ネットワークスペシャリスト試験の資格取得がおすすめの人
ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークに関する固有技術から最新サービスの動向まで幅広く精通しており、さらに目的に適した堅牢なネットワークシステムを構築・運用できるインフラ系エンジニアを目指す方に、特に最適な試験です。
また「情報処理安全確保支援士」の取得を検討している方にとっても、ネットワークの知識があればかなりの勉強時間を削減することが可能です。そのためネットワークスペシャリスト試験を先に受験しておくこともおすすめです。
3.3.2 ネットワークスペシャリスト試験の勉強法
ネットワークスペシャリスト試験は、まず午前試験については午前Ⅰ・午前Ⅱともに4択で出題されます。応用情報技術者試験に合格して一年以内であれば、午前Ⅰについては試験免除になります。
午前の勉強法については「過去問道場」で、過去問をひたすら解くことが有効です。
午後試験で使えるおすすめの参考書は、「ネスぺの基礎力」です。この参考書を解くことで、出題傾向に慣れるのが重要です。
ネットワークスペシャリスト試験の勉強方法について詳しくは、次の記事も参考にしてみて下さい。
3.4 プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験とは、こちらも高度区分試験のひとつです。
ITプロジェクトのマネジメント手法に関する、かなり深い知識を問われます。官公庁案件の入札要件に指定されていることの多い資格でもあり、一部の企業では合格者に資格手当を支給しているケースもある人気の資格となっています。
こちらもネットワークスペシャリスト試験同様に、令和8年度よりCBT方式への移行が発表されています。
| 受験資格 | 特になし |
|---|---|
| 試験時期 | 秋期(10月頃)
※令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行予定 |
| 費用 | 7,500円(税込) |
| 受験方法 | IPA公式サイトから受験を申し込む
受験票で指定された会場にて、筆記試験を行う ※令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行予定 |
| 公式サイト | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/pm.html |
プロジェクトマネージャ試験について詳しくは、次の記事も参考にしてみて下さい。
3.4.1 プロジェクトマネージャ試験の資格取得がおすすめの人
この試験でプロジェクトマネージャとして定義されているのは「システム開発計画を円滑に運営する責任者」です。
つまりプロジェクトの最高責任者(PM)ということであり、現場のトップに立ちプロジェクトを統括する立場にある人のことです。よってリーダーや、これからそこを目指す方におすすめの試験です。
3.4.2 プロジェクトマネージャ試験の勉強法
プロジェクトマネージャ試験に有効な勉強法として挙げられるのは、論述の練習です。
参考書を普通に読んで勉強するのではなく、各章を短めの文章に要約してノートにまとめる練習を日ごろから行っておくと効果的です。
プロジェクトマネージャ試験の詳しい勉強法については、次の記事も参考にしてみて下さい。
3.5 シスコシステムズ認定資格
シスコシステムズ認定資格は、ハードウェアの提供元(ベンダー)が公式で実施している、ベンダー資格と呼ばれる認定資格です。
公的資格ではありませんがその認知度はとても高く、またシスコ社製品を扱えることはネットワークエンジニアの必須条件とされているため、ネットワークの分野では優れたネットワーク技術を持つことの証明として認められています。
| 受験資格 | CCNA:13歳以上であること
CCNP:必須条件なし CCIE:18歳以上であること |
|---|---|
| 試験時期 | 随時 |
| 費用 | CCNA:300USD(税抜)
CCNP:合計700USD(税抜) ・コア試験:400USD ・集中試験:300USD CCIE:合計2050USD~2350USD(税抜) ・筆記試験:450USD(税抜) ・ラボ試験(キットを借りる場合):1900USD(税抜) ・ラボ試験(デバイス持参の場合):1600USD(税抜) |
| 受験方法 | ピアソンVUEのサイトを開き、希望する会場と日時を指定して予約する
試験はCBT方式で行われる CCIEについては筆記試験合格後にラボ試験(実技)あり |
| 公式サイト | https://www.cisco.com/c/ja_jp/training-events/training-certifications/exams.html |
3.5.1 シスコシステムズ認定資格の資格取得がおすすめの人
シスコシステムズ認定資格の取得がおすすめな人は、ネットワークエンジニア、インフラエンジニア、クラウドエンジニアの方などです。
特にシスコ社製品を扱う方にとっては実用性がかなり高くなっている、おすすめの試験です。
3.5.2 シスコシステムズ認定資格の勉強法
システムズ認定資格受ける方の多くがまず初めに受けるCCNAについて、特にポイントとなるのはシミュレーション問題の攻略です。シミュレーション問題はシスコ社製品の実技を問われる問題であるため、ネットワーク機器を扱う実務経験がない方の場合、個人での勉強が困難です。
そこで役立つのが、シスコ社が公式で提供しているCisco公式のシミュレーター(Cisco Packet Tracer)です。このシミュレーターを使うことで、実機を設定する練習を行うことができます。
なおこのシミュレーターのインストールが難しいという場合は、オンライン上にあるシミュレーターを利用するという方法もあります。このシミュレーターはCCNAの参考書購入者向けに公開されているので、気になる方は次の記事をご確認下さい。
3.6 情報セキュリティマネジメント試験
この試験は情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価を通して、組織の情報セキュリティを改善するスキルを認定する試験です。
組織をITに関する脅威から継続的に守るための、基本的なスキルを認定する試験となっています。
| 受験資格 | なし |
|---|---|
| 試験時期 | 随時 |
| 費用 | 7,500円(税込) |
| 受験方法 | CBTSの受験者専用サイトから希望する会場と日時を指定して予約する
試験はCBT方式で行われる |
| 公式サイト | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/sg/index.html |
3.6.1 情報セキュリティマネジメントの資格取得がおすすめの人
情報セキュリティマネジメント試験は、ITエンジニア向けの試験というよりもIT使用者向けの試験とされています。とはいえセキュリティの基礎が詰まっている試験なので、これからネットワークエンジニアを目指したいIT初心者の方におすすめです。
3.6.2 情報セキュリティマネジメントの勉強法
まず、情報セキュリティマネジメント試験の最新の参考書を読み、試験のレベル感とおおまかな出題内容を確認します。
参考書の学習が終わったら、「情報セキュリティマネジメント試験ドットコム」という無料の勉強サイトで過去問の演習を行います。なおこのサイトには情報セキュリティマネジメント試験の過去問だけでなく他試験区分からセキュリティに関する問題を抜粋して掲載されており、まだ始まったばかりで過去問が少ない状況を補ってくれているのでオススメです。
3.7 情報処理安全確保支援士
「情報処理安全確保支援士」は、情報セキュリティスペシャリスト試験をベースとして新設された、情報系資格初の登録制「士業」です。ITスキル標準では「レベル4」に区分される、かなり高難度の試験となっています。
| 受験資格 | なし |
|---|---|
| 試験時期 | 春期試験:4月の第3日曜日
秋期試験:10月の第3日曜日 ※令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行予定 |
| 費用 | 7,500円(税込)
※合格後、登録料と講習料が別途必要になります。 |
| 受験方法 | IPA公式サイトから受験を申し込む
受験票で指定された会場にて、筆記試験を行う ※令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行予定 |
| 公式サイト | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/sc.html |
3.7.1 情報処理安全確保支援士の資格取得がおすすめの人
登録制の士業ではありますが、個人で看板を掲げて開業するのではなく、組織に所属して知識を生かすという場面の多い資格です。
しかし今後セキュリティの重要度が高まってくるにつれ、特にセキュリティに気を遣う場面の多いネットワークエンジニアにとってもかなり重要な試験となってくるでしょう。
なお情報処理技術者試験の高度区分試験合格者については官公庁案件の入札条件になっている場合もあるため、官公庁案件を重視する企業に勤めている方にもおすすめです。
3.7.2 情報処理安全確保支援士の勉強法
基本的に、他の高度区分試験と大きくは異なりません。参考書の学習が終わったら過去問の演習を中心に行います。
情報処理安全確保支援士試験の最大の特徴は、午後試験にセキュリティ対策の事例が長文で出題されることです。その対策として、日頃からセキュリティに関する最新動向や技術、法規制のニュースを読んでおくことが有効です。IPAやJPCERT/CCなどの公式サイトや、セキュリティ関連のニュースサイトをチェックする習慣を身につけると、資格取得後も長く役立つのでおすすめです。
3.8 PMP
PMPとはプロジェクトマネジメントプロフェッショナル(Project Management Professional)の略称で、プロジェクトを管理する際のスキルを認定するための国際資格です。
プロジェクトマネジメントに関する経験や知識の確認を主な目的としており、世界各地で実施されています。
| 受験資格 |
・プロジェクトマネジメントの実務経験
・35時間のPMI研修の受講 |
|---|---|
| 試験時期 | 随時 |
| 費用 | 655USD |
| 受験方法 | PMI公式サイトから受験申請を行い、まずPMI研修を受講する
本試験はピアソンVUEのサイトから希望する会場と日時を指定して予約し、CBT方式で行われる |
| 公式サイト | https://www.pmi-japan.org/pmp_license/ |
3.8.1 PMPの資格取得がおすすめの人
PMPは、プロジェクトマネージャやITコンサルタント、部下を持つ社内SEなど、プロジェクトの統括や管理を実際に行っているリーダーにおすすめの資格です。
マネジメント知識をまとめた参考書的存在である「PMBOK」を深く理解していることを国境を越えて証明することが可能になるため、海外を視野に入れている方にもおすすめです。
3.8.2 PMPの勉強法
PMPでは200問からなる選択問題が出題されますが、その試験時間は4時間で、一つ一つが高難度の問題です。
特に近年では単なる知識を問われる問題から、プロジェクトマネジメントの実務を元に考える問題へとシフトする傾向にあります。単なる暗記ではなく日頃のマネジメントの現場に当てはめつつ、よりPMBOKの理解を深める学習が必要となっています。
3.9 ITコーディネータ試験
ITコーディネータ試験は、ITコーディネータ協会が運営する民間資格です。
国家資格ではありませんが、「経済産業省推進資格」のうちの一つとなっています。
ITコーディネータ試験では、経営者側の立場を考えながらIT分野に関する助言や支援を行う方の取得を推奨しています。すでに経営へのIT活用を助ける人材として、様々な業種で活躍しています。
| 受験資格 | 特になし |
|---|---|
| 試験時期 | 年間2回(各期間50日程度)の期間中、随時 |
| 費用 | 19,800円(税込) |
| 受験方法 | CBTSの受験者専用サイトから希望する会場と日時を指定して予約する
試験はCBT方式で行われる |
| 公式サイト | https://itc-shikaku.itc.or.jp/ |
3.9.1 ITコーディネータの資格取得がおすすめの人
ITコーディネータはシステム開発の中でも上流工程に相当する部分について問われる試験であり、ITコンサルタントへのキャリアパスを考えている方にもおすすめです。
ITコーディネータには、顧客ニーズを顧客側に立ちきちんと理解した上で、アプリケーションやインフラなどの設計を行うことが求められます。
なおITコーディネータの資格があることにより、設計書の記載内容や開発方法における標準化などを行うことができる証明になります。また試験範囲では経営系の知識がかなり重視されているため、経営へのIT利用に興味のある方にもおすすめの試験です。
3.9.2 ITコーディネータの勉強法
ITコーディネータ試験の問題は、PGL(IT経営推進プロセスガイドライン)から主に出題されています。
基本は、このIT経営推進プロセスガイドラインをテキストとして使用した学習が中心となります。
なお試験対策用の参考書は高額なもののみとなっているため、公式に用意されたサンプル問題でまず出題の雰囲気を確認しておくこともおすすめです。
PGLとサンプル問題は、以下のページからダウンロード可能です。
▶ ITコーディネータ試験 見本問題と解説例(25問)|ITCA
4. まとめ

今回はネットワークエンジニアに役立つ資格を多くご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。資格を取得することは、肩書が増えるという点だけでなく、自分の知識やスキルの棚卸しを行うことにもつながります。ぜひいずれか興味のあるものを見つけて、挑戦してみて下さい。
フリーランスエンジニアの実力の裏付けとして資格取得を検討しているという方には、フリーランスITエンジニア専門のエージェント「プロエンジニア」がおすすめです。
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